無表情ドールマスター

けんはる

ゴーレム研究2

「今度会ったら問い詰めてやる」
「カラン支部長、質問の続きをしてください」
「あぁ、じゃあ次は召喚の時の呪文を教えてくれるかい?」
「はい、確か〈我は願う、我と共に戦う友よ、我の問いかけに応じ現れたまえ〉だったと思います」
カランはメモ帳に書き込みながら
「なるほど、だから騎士のゴーレムになったわけか」
「あの」
「なんだい?すだちくん」
「呪文によって現れるゴーレムって違うんですか?」
「あぁ全然違うよ、例えば〈我は命じる、我に忠実な下僕よ、我の声に答えよ〉だったら
獣のゴーレムが現れるんだよ」
「そうなんですか」
「そうなんだよ、じゃあ次はカボスくんの性能を見てみようかな」
「性能?」
「性能っていうのはね、タイプ毎に持っている機能のことだよ
騎士タイプなら手を剣や盾に変化できるんだよ」
「あぁ、出来ます」
「じゃあ、見せてくれるかい?まずは剣から」
「はい、カボス」
カボスは頷くと右手を剣に変えた
カランはメモ帳をしまい
スケッチブックを取り出した
「すだちくん、カボスくんの絵を描かせてもらっても良いかな?」
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
カランはカボスの絵を描き始めた
「すみません、カラン支部長がご迷惑を」
「いえ、大丈夫ですよ
それにしても本当にゴーレムが好きなんですね」
カランはキラキラした目でカボスを見ていた
「はい、ゴーレムを研究したいが為に錬金術師になったぐらいですから」
「そうなんですか?」
「はい、カラン支部長の家は代々魔術師をしているのですけど
カラン支部長は昔ゴーレムに助けられて
そこからゴーレムに魅了されて今に至るわけです」
「そうなんですか、それはすごいですね」
「はい、すごいですよ」
カランは絵を描き終え
スケッチブックを仕舞った
「ありがとう、すだちくん
良い研究が出来たよ」
「絵を描いただけですけど、良いんですか?」
「本当はもっといっぱい調べたいけど」
フィアラがカランを睨んでいた
「フィアラくんが怒るからね」
「当たり前です」
「またゆっくり見させてもらうよ」
「わかりました」
「それと」
カランは茶色の分厚い本を取り出し
すだちに手渡した
「これは?」
「それは〈完全版ゴーレム図鑑〉だよ」
「〈完全版ゴーレム図鑑〉」
厚さが10㎝位で表紙には〈完全版ゴーレム図鑑〉と白文字で書かれていた
「それには僕が見つけてきたゴーレムの情報や召喚できる呪文等が書かれてて
新しいゴーレム情報も随時更新される本だよ」
「そんな凄い図鑑を貰っても良いんですか?」
「良いよ、カボスくんを見せてくれたお礼だよ」
「それじゃあ、ありがたくいただきます」
〈完全版ゴーレム図鑑〉を仕舞った
「じゃあ、そろそろ戻りましょうか?カラン支部長」
「そうだね、図鑑の更新もしたいし」
「それは仕事の後ですからね」
「わかってるよ、フィアラくん」
すだち達は〈錬金術研究所〉へと戻った

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