無表情ドールマスター

けんはる

ゴーレム研究

「やぁ改めて初めまして支部長のカランだ、よろしく」
カランは握手を求めてきた
「初めまして、錬金術師のすだちです」
カランと握手をした
カランは黒髪のボサボサ頭を掻きながら
「先程はごめんね、あまりにも珍しいゴーレムだったから」
そう言いながら目線はカボスに言っていた
「いえ、大丈夫です」
「すみません、カラン支部長はゴーレム研究者でゴーレムのことになると人が変わるのよ、普段は真面目な人なんだけど」
フィアラはフーと溜め息をついた
「そうなんですか」
カランはすだちを見ながら
「すだちくん、お願いがあるんだが」
「なんですか?」
「カボスくんを調べさせてくれないか?」
「調べるって何をするんですか?」
「簡単なことだよ、カボスくんの姿をスケッチさせてもらって、どんな事ができるか調べるだけだよ」
「いいですよ」
「それなら早速」
フィアラがカランの肩を掴み
微笑みながら
「早速、何ですか?カラン支部長?」
「えっと、ここじゃあれだから実験場に移動しようかなと思って」
「そうですか、なら少し待っていてください、留守番を頼んできますので」
「どうして?」
「あなたが暴走したときに止める人がいないといけないからです」
「えー早く研究したいのに」
フィアラは微笑みながら
「待っていてください、わかりましたね?」
背後には般若が浮かんでいた
「はいっわかりました」
「わかってくれれば良いんですよ、すだち様もお待ちください」
「わかりました」
フィアラは売店へと向かった
「ふーフィアラくんは怖いなぁ、そう思うよね?すだちくん」
「はぁそうですかね」
「この前だってゴーレムを綺麗にしていただけで怒ってくるんだから」
「それはカラン支部長が仕事もしてないでしていたからです」
カランの背後にフィアラが立っていた
「フィアラくん!!早かったね」
「全く、変なことを吹き込まないでください」
「ごめんごめん、じゃあ行こうか」
カランが指を鳴らすとカラン達は小さく砕かれた光源岩が所々にはまった石造りの部屋に移動していた
「ここが錬金術研究所の実験場だよ」
カランはメモ帳とペンを取り出し
「早速質問しても良いかな?すだちくん」
「はい、大丈夫です」
「カボスくんはなんの鉱石でできていて、タイプは?」
「闇夜石です、タイプは見ての通り騎士です」
「闇夜石か、どうやって手に入れたのかな?」
「ギルドに手紙を持って行ったら、その報酬に頂きました」
「そんなのを隠してたのか、ギグのやつ」
「ギグ?」
「あぁギグというのはね、ギルドマスターでカラン支部長の友達です」
「そうなんですか」

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