無表情ドールマスター

けんはる

夏みかんツアー〈基本編〉2

「そういえば、すだちの所持金っていくらなの?」
「所持金って?」
「ステータス画面の所に数字の後ろにRってかかれているやつだよ」
「えっと」
すだちはステータスを開き、確認した
「15000Rって出てるけど、なんで?」
「最初の所持金はランダムで一人一人違うの、ちなみにRの読み方はロムだから」
「そうなんだ、お姉ちゃんの時はどうだったの?」
「私の時は10000Rだったよ」
「私より5000R少ないんだ」
「そうだよ、まぁ装備とか色々揃えたら直ぐに無くなるけどね」
「装備ってこれじゃだめなの?」
「最初のエリアはそれでいいけど、次のエリアに行くにはもうちょっと強いやつじゃないと難しいの」
「そうなんだ、次のエリアって何?」
「あぁ次のエリアって言うのは、この街〈フラム〉に隣接している国のことよ、この世界は現実世界と同じようにたくさんの国があるのよ」
「へぇ、他の国に行くためには何か特別なことをしないといけないの?」
「特にないわよ、国に入るときに身分証明書みたいなのを見せないといけないだけかな」
「身分証明書って私持ってないけど」
「あぁそれは大丈夫よ、今から行くギルドでギルドカードを作って貰えば、それが身分証明書になるから」
「そうなんだ、良かった」
「他に聞きたいことある?」
「う~ん、そういえばさっきの犯罪者の話で聞きたいんだけど」
「何?」
「犯罪者となったプレイヤーはどうなるの?」
「あぁ、まず初めに全世界で指名手配されて、公共施設や宿など冒険に必要不可欠な所が使えなくなり、次に懸賞金がかかってプレイヤー達から狙われるの」
「倒したかどうかってどうわかるの?」
「ギルドカードに記入されるのよ、その場合は犯罪者となったプレイヤーは初期装備にレベル1から開始、しかも、所持金が0となるのよ、それでも見つからなかった場合は」
「場合は?」
「特殊機関〈断罪人デットオンリー〉に依頼されるの」
「〈断罪人〉って何?」
「名前のまま罪を断つ人達のことよ、〈断罪人〉によって殺された場合は〈終わりなき霊園〉へと送られるのよ」
「〈終わりなき霊園〉?」
「〈終わりなき霊園〉って言うのは〈断罪人〉の本部にある霊園でその中にはこちらの世界で何百年前の殺人者達が居るのよ」
「居るって生きてるの?」
「えぇそうよ、刑期が何百年もある犯罪者達を死なせない為に特殊な結界によって死ぬことができないの」
「それじゃあ、罰にならないんじゃないの?」
「いいえ、なるわ〈終わりなき霊園〉にいるのは全員、人を殺したくてたまらない人間だから、そんなやつらが一緒にずっと居たらどうなると思う?」
「どうなるの?」
「殺し合いが始まるの、だけど死ねないからまた自分の墓地からまた蘇るのよ、何度でも」
「それはエグいね」
「そうでしょ、だから〈終わりなき霊園〉に送られたプレイヤーは殺人者達から狙われるのよ」
「なんで狙われるの?」
「それはね、プレイヤーを殺すと刑期が短くなるのよ」
「なるほど、でも犯罪者となったプレイヤーの方が勝つんじゃないの?武器だって持ってるんでしょ」
「えぇ、〈終わりなき霊園〉に送られたプレイヤーはその時に装備してたのを持っていけるの、だけどそれでも死ぬ」
「なんで?」
「〈終わりなき霊園〉にいるのは殺し方を熟知してるからね」
「でも、HPが多かったら大丈夫じゃないの?」
「この世界はHPという概念はあるけど首を切られたり、心臓を潰されたら、HPが残っていても死ぬよ」
「そうなんだ、現実世界と一緒なんだ」
「そうよ、だからプレイヤー達にとって罰になるのよ、まぁ〈終わりなき霊園〉から脱出したらそこでプレイヤーの犯罪歴は消えるんだけどね」

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