転生賢者の転生〜転生した三度目の人生を普通に生きたい〜

Kuro

王都へ行こう

 これから俺は、王都へ馬車で向かう。
(まぁ、俺が飛んだほうが早いんだけどね。)
 この世界の魔法は6属性だけではない。俺が飛ぶために使う浮遊魔法がその一つだ。
 魔法は6属性しか無いと俺も最初は思っていたが、魔法を使うときは、魔力制御と、イメージが重要ということで、賢者の時に試しにやってみたら浮遊魔法ができたのだ。
 これは、俺が高校生だった頃に見たアニメやラノベの影響だな。
 他にも、転移を可能とする時空魔法や、物を作り出す創造魔法なんかも使えた。
(今は制御できる魔力が少なくて全然使えないが。)
 その点、浮遊魔法は主に風魔法を派生させたようなものだからなのか、簡単にできたのだ。
 馬車で王都に向かうと約4日かかるが、空を飛ぶなら、道は関係ないので、数時間でたどり着けるのだ。
 (王都までゆっくりするか。)
 そんなわけで、俺の王都への引っ越しは始まった。




 今日で4日目になる。あと数時間で王都に着くはずだ。
(ん?この先に何かいるな。)
 俺の索敵魔法に何かが引っかかった。
 因みに、この索敵魔法は人や魔物の魔力を読み取ることで、相手の位置などがわかる。これは、使用者の扱う魔力の量で索敵範囲が変わるが、魔力を扱えるようになると、大体の人が使えるようになる。
「お父さん、この先に何かいるよ!」
「わかった。」
と言って、父親が馬車を止めた。
 親には俺が魔法を使えることがバレていた。だから魔法学校に入れようとしたそうだ。
 すると、オオカミの魔物が数匹こちらへ向かってきた。比較的、弱い魔物だ。
 護衛の冒険者の人たちが馬車を守るようにして、戦った。
 馬車での長い旅では、こうやって襲われることもあるので、護衛として、冒険者を雇うのだ。今回はユレイトの魔法学校からの資金で雇ったのだ。
 魔物の襲撃もそれっきりで、俺は王都に着いたのだった。

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