鏡勇気は子連れ男子高校生になりました。

　才波さんが赤ちゃんになってから一夜あけた。
朝からこちらの心情も知らず元気な泣き声を上げる、才波さんがいた。

さて、まず最初の問題がある。
……………………………………………………………………。
　　　　　学校どうしよう？

保育園に預けるか？いや、色々と面倒なことになるしな。
学校に連れていくなんてもっての他だしな。

-ピンポーン-

　　　　げ！！！！！！！！

「勇気～何してんの？遅刻するわよ」

…………………………………………………………………………。
あいつが来てしまった。
とにかくめんどくさいあいつが……。

｢なんかさっきから変な泣き声が聞こえるんだけど……｣

(頼む、才波さん泣き止んでくれ！！)

｢今日は俺、ゴホッ、学校休むわ｣

｢えっちょっと、大丈夫？｣
｢あれっ？鍵が開いてる｣

！！！！！！！！！！！！！！！！！！
………………………………………………………………………………
鍵掛けるの忘れてた！！！！

ヤバイッ入ってくる！！

｢お邪魔しまーす…………………………。｣

オギャアーオギャアー
才波さんは泣いている。

ばれてしまった一番面倒な奴に……。

｢勇気…………何その赤ちゃん…………｣

オギャアーオギャアー
才波さんは泣いている。

｢話を聞け………………｣

｢何してるの勇気～～～～～～～～～～～～｣

グオッッッッッ！！！！

俺の急所に鉄拳制裁
◯にかわってお仕置きよ(^-^)

(^-^)ッじゃね～～～
｢まさか、高校生でそんなことするなんて、幼なじみとしてとても恥ずかしいわ｣

｢あり得ない、変態、この私の初恋返せ！！｣

えっ、何言ってるのこいつ？

オギャアーオギャアー
才波さんは泣いている。

｢ちょっと落ち着け！！！この子は拾ったんだよ！！！｣
…………………………………………………………しまった。

｢まさか……………………誘拐？｣
ほらこうなる。

もう逃げるしかねーーーーーーー！！！

さりげなく赤ちゃんを背負う。

昨日買ったあの抱っこするやつがこんなところで役に立つなんて思わなかった。
｢ちょっと待ちなさい～～～～～～！！！｣

頑張れ俺～～～～～！！！

オギャアーオギャアー
才波さんは泣いている。




<とある町の大通り>

なんとか、逃げ切ったか。
それにしても才波さんは泣き止まないな～。

ミルクタイムのようだ。

でも、今はミルクを持っていない。

そして、もう一つ問題がある。
赤ちゃんショップは学校にとても近い。
今いる場所は生徒達がほとんど通らない通りの建物の裏にいる。
学校から極めて遠くはない。
歩いて5分位だ。
赤ちゃんショップ　マツダキヨシは学校の正門のある通りに属する。

走っていくか？
それとも隠れて行くか？
…………とても迷う。

学校に徐々に近づいてる。早く決めないと。
考えているうちに学校と赤ちゃんショップが両方見えるところまで来てしまった。
幸い生徒の登校時間の終了時間で生徒はほとんどいなかった。

(今ならいけるか？)

そーっと建物から体を出して一気にマツダキヨシまで近づいた。

よっしゃ、ここまで来たぞ！！

ついにマツダキヨシまでたどり着いた。

｢早く買い物済ませて帰ろう｣
ミルクってこれでいいのかな？
色々な種類がある。
まあ、テキトーでいいか。

店員｢ありがとうございました。」

｢ふう、やっと帰れる………………｣

｢おや、鏡君こんなところで何をやっている？｣
！！！！！！！！！！！！！！！！！！

なんだこのドラゴン◯エストで大魔王ゾ◯マと戦う直前みたいな殺気は！！！！？？？？

こんな殺気を放つのは……まさか？

恐る恐る振り替える。
そこにはとても笑顔の大魔王がたっていた。

｢うわあーーーー！！｣

オギャアーオギャアー才波さんは泣いている。