最強魔導士の異世界転生

Axsl

最初の街

「俺はリーダーのジーク。んでそこの鎧野郎がザックでそこの魔法使いが」
「私はサーシャよろしく!」
そう自己紹介を受けた。どうやらこの3人は腕利きのギルド所属の冒険者だそうだ。冒険者はまぁ、魔物などの敵を倒す職業みたいなものだろうと思う。3人は賑やかでいいパーティーのように見える。シリルアもある程度のことは話した。全くの別世界から来たこと、魔法が使えることなどだ。さすがに向こうの世界では最高レベルの魔道士だったとか、神様から頼まれてきたとかは言えなかった。
「へぇーシリルアさんって魔法使いなんだ。」
「まぁね」
「ねぇ!シリルアさんってどんな魔法使うの?火?雷?それとも風?」
属性の話だろうか?しかしシリルアは全ての属性は使えるし抑向こうの世界ではみんな得意不得意はあるけどどの属性でも使えた。この世界では違うのだろうか。
「ちなみに私はね、水と雷、それとなんと珍しい氷魔法も使えるんだよ!」
確かに向こうの世界でも氷魔法は使うのが難しい。水と冷気を同時に扱わなければいけないからだ。
「この世界の魔法って属性はひとりいくつまでか決まってるの?」
「え?まぁだいたい1つか2つかな。たまに3つとか4つとかの人いるけど。」
どうやらサーシャはある程度魔法に詳しいらしい。さすが魔法使いだ。
「へぇー。向こうの世界ではそんなこと無かったかな。」
「え?じゃあもしかしてどんな属性も使えるの?」
「うんまぁね。」
「え?すごーい!」
「でも多分使う魔法がそもそも違うと思うし。私も火属性が得意とかあるしね。」
「いいなー私も火属性とか使ってみたい。」
「この世界ってさ同じ魔法でも術者によって魔法の威力とかって変わってくるの?」
ちょうど魔法の話になっていたのでさっきの違和感について聞いてみた。
「え?そうだけど。どれだけ魔力が強くても同じ魔法なら同じ威力だよ。もしかして向こうは違うの?」
「そうだよ。魔力が強ければ同じ魔法でも全然威力が違うんだよねー。でもさっき私が魔法使ったら威力が変わってたから違うんじゃないかなって。」
「へぇそうか。じゃあシリルアさんは向こうの世界では大変だったんだろうね。」
「え?」
「だってこう言ったらあれだけど魔力が強い方ではないでしょ?最初魔法使いだって思わなかったもん。」
おかしい。シリルアは普通よりどう考えても魔力が強い方だ。それは一般人が見てもわかるレベルで。しかし考えてみればサーシャからも魔力の強さを感じないのだ。となるとこの世界では魔力という概念すら向こうとは違うのだろうか。そう違和感を結論づけなる。
「それよりどっちかと言うと剣士?そんな感じ?」
「やっぱサーシャは観察眼が凄いなー。まあ今回は間違えてたけど。」
そう笑っているのはザック。まあ見た目通り脳みそまで筋肉でできてそうな性格をしている。
「もぉーうるさいな!ザックなんてどんなにわかり易くても、気づかないじゃん!」
「えーそうか?相手の筋肉の量ならわかるぞ?ほら例えばシリルアさんはまぁそこそこの量だし。」
「こら!女の子にそんな事言わないの!ごめんねシリルアさん。このバカデリカシーなくて。」
「いいよー。楽しそうなパーティーだね。」
そんな会話をしながらしばらく歩いていると、建物が見えてきた。
「あっシリルアさん。あそこが俺達の拠点の街アークスだよ」
ジークはそう言いながらシリルアに街の話をする。どうやらそこそこの規模の町だそうでこの辺りには魔物も多く冒険者が集まるので冒険者を中心に商業が発展して行ったそうだ。周りは壁で囲まれていて街は魔物から守られているから中は安全なんだとも言っていた。
「ギルドはどこにあるの?」
「この街で1番大きい建物だよー!」
そう答えたのはサーシャだ。何故か嬉しそうに。
「ギルドはこの街の冒険者の誇りなんだよ。初めはこの世界に冒険者なんて職業はなくて。でもある人が魔物を倒す代わりにお金を貰って仕事にし始めたんだ。それまでは国の兵隊がやってたんだけど。そこからだんだん大きくなって今ではアークスに1番大きな建物が経つまでになって。ここまで来るのに苦労もあったけどだからこそ誇りなんだ。」
そうジークは言う。ほかのふたりもうなづきながら聞いていた。


「えーとシリルアさんでよろしいですね。」
「うん」
「はい!じゃあ手続きを始めますね。」
今シリルアはギルドのカウンターにいる。そこで冒険者になるための手続きをしているのだ。どうやらこの世界では冒険者はそれなりに大切な職業なようでひとつの以来のお金もそれなりに多い。ここではまずどれくらい適正があるか調べギルドカードを貰うらしい。正直昔から魔道士として戦ってるシリルアからすればどうでもいいのだが。
「はい。ではこのカードに指を置いてください。」
どうやらこのカードで能力を測るのだそうだ。冒険者にはランクがあって上からS、A、Bと続いてEまである。このランクによって依頼の難易度も変わってくる。もちろんランクが高ければ高いほど受けられる依頼の難易度も上がってくるし、難易度が高ければ高いほど報酬も高くなっていくのだ。Aランクにもなれば一般の男が1年で稼ぐ額を数回の以来で稼げるのだそうだ。
「このカードにね」
シリルアは言われた通りにカードに指を置いた。しかしこの世界の魔力はあちらの世界の魔力と少し違うらしいのでそれはどのように出るのだろうか。
「...え?す、凄いです!魔力は少ないですが俊敏性と技能がとても高いです。筋力も平均以上ですし。これなら魔法使い以外ならどんなタイプにでも...ん?でも魔法適性がずば抜けて高いですね?魔力が少なかったらそんなに出ないんですけど...」
「へぇーで?ランクは?」
なんか面倒くさそうなので話を途切れさせる。
「あ、はい!もちろんランクはAです!SでもいいんですがSはある依頼というか試験を成功しなければ行けないので。」
ランクはAか。Sは面倒くさそうなのでやめた。別にならなくてもなんとかなるだろう。とりあえず今後は魔王のことを聞いて...
「おい。こいつがAだと?笑わせるな。こんなひ弱でしょぼそうなやつ」
うざい。いるんだよなーこういう所で無駄にプライド高いやつ。
「あー。ハイハイそうですねー。あなたの方がお強そうです。」
「あ”?馬鹿にしてんのか?おい俺と今から決闘しろ!」
こんな所でやっていいのか?そうシリルアは思ったが周りを見てみると
「お?いいぞやれやれ!」
「新入りにこの世界の厳しさ教えてやれ!」
そう言うやつらしかいない。ジーク達はギルドの前で買い物があるからって別れてしまったし、ギルドの受付の人はギルドカードを作ってきますねと言って奥に行ってしまった。ほかの冒険者からすると初めから能力が高いと言われた生意気なやつに見えるかもしれない。正直こんなやつ相手にならないのだが...
「いいよー。決闘ね?」
そう言いながら魔力冷感サイキックコールドを放つ。野次馬は直ぐに静かになり喧嘩をふっかけてきた男も一瞬たじろぐ。しかし流石だ、直ぐに臨戦態勢に戻る。
「お兄さんやるね。名前なんて言うのー?」
「お、俺はダイロン。このギルドのSレベルの冒険者だ!」
どうりで一番最初に因縁をつけてくるだけある。この世界でのSレベルの実力とやらを見せてもらおうじゃないか。ダイロンは背中に担いでいた斧を取りふりかぶる。
「オラッ!」
振り下ろした斧は一直線にシリルアの体を真っ二つにしようとした。しかし突然現れた氷の剣で阻まれる。
「なっ!魔法!?」
氷の剣アイスソード
シリルアが瞬時に魔法を発動させ迎え撃ったのだ。氷の剣アイスソードは氷の剣を生み出す魔法でそれほど強度はないが発動時間が極端に短くとっさの時によくシリルアが使う魔法だ。
「はっ!そんな氷の剣ごときで俺の斧が止められるわけないだろ!」
そう剣と言ってもただの氷。強度はそれほどない。今もヒビが入り割れそうである。しかしシリルアはどうぜず少し剣を傾け斧を地面に受け流す。
「っ!」
そのまま斧はギルドの床に落ちる。それによってダイロンの左の脇腹ががら空きになる。そこにシリルアは蹴りをいれる。しかしそんなに効いていないようで少し顔を歪めただけだ。
「ヘッ、剣の腕はいいが体術は大したことないな。」
「そう?じゃあこれは?神の加護」
そう魔法を使い今度はパンチを顔に入れる。
「蹴りが効かなかったんだぞ?そんなッ!」
しかしその予想をよそに殴られたダイロンはギルドの建物の端まで飛んで行った。机や椅子は飛ばされたダイロンにぶつかり散らばる。
「嘘だろ?」
「あのダイロンが吹っ飛ばされた?」
ギルド内は騒然とする。それを他所に追撃をしようとシリルアは跳躍する。一瞬でダイロンの前に着き首根っこを掴む。さらにそのまま持ち上げる。
「そんな力どこから?」
以外と平気そうなダイロンはそう聞いてくる。腕も細いしどう見てもそんなに力がないように見えるシリルア。だからどうしても不思議に感じるのだろう。
「魔法だよ。ほかの魔法を使えなくなる代わりに身体能力を強化するやつ。で?まだやるの?」
「なめてんのか?これからだっつぅの!」
そう言うとダイロンの魔力が大きくなる。
「お、おいあいつここで本気だすのか!」
「ダメだ!もっとはなれろ!」
どうやらダイロンも身体強化の魔法を使うようだ。
「ポテンシメント!」
聞いたことない魔法だが身体強化なのは分かる。しかし
「あ!シリルアさんカード出来ましたよ!」
と空気の読まない受付の人の声がした。
「あとダイロンさんこれ以上は闘技場でやってください。除名しますよ?」
そう言った瞬間ダイロンは魔法をとく。どうやら除名はされたくないようだ。
「くそ!シリルアお前後で闘技場こい!」
そう言ってダイロンはどこか行ってしまった。いやどう考えても闘技場だ。めんどくさい事になったと思って立っていると
「あーあ。ダイロンさん怒らせちゃった。怪我気をつけてね。シリルアさん。」
いつの間にか来ていたサーシャがそう言う
「え?そんなやばい?」
「うん。だってあの人1度怒るとホント止まらないから。それに強いよ?あの人。」
まぁ別に闘技場に行かなければと思ったが
「おい。新入りの凄いやつとダイロンが決闘場でやるらしいよ!」
「まじ面白そう!」
「行こうぜ!」
どうやらすっぽかす訳にも行かないらしい。ますますめんどくさいと思うシリルアであった。

「最強魔導士の異世界転生」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く