やはり、創造神の加護はチートでした

弥音 雪

41話 最高級オイル


 

  家に帰ったレオンは自分の成長に満足しつつ、残りのゴールドスライムについて今後どうするか考えている。

(んーとりあえず10匹は食用とオイルかな。前世以来のゼリーを食べたいし、オイルも少し興味があるし。けど残りの15匹どうしよか……。んー……。まぁテイムしておくか。)

  そうしてレオンは15匹のゴールドスライムをテイムした。後は時空魔法を使い空間を作りスライム達をその中に放つ。

「さてゼリーとオイルをもらおうかな。」

  最初に汚れないよう水や油を弾く紙の上に乗せる。

「悪いけどごめんね。」

  そう言って次に10匹のスライムの核をついた。するとスライムを覆っていた膜が溶け中からゼリーとオイルが出てきた。

  レオンはそれらを素早く纏める。オイルは1箇所に集め容器にしまう。ゼリーはかなり量があったのでいくつかに分け固めた。合計で5つの塊ができた。そのうち4つをアイテムボックスに閉まった。

「さて食べてみますか。」

  創造でカップとスプーンを作りゼリーをカップに入れた。これで用意が整った。

「ではいただきます。」

  そして恐る恐るゼリーにスプーンを入れた。予想以上の弾力があったが難なくスプーンは入った。そのままゼリーを乗せたスプーンを口に運ぶ。

(んっ!)

  前世でも味わったことがないほど濃密な味が口いっぱいに広がる。前世のもので例えるならぶどうに近い。けれどもこのゼリーはぶどうの甘味を幾重にも濃縮したような甘さだ。にも関わらず甘ったるさが一切無く、むしろスッキリしている。そして口が次のを欲しているのが分かる。

  そして無言で黙々とゼリーを食べた。しかしもともと少量しかなかったのですぐ食べ終わってしまった。

「美味しかったなぁ……。」

  そう余韻に浸っていたが、すぐに母さんから夕飯に呼ばれた。

  もう少しそのままでいたかったが、今日は父さんも帰ってきているのでそういう訳にも行かない。

「分かったー!今行くー!」

  そう言ってリビングに行き家族全員で夕飯を食べた。

  夕食を食べ終わり風呂に向かう時にオイルを持っていく。前世でも美容にはあまり詳しく無かったが、目の前にあるオイルは最高級品だ。男子でも使ってみたくなるだろう。

  レオンは一通り身体を洗い湯船に使った後にオイルを使ってみた。

(確か風呂上がりにやるのが1番効果があったんだっけ?)

  そんなことを思い出しつつまずは少量のオイルを腕に塗っていく。

(んー、即効性はないみたいだね。)

  その確認が出来た後、全身に薄く塗っていった。

(とりあえず明日に確認するしかないかな。)

  今日はそこまでにして寝室に向かった。寝室に入ってからはすぐにベッドに潜った。

  そして翌日

  いつも通り早い時間に起きた。そしてすぐに気づいた。

(いつもより潤ってる。それに肌触りがこれ以上のないと思えるほど良いな。)

  見た感じでもよく分かるほどに効果があった。肌が昨日よりも綺麗になっていた。

(でもあまり使わないからな…。)

  レオンは自分の肌を綺麗にすることは魔法で造作もなくできる。いや大体のことはできる。だからこういう日用品は買わないし使わない。

(フィリアにあげようかな。)

  あれこれ悩んだが結局何人かにあげることに決めた。とりあえず創造でいくつかの容器を作りそれにオイルを入れていく。

  一通り作業が終わったら朝食に呼ばれた。

  朝食を食べる前にさっきの容器を持って母さんの所へ行った。

「母さん。これプレゼント!」

  そしてオイルの入った容器を渡す。

  いきなりプレゼントと言われて少し驚いたが嬉しそうだ。

「何かしら?」

  そう言って容器の蓋を空けた。

「……これはもしかして?」

「うん!ゴールドスライムのオイルだよ!たまたま見つけたんだ。」

「っ!ありがとうレオン!!」

  そう言って抱きついて来た。まだ8歳なので顔に当たる。窒息しそうだ。でもそれだけ喜ばれたのは素直にとても嬉しい。

「それじゃぁ朝食を食べましょうか。」

  ようやく離して朝食の準備を進めた。レオンも手伝った後に父さんも降りてきてみんなで食べた。

  食べ終わった後は学園へ行く準備をしていつも通りの時間に家を出た。

  門をくぐって教室に入ってもいつも通りフィリアが挨拶してくれる。

「おはようございますレオン。」

「おはようフィリア。」

  そうして自分の机に着いたあとに後ろの席のフィリアに声をかけた。

「ねぇフィリア。僕が昨日冒険者ギルドに行ったって知ってるでしょ?」

「はい。昨日そう聞きましたので。」

「それでさ、そのついでに依頼も受けたんだけど少し珍しい物が手に入ったんだ。」

  そうして母さんに渡した物よりも少しばかり容量が大きい物を取り出した。

「これ、フィリアにプレゼント。いつも良くしてもらっているからそのお礼。」

「ありがとうございます!」

  そう満面の笑みで受け取ってくれた。

「喜んでもらえて嬉しいよ。昨日頑張った甲斐があったよ。」

  レオンも笑顔で返した。その時フィリアの頬が少し赤くなった気がするがあまり気にしない。

「それであの、中身を聞いても良いですか?」

  そういえば伝えてなかったなと思い出した。

「良いけど、自分で確認してみた方がいいと思うよ。」

  そう言って蓋を外し中身を見るよう促す。

「分かりました。」

  言われた通り蓋を開けたフィリアはその中身に驚いた。

「っ!これは……。」

  フィリアの目に映るのは幻のオイルだ。

「そう。ゴールドスライムから獲得したんだ。僕はあまり使わないからね。男子だし。」

「本当に良いんですか?!」

  少し大きな声が出たことで注目を浴びたがその目線もすぐに散った。

「さっきも言った通りこれはお礼だから。受け取って欲しいな。」

  フィリアはもう一度満面の笑みを浮かべた。

「はい!ありがとうございます!」


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