森と少女と道化師

黒羊 鈴

第19話

『おっはよー!ご飯にする?お風呂にする?それとも...』
『迷わずご飯で』
『もぉ、可愛くないなー』
『だって今朝だろ?鈴と違って僕は朝から元気じゃないんだ』
『はいはーい。』
今日もご飯を食べ野菜を取って絵を書いてご飯を食べてお風呂に行って寝るのいう普通の1日を送る。ここ最近、鈴の記憶は少しずつはなくなっているものもほとんどここで暮らすには問題ない程度のもので僕は順調に記憶を取り戻していっていた。たまに考える時がある。今はこんなに幸せだがふと考える時がある。僕が全てを思い出した時鈴は全てを忘れる。だから鈴が僕のことを分からなくなる前にこの森から出ないと行けない。
思いきってゆってみた。
『なぁ鈴』
『んー?』
『ここから抜け出さないか?』
『この森からってこと?』
『そう、ずっとここにいるってわけにも行かないだろ?』
『確かにそうだけど...』
『どうしたの?』
『どうやって抜け出すの?』
『ちょっと連れて行きたい場所があるんだ。ついてきて』
そう言って僕は野菜をもったままあ
『ねぇいつ着くの?』
『おいおい、まだ半分も来てないよ?』
『えぇー嘘でしょー』
『いいから行くよ』
そう言って僕は鈴の手を引っ張りながら目的の場所に向かった。
『ついた』
鈴は2秒ほど遅れて僕と同じ景色を見た。
『綺麗だね、でもここどこ?』
『ここはね、僕がこの森で一番好きな場所。』





『ここはね、僕がこの森で一番好きな場所。』
君が言った。私には少しわからなかった。けどなぜか見覚えがある。
『ねぇ、なんで泣いてるの?』
え。確認すると私の目の下には水滴が落ちていた。分からない。
『分かんない。なんで泣いているか。ここに何でいるのか。』
『なんでって僕が連れてきたからだろ?』
『そうだっけ?ごめん忘れちゃってた』
悪気はない。本当に私はここに来た理由を忘れた。
『そっか、なら仕方ないか。って何でまた泣き出すの?』
君が少し笑いながら私の頭を撫でていた。なんで君は私の頭を撫でているの?あれ、待って。私は恐る恐る確かめてみた。
『ねぇもう一つ分からなくなったことがあるの。』
『どうしたの?』
『君って、誰なの?』

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