SNS仲間で異世界転移

浪村

第8章 6話 さらば、英雄達

そしてついにこの日が来た。今日は龍剣達5人が元の世界に帰る日だ。団長に言われた通り、制服を持って本部にやってきた

ティアーノ「おう、来たか。裏の庭園にまわってくれ」

ティアーノに案内されて裏口の扉を開けると団長を始め、数多くの兵士が歓声で迎えてくれた


イオネット団長「昨晩はよく眠れたか?」

龍剣「はい。まぁぐっすりとはいかなかったですけど」

イオネット団長「そうか」


すると突然、団長の後ろに兵士達は3列横隊で整列しだした。龍剣達は少し緊張して顔を見合わせる


イオネット団長「敬礼!!」

団長が敬礼すると後ろの兵達もそれに続く

イオネット団長「騎士団センテッド本部所属、ランク2。龍剣、美泉、壮助、香奈、汏稀。6ヶ月間、ご苦労だった!」

5人が軽く会釈をする

イオネット団長「バッドローグの件だけでなく、一兵士として任務に貢献してくれた5人にはとても感謝している。ありがとう!」

兵士達は頭を下げて5人にお礼をする
そしてティアーノがハンカチで覆われた何かを持ってきた


イオネット団長「5人とも制服を返還してくれ」

美泉「あ、はい」

5人はそれぞれ綺麗に畳まれた騎士団の制服を渡した

イオネット団長「そして騎士団から記念にこれを渡そう」

隣にいるティアーノが覆っているハンカチをとった。すると、銀色の5つのリングが姿を現す

ティアーノ「ほら、これが龍剣、これが美泉、これが汏稀、これが香奈、そしてこれが壮助のだ」

ティアーノにそれぞれリングをつけてもらい、しばらく眺めた

龍剣「俺の下の名前のイニシャルが入ってる」

美泉「私のも。他にも外国語でいろいろ書いてある」

汏稀「えー…『この者は秘境センテッドにて、騎士団としての任務を終えた事をここに証明する』だってさ。英語だなこりゃ」

香奈「汏稀、頭良いね」

イオネット団長「向こうに戻ってもそれを見るたびに思い出してくれたらと思って作ったんだ。気に入ってくれたか?」

壮助「もちろんです」

美泉「ありがとうございます」

イオネット団長「それはよかった。では…そろそろ時間かの?」

龍剣「はい。そろそろ…」

イオネット団長「ああ、気を付けてな」

龍剣は少し離れて星の力を練り始めた

龍剣「mode鎧!!」

星の力、鎧に形態変化すると、その腕にさらに力を練り込む

龍剣「はあああぁぁぁ!!」

鎧をまとった右腕には高圧力の力が渦巻いている

龍剣「星神奥義スター・シークレット、ギャラクシーゲート!!」


ゴオオォォ!!!


龍剣は超重力で空間に穴を開けた。ただその中は真っ暗で何も見えない

龍剣「おっし、成功だ」

美泉「ほんとに元の世界に繋がってるの?ブラックホールじゃないよね?」

汏稀「ブラックホールだったらとっくに吸い込まれてるだろ」

美泉「あ、そっか」

拍子抜けした声で美泉が言う

クスッと壮助が笑った

美泉「笑うな!‪w」

壮助「あ、わりぃわりぃ‪w」

5人はゲートの前に移動した


リク「なぁ…ほんとに帰っちまうのか?ずっとこっちに居てもいいんだぜ…?」

いつもと違ってテンションだだ下がりのリク


龍剣「ごめんリク。やっぱり自分の世界に戻らないといけないからさ。寂しいけど、ここでお別れだ」

リク「そうだよな…向こう帰っても俺達の事忘れんなよ」

龍剣「忘れねぇよ。ってかそんな辛気臭い顔しないで最後くらい笑顔で送りだしてくれよな」

リク「ああすまん。こ、こうか?」

リクはガラリと表情を変え、笑顔を見せた

汏稀「はっはっは!何だそれ、変顔してんの!?」

リク「笑顔だよ笑顔!」

壮助「そんなニターっとした笑顔あるかよ!おもしれぇなぁ」

リク「これが俺の持ち味だからな」

胸を張って笑顔を自慢するリクの頭を引っ叩いてカレナが出てきた

カレナ「ったくアホが」

香奈「カレナちゃん…」

カレナ「元気でな、美泉、香奈。あたしの事も…忘れないでくれよな。よろしく」

美泉「うん!カレナちゃんも元気でね!」

120%の笑顔をカレナに向ける香奈と美泉。それに対抗するリクをまたカレナが叩いて黙らせた

龍剣「んじゃ、もう行くか」

美泉「うん」

壮助「よし!」

香奈「じゃあ…」

汏稀「行くか」

5人は皆に背を向けてゲートをくぐろうとした

すると、最後にこの男が声をかけた


バンギック「おいガキども」

5人はピクッと反応して振り向く。バンギックは庭園の木を背もたれに腕を組んでいた

バンギック「………強く生きろよ」


それだけを言ってバンギックは歩いていった。去り際に口角が上がっていたような上がっていなかったような


龍剣「ありがとうございます」

もうバンギックは居ないのだが、龍剣はそう呟きながら今度こそゲートに足を踏み入れる


リク「じゃあな!みんな!!」

龍剣「ああ!」

美泉「ばいばーい!!」

5人全員で手を振った

イオネット団長「総員、英雄の別れに敬礼!!」

その場にいる全兵は綺麗な敬礼で5人を見送った。そして龍剣達がゲートに入っていくと、次第にゲートも消えていった

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