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浪村

第6章 3話 レノール村での一息

樹海を抜け出し、草原を通って、普通の平坦な道を進むこと30分。ようやく中間地点であるレノール村にたどり着くことができた。草原では何人か敵が残っていたのだが、またもや龍剣が1人で片付けていた


壮助「うぇー…やっと着いたー」

汏稀「だらしない格好すんな、宿まで行くぞ」

壮助「ほーい」

村の中では乗馬禁止のため、降りてから宿まで行った。ここの村はよく旅のパーキングエリアとして使われるので、宿には厩舎が設置されてある。朝出発したため、時刻はまだ午前10時頃なのだが班の皆はかなり疲労していた

モルファス「まだ午前中だけど、今日はこの村で一泊するから。基本的に自由に行動していいけど絶対に村からは出ないこと、いいか?」

班員「了解」

モルファス「それじゃあ解散」

解散といっても全員疲れているため自然と自分の部屋へと足を運んでいた

美泉「疲れたー…シャワー浴びたい…」

香奈「一緒に入ろ」

同室の美泉と香奈はじゃれ合いながらシャワーを浴び始めた

一方その頃、男性陣は食堂で食事をとっていた

龍剣「神様にお祈りする祭りって、具体的にどんなことやるんですか?」

モルファス「昔は本格的に教会でお祈りするだけだったらしいんだけど、今は全然違う。屋台がズラリと並んで、花火が打ち上がって、ステージでは芸や踊りを披露したり…もうごちゃ混ぜだな」

壮助「なんか楽しそう。俺もプライベートで参加したかったな」

モルファス「毎年あるんだからまた来年、来ればいいさ」

汏稀「そうですね。来年くればいいですよね」

龍剣「だな」


モルファス「それより今回の砂神祭で動いてくるブラッディデーモンには気をつけろよ。護衛の騎士団が本部からくることを何故か知っていた。恐らく、王国側に紛れ込んで依頼書でも見たのだろう」

壮助「去年まではどうだったんですか?」

モルファス「国王に反逆するチンケなデモ集団はいたが、ここまで大きな勢力は初めてだ」

汏稀「それまでは人数が足りなかったから行動に出なかった、とかかな」

モルファス「まぁ理由は何にせよ、国王の命が狙われている。これを阻止するのが俺達の役目だ。命に代えてもお守りしないとな」

龍剣「もちろんです」

壮助「うっす!」

汏稀「重々承知です」

食事を終え、龍剣・壮助・汏稀の3人はお店を回ったりして時間を潰していた。モルファスは宿の自室でシリア王国への道の再確認と、ブラッディデーモンの奇襲に遭った時の対策を考えていた

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