SNS仲間で異世界転移

浪村

第2章 1話 森中の秘境、センテッド

青年(神)に別れを告げて森を歩くこと数時間。太陽がそろそろ眠ろうとしていた

汏稀「まずいな…今は夏のはずだけど…もう暗くなってきた。この世界は俺らがいた世界とは時間間隔が違うのか?」

と、何やら1人でブツブツ分析している
みんな疲れ始め、どうにか町を探していると…

壮助「おい、あれ…町じゃねえか?」

森の木々が少し減り、町に出た

アーチのような形の入り口の脇に「センテッド入境審査所」という看板があった

龍剣「入境審査所…とりあえず行くぞ」

5人で入境審査所に入った




美泉「すいませーん」

美泉が受付の奥の方に呼びかける。すると

狼美女「ん、新しい入境者か?」

奥から狼と人間を足して2で割ったような赤髪の女性が出てきた

龍剣「え…と…そうです」

狼美女「1人1人名前を伺う。よいか?」

龍剣「はい、えーと…龍剣です」

狼美女「リュウケン…と。次は」

美泉「美泉でーす!」

狼美女「ミナミ…と。次」

汏稀「汏稀と申します」

狼美女「ダイキ…と。次は」

香奈「香奈です」

狼美女「カナ…と。次、最後か?」

壮助「はい、壮助って言います」

狼美女「ソウスケ…わかった。お前らは…身なりからして、騎士団への入団志望者か?」

龍剣「き、騎士団…?」

狼美女「おや、違うのか?だとすると………んん?お前、そのネックレスは…」

と、狼美女が香奈と美泉が付けていたネックレスを指差した

美泉「ん?あぁ…これは…」

香奈「えーと…神様、から貰ったんです」

どうせ信じてはくれないだろ、といった口調で香奈が説明した

狼美女「神様から貰ったネックレス…聞き慣れぬ名前の形式…若い5人組…もしかして…」

1人でブツブツ言うと、狼美女は受付デスクの下に潜り、古本を取り出した。そして、パラパラとページを捲り…

狼美女「お前ら…まさか、地球と言う異世界から来たか?」

龍剣「え…そ、そうです!」

狼美女「やはり…これは団長に伝えなければダメか((ボソ
わかった。お前らに会ってほしい方が居る。おい、エルド!」

狼美女が龍剣達一行の後ろを通りかかったエルドと呼ばれた青年を呼び止めた

エルド「何だ?」

狼美女「この子達を団長室に案内してやってくれ。団長に会ってもらいたい」

エルド「なんでまた団長に、こんな子供達が?」

狼美女「異世界から来たらしい。あの神話と同じように((コソコソ」

エルド「!?………わかった。あ、けど僕にはまだ今日の依頼が…」

狼美女「マルスにでも頼めばいい、お前の親友だろ?おーい!マルス!仕事だー!」

狼美女がマルスという男を呼び出した

マルス「仕事ー?おい、ティアーノ。俺の今日分の仕事は終わってるはずだろ?勘弁しろよ」

狼美女ティアーノ「エルドの代わりだ、行ってこい」

エルド「すまない、急用が入って…今度メシ奢るからさ」

マルス「はぁ…ノートン焼き10人前な」

エルド「わかった。じゃあ、よろしくな」

マルス「おう、行ってくる」

エルド「じゃあ君達、僕に着いてきて」

5人「わかりました」

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