コーヒーと心

今茶 宜詩句

コーヒーと心

冷たい手が、僕の心を包み込む。

氷点下にまで冷え込んだ朝、毎朝のようにコーヒーを入れた。

ドリップにお湯を注いで、コーヒーを入れた。

コーヒーを飲んでも冷めた心は温まらない。

今までは、「コーヒーを入れて2人で飲む」という動作について考えたことは無かった。

一緒・・に飲むことがこんなにも日常・・を支えていたなんて。

僕は、わからなかった。

コーヒーを2人で飲む大切さを。何気ないこの習慣を。

僕は、知らなかった。

これをしないと、僕の1日が始まらないということを。

つらい、つらい、つらい。
さむい、さむい、さむい。

誰か、温めてくれませんか?

そう、心に問いかける、もう1人の自分がいるのが怖い。

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