魔勇王者~魔王は勇者であり、勇者は魔王である~

私氏

神の反撃

「神だと?冗談は良してくれ」
エウレアはやれやれと言わんばかりの顔でこちらを見て来た
「まぁ物は試しだ。私の力を貸してやろう」
エウレアがこちらに近づいて来て俺の手を握った
次の瞬間エウレアが手の中に吸い込まれるように消えた
「どこに行った?」
(君の身体の中さ)
脳に直接響いて来た
「どうなってる!」
(まぁそんなことよりこいつらやっちまおうよ)
その一言を境にまた時が動き始めた
俺の上にはたくさんの兵がいて俺を取り押さえていたが、少し体を振るっただけで弾き飛んだ
「なっ何が起きた!」
「メナトを返して貰うぞ」
俺は即座に立ち上がりカイムとミレイに向けて言葉を放った
「貴様は誰だ!?」
こいつは何を言っている?
「クロムだよ」
俺は普通に答えたが、
「なんか翼生えてるし、性別自体違うだろ!」
カイムは混乱していた
背中には黒い翼が生え、銀の長髪に褐色の肌
俺は体を見ると確かにエウレアの姿になっていた
(えーー!なんだよこれ?俺の姿じゃないじゃん)
(ほれほれ早く倒してしまえ。時間はあまり長くないぞ)
そうだった。メナトを助けてここから逃げなければ
(エウレアこの翼使えるよな?)
(当たり前であろう。ただの飾りではないわ)
よしっカムイとミレイが呆気に取られている内にメナトを救って飛んで逃げよう
「カイム!メナトを返して貰うぞ!」
俺は空に舞い、カイムに迫った
「向かってくるとは愚かな!俺の技を忘れたか!」
カイムはメナトを抱えている状態なのにも関わらず、関係ないかのように技を出てきた
「光の太刀!」
カイムは居合を得意としていて、光の速さで斬りかかって来た
(そんな攻撃私にはきかんよ)
エウレアがそう言う通り、指先で刀を止めることが出来た
「俺の刀が止められただと?1本の指で」
俺はそのまま刀を掴み、まるでガラスを割るかのように刀をばらばらにした
「俺の刀がっ」
「メナトを返せ」
手を横に振ると、衝撃でカイムの体をが吹っ飛んだ
手を振る直前にメナトを取り返して置いた
「行くかメナト」
「えっ?あっはい」
その返事を聞いたあと、俺は空へはばたきその場を後にした



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