魔法の世界で転生神は魔力をくれませんでした。

美愛(みあ)

第2話

3月は毎日12時更新の予定です。





次に目を覚ました時、これまでの自分の身におきたことを一気に理解した。何語かは分からないから恐らく異世界の言語だろうが、大体の意味は分かった。もちろん日本語も覚えてるから、バイリンガルとなったと密かに喜んでいる。今のところ日本語を使ってる人を聞いたことがないから、バイリンガルであるメリットは何も無いわけなんだけどね。
理解したことを整理していくと、家族は父母と兄2人に姉1人だ。使用人も数人雇ってる。王国の中でも中位貴族という階級に属するらしい。この王国の貴族制度は王族<高位貴族<中位貴族<下位貴族<庶民という階級になっている。貴族だけでなく庶民の中にも階級があるらしいんだが、そこら辺はよく分からない。国に対し多大なる貢献をした人は一代限りの名誉貴族(下位貴族)になれるとか細かい条件もあるらしいのですが、まあそこら辺は気にしてない。
父は年に数回しか帰ってこないのであまり関わりがないが、実績もあるので国民には慕われているそうだ。このまま実績を残し続ければ上位貴族へ昇格もあるとかないとか。
目を覚ます前に読んでもらった英雄物語によると、ここから遠く離れた大陸に住む魔王は大量の魔族とモンスターは率いて周辺国を次々と制圧して魔族の国っていうのを作った。その当時、対人間の訓練しかしてなかった各国はモンスターを率いる魔王に太刀打ちも出来ず次々に敗北し、魔族の国は領土を広げることになった。しまいには、大陸丸々1つを征服された。大半の人間は良くて奴隷、下手するとモンスターに変えられてしまった。ただ、一部の人間は大陸から逃げ出し他の大陸に助けを求めた。ほとんどの国は真に受けないか、受けたとしても立ち向かえる兵力はなかった。しかし、世界最強とまで言われたある一国のみ魔王討伐に乗り出したのだ。その名をヒトス王国という。ヒトス王国は精鋭1万人を魔族の国へ送り出した。世界最強であっても魔族相手では相当厳しい戦いとなり、精鋭を1人また1人と失っていった。しかし死闘の結果、たった8人まで減らしたものの、魔王の部屋に辿り着いた。魔王も異次元の強さではあったが、辿り着いた8人もまた異次元であった。雷帝のトール、軍帝のアレス、謀帝のアテナ、術帝のタロス、守護帝のヘラ、水帝のポセイ、火帝のへパス、冥帝のハデス、(彼らには功績が讃えられ二つ名がついている。)
彼らはハデスとアテナを失いながらも魔王に辛勝した。.....はずだった。魔王は死ぬと同時に彼らを遠くに転移させた。結果、魔族の国は魔王と大量の魔族とモンスターを失ったが、ヒトス王国も戦力が欠乏して休戦状態になったんだとか。そして飛ばされたうちの一人である軍帝のアレスが飛ばされた先で作ったのがこの王国だそうだ。
この王国の子どもは自分だけに限らずみんな知っていて、王都にはアレスの像もあるらしい。
今ヒトス王国がどうなっているかはわかんないが、この大陸にモンスターがいるのは転移させた魔王の呪いでモンスターが湧いてくるらしい。





明日は人物紹介です笑







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