喫茶店では、珈琲を

ノベルバユーザー292094

喫茶店では、珈琲を

すると、そこには、おじいちゃんがいた。
「なっ、なんでおじいちゃんがここに!?」
「お昼に言っただろ、俺が魔法を使えたらどう思うって」
それに対して小声で、
「バカらしい例え話だと思った」
と言ったら、
「お前、今なんて言った?」
と、笑顔で怒られてしまった。おじいちゃんは、恐ろしいぐらいの地獄耳なのだ。
「ところで、何で、僕の夢の中に喫茶店はあって、しかも、おじいちゃんまでいるの?」
「俺は、魔法が使えるからさ」
「それじゃあ説明になってないじゃん」
「そうですよ、いくら何でも、無茶苦茶過ぎますよ」
セロが横から喋ってきた。
「あなたに使えている私でもわかりませんよ」
「すまんな。でも、この容姿で、おじいちゃん呼ばわりされているからな」
確かに、見た目四、五十歳なので、魔法が使えるかもと、一人で納得してしまった。
「ところで、なんで僕を呼んだの?」
「おお、忘れるところだった。実は、お前を魔法使いにしたい」
「・・・・・・」
「嬉しいかぁ?」
「・・・・・・」
何もいえない。
とりあえず、
「おじいちゃん、頭ボケてきたの?」
と言っておいた。
「アホ、頭はボケていない。脳みそがいっぱい詰まってるぞ」
「おじいさま、私としましても、脳みそが詰まっているとは思えませんが」
「うるさいぞセロ」
言い終わるが早いか、セロがおじいちゃんに、猫パンチを食らわした。
「いくら、俺より長生きだからって、それはないだろ」
「うるさいにゃ。いくら召喚された身とはいえ、あなたを育てたのは誰だと思っているのですか」
「うっ、」
「確かに旅をさせて、いろいろありましたが、一人前にしたのは、私ですよ」
「すみません」
「分かればよろしい」
なんか、上下関係が分からなくなってきた。

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