喫茶店では、珈琲を

ノベルバユーザー292094

夢の中で

なんか、妙に胸騒ぎがしながらも、睡魔に勝てず、夢の世界に落ちようとした時、
「ドテ」
ん~、なんか物音がしたなぁー。でも眠いから寝よ。
「ドテ」
ん~、何が落ちたのかな。
「トス」
なんかが、股間の上に落ちてきた。しかもその正体が、うちの飼い猫だったのである。しかも、
「起きた?早くしてよ。」
ニャーとか、グルゥニャーではなく、「オキタ、ハヤクシテヨ。」といってきたのである。何秒か遅れて、
「人間の言葉が喋れるの?セロ?」
と恐る恐る聞いてみた。それから、セロとは、うちの飼い猫の名前で、すごく僕に懐いてくれているのである。由来は、ある天才マジシャンから取っている。
「もちろん。まあ、現実世界じゃ喋れないよ。それに、ご主人様がよく話しかけてくれるから喋れてる。」
「つまり、''世界から猫が消えたなら''的な現象が起きてるんだね。」
「よくわからんが、僕が世界から消えることはないし、そんなことを考えたくない。」
と、ピシャリと言われてしまった。
「とにかく、僕は、おじいさまからたのまれた事を早くやらないと…。早く歩け!」
「おじいさんから頼まれたこと?それと、この夢リアルすぎない?」
と、聞いてみた。
「ここは夢の中だ。」
「え、でも、床の硬さが伝わってくるけど、気のせい?」
「気のせいだと思ぅ・・・。」
うん!?さっきの自信はどこにいった?というか、本当にこの夢はリアルすぎるのだ。例えば、天井というか頭上では、星が綺麗に輝いていたり、床が、クリスタルのようにツルツルキラキラしているのだ。
しばらくすると、遠くの方に明かりが見えてきた。
すると、セロが、
「ついたぞ。」
と言ってきたので、
「どこに」
と聞いてみた。
「目的地に。」
「・・・。」
さっきは驚かなかったのに、ポカーンと口を開けたまま何も言えず、一回口を閉じてみてもう一回開けて出た言葉が、
「早。さっきまであんなに遠かったのにィ。」
だった。しかも、セロが猫パンチを食らわせてきたのだ。
「痛ってー。」
「見上げてごらん。」
「何やって・・・。エ~~~~~~~~~~~~~~。」
なんと、目の前には喫茶店があったのだ。しかも、「喫茶店マキネッタ」と書かれていたのだ。何故、驚くかというと、その店名がおじいちゃんの店の名前と同じだったからだ。すると、
「入るぞ。」
と言って、入っていったのだ。「食品衛生上どうなのかな?」と思ったが、とりあえず入ることにした。



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