転生学園~転生する前に学園に通いましょう~
第13話 世界を壊しちゃうぞ☆
職員室に鍵を戻した後、帰り道は途中まで同じなので流れで一緒に帰ることとなった。
「そういえばさ、今日って宮野さん来てなかったよね」
『鈴音ちゃんは今日は剣道部のところに行ってたんだと思うよ』
「剣道部? 柔道部じゃなくて?」
昨日は三人ともいたのに今日は二人しかいなかったからずっと気になっていたのだ。
確か宮野さんは柔道で日本一とか言っていたから柔道の練習かと思っていたけど、どうして剣道部のところに行ったのだろうか。
『それは鈴音ちゃん本人に聞いてください』
「ふーん、俺には教えられないってことか、何か仲間外れみたいで悲しーなーシクシク」
『違います! 私はただ』
「ごめんごめん、冗談」
俺の言葉が冗談だと分かると、あわあわと慌てていたのが収まる。
プルプル震えていたのが何とも可愛いらしかった。
『私の家はあっちなので』
そう言ってプイッとそっぽを向いてちょうど分かれ道のところで俺のアパートとは反対方向に歩き出す。
「それじゃ、また明日」
『はい、また明日』
その時の彩美さんの表情は教室でのあの氷のような無表情とは違って、いくばくか雪解けしたような柔らかいものだった。
「もしもし。私、私よ」
「私私詐欺でも流行らせようとしてるんですか? ちゃんと名前を言ってください」
「めんごめんご。コードネーム水琴よ!」
「コードネームなんてありませんよ。ちゃんと仕事してるんでしょうね?」
「もちのろんよ! ちゃんとあの子達の観察はしているわ」
「仕事さえしていればいいのです。それで、やっぱり持ってるんですかね?」
「そうだね~。未来予知と他人を強制する能力、後の一人は分からないけど戦闘系の何か、かな」
「本当に由々しき事態ですよ。何かあれば報告してください。最悪、もう一人向かわせることもできますし」
「増援は必要ないよ。全部璃子ちゃんに任せなさい!」
「璃子ちゃんって······自分の年齢分かって言ってますか?」
「ふっふっ。桜ちゃんったら何を言っているのかしら? 思わず世界を壊そうかと思っちゃったぞ?」
「ご、ごめんなさい。お互いに年齢の話は触れてはいけませんね。それと、あなたが言うとそれは冗談にならないのでやめてください」
「じゃあね、桜ちゃん。今度、ケーキをご馳走してあげるよ」
「それは······楽しみにしてますね。それでは失礼します」
電話相手との会話が終わると、水琴先生は携帯端末型の特殊な装飾の機械をポケットにしまう。
やるべき仕事は終わらせているので、新人教師水琴瑠璃の一日はもう帰ってケーキを食べるだけ。
「ケーキ! ケーキ! 食っべたいな!」
「そういえばさ、今日って宮野さん来てなかったよね」
『鈴音ちゃんは今日は剣道部のところに行ってたんだと思うよ』
「剣道部? 柔道部じゃなくて?」
昨日は三人ともいたのに今日は二人しかいなかったからずっと気になっていたのだ。
確か宮野さんは柔道で日本一とか言っていたから柔道の練習かと思っていたけど、どうして剣道部のところに行ったのだろうか。
『それは鈴音ちゃん本人に聞いてください』
「ふーん、俺には教えられないってことか、何か仲間外れみたいで悲しーなーシクシク」
『違います! 私はただ』
「ごめんごめん、冗談」
俺の言葉が冗談だと分かると、あわあわと慌てていたのが収まる。
プルプル震えていたのが何とも可愛いらしかった。
『私の家はあっちなので』
そう言ってプイッとそっぽを向いてちょうど分かれ道のところで俺のアパートとは反対方向に歩き出す。
「それじゃ、また明日」
『はい、また明日』
その時の彩美さんの表情は教室でのあの氷のような無表情とは違って、いくばくか雪解けしたような柔らかいものだった。
「もしもし。私、私よ」
「私私詐欺でも流行らせようとしてるんですか? ちゃんと名前を言ってください」
「めんごめんご。コードネーム水琴よ!」
「コードネームなんてありませんよ。ちゃんと仕事してるんでしょうね?」
「もちのろんよ! ちゃんとあの子達の観察はしているわ」
「仕事さえしていればいいのです。それで、やっぱり持ってるんですかね?」
「そうだね~。未来予知と他人を強制する能力、後の一人は分からないけど戦闘系の何か、かな」
「本当に由々しき事態ですよ。何かあれば報告してください。最悪、もう一人向かわせることもできますし」
「増援は必要ないよ。全部璃子ちゃんに任せなさい!」
「璃子ちゃんって······自分の年齢分かって言ってますか?」
「ふっふっ。桜ちゃんったら何を言っているのかしら? 思わず世界を壊そうかと思っちゃったぞ?」
「ご、ごめんなさい。お互いに年齢の話は触れてはいけませんね。それと、あなたが言うとそれは冗談にならないのでやめてください」
「じゃあね、桜ちゃん。今度、ケーキをご馳走してあげるよ」
「それは······楽しみにしてますね。それでは失礼します」
電話相手との会話が終わると、水琴先生は携帯端末型の特殊な装飾の機械をポケットにしまう。
やるべき仕事は終わらせているので、新人教師水琴瑠璃の一日はもう帰ってケーキを食べるだけ。
「ケーキ! ケーキ! 食っべたいな!」
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