転生学園~転生する前に学園に通いましょう~
第9話 逃げるが勝ち!
「すみませんが、それは分かりません。あなたを勧誘したのは、私の能力に関係するんです」
俺の言葉は途中でとぎられて、会長はさらに言葉を重ねる。
「私の能力は未来予知です。その能力で帯刀さんがこの部活にいる未来が見えたので勧誘しました。なので、私には帯刀さんが能力を持っているかどうかは分かりません」
「安心して転校生君。嘘は言ってないことは私が保証するわ」
どの口が言うのだろうか。
このメンツの中で一番信用できない人に言われてもな。でも、会長が嘘なんてつくとは思えないし。
「あとは、宮野さんは能力はあると思うのですが、本人の希望で不明ということで」
「女の子とは秘密の一つや二つがあるくらいがミステリアスでいいんですよ。まあ、七海先輩はこんな立派な物があるから必要ないかもしれませんがねっ!」
「ひゃんっ!」
いつの間にか先生の拘束を逃れていた宮野さんは会長の背後に回ると、制服の上からでもそのボリュームがわかる会長の豊満な胸を揉みしだく。
形の変わるそれはとても柔らかそうで、ただでさえすごいのがもう本当にすごくなっている。
魔法使いの俺には刺激的な光景に語彙力が心配になっていると、ようやく宮野さんからの攻撃が止まった会長がはぁはぁと艶かしい声を出しながら話の続きをする。心なしか頬がほんのりと赤い。
「あとは氷さんですが、これは本人から直接聞いてください。個人的なことですので私からはお話することはできません」
一瞬で生徒会長らしく凛とした姿に切り替えると氷さんの方を向きながら話した。
一方、氷さんは読んでいた本を閉じていつものようにメモ帳を見せてくる。
ポケットから出してすくに見せてきたそれはとても書いている暇などはなかったので、おそらく普段から使うようなフレーズは既にメモ帳に書いておいてスタンバイしているのだろう。
『ごめんね』
やっぱりいつものように無表情ではあるんだけど、雰囲気というかオーラというか、なんとなく申し訳なさそうにしているのが伝わってくる。
「いやいや、人間誰しも言いたくないことの一つや二つはあるって。宮野さんが言ってたように女の子には秘密があったっていいと思うよ。うん」
『ありがとうございます』
サッと開かれたページには感謝の文字が。
本当に色々な言葉を用意してあるのだなと感心した。
「まあ、今日は転校してきて初日なわけだし。転校生君が入部するということで今日はお開きにしましょうか」
先生が締めるようの言う。
せっかくだからもう少し居たかったけれど、今日は色々な意味で疲れたからな。ゆっくり休むことにしよう。
だけど、その前に一応確認。
後々になって問題になるのは嫌だからこの場できっちりとしておきたい。
俺は叱られるのを覚悟で先生に尋ねる。
「えっと、水琴先生。今日の授業では······」
「うん? あ、いいのいいの。あれは君をここに連れてくるための口実だから」
「へぇ?」
この時の俺は間抜けな顔をしていたとか。
後になって宮野さんから聞いた。
「で も、今度年齢のこと言ったら私の教師としての権限をフルに活用するから、覚悟しておきなさいね☆」
なんとも恐ろしいことを言うのだが、最後のウインクは余計というか······その、自分の年齢を考えた方が······
「んふふっ。転校生君。何か失礼なこと考えてない?」
勘がよすぎる先生に、これ以上ここに留まっていたら何をされるか分からないので、俺は逃げるようにして部屋を出た。
「そ、それじゃ! 今日はお疲れ様でしたっ!」
俺の言葉は途中でとぎられて、会長はさらに言葉を重ねる。
「私の能力は未来予知です。その能力で帯刀さんがこの部活にいる未来が見えたので勧誘しました。なので、私には帯刀さんが能力を持っているかどうかは分かりません」
「安心して転校生君。嘘は言ってないことは私が保証するわ」
どの口が言うのだろうか。
このメンツの中で一番信用できない人に言われてもな。でも、会長が嘘なんてつくとは思えないし。
「あとは、宮野さんは能力はあると思うのですが、本人の希望で不明ということで」
「女の子とは秘密の一つや二つがあるくらいがミステリアスでいいんですよ。まあ、七海先輩はこんな立派な物があるから必要ないかもしれませんがねっ!」
「ひゃんっ!」
いつの間にか先生の拘束を逃れていた宮野さんは会長の背後に回ると、制服の上からでもそのボリュームがわかる会長の豊満な胸を揉みしだく。
形の変わるそれはとても柔らかそうで、ただでさえすごいのがもう本当にすごくなっている。
魔法使いの俺には刺激的な光景に語彙力が心配になっていると、ようやく宮野さんからの攻撃が止まった会長がはぁはぁと艶かしい声を出しながら話の続きをする。心なしか頬がほんのりと赤い。
「あとは氷さんですが、これは本人から直接聞いてください。個人的なことですので私からはお話することはできません」
一瞬で生徒会長らしく凛とした姿に切り替えると氷さんの方を向きながら話した。
一方、氷さんは読んでいた本を閉じていつものようにメモ帳を見せてくる。
ポケットから出してすくに見せてきたそれはとても書いている暇などはなかったので、おそらく普段から使うようなフレーズは既にメモ帳に書いておいてスタンバイしているのだろう。
『ごめんね』
やっぱりいつものように無表情ではあるんだけど、雰囲気というかオーラというか、なんとなく申し訳なさそうにしているのが伝わってくる。
「いやいや、人間誰しも言いたくないことの一つや二つはあるって。宮野さんが言ってたように女の子には秘密があったっていいと思うよ。うん」
『ありがとうございます』
サッと開かれたページには感謝の文字が。
本当に色々な言葉を用意してあるのだなと感心した。
「まあ、今日は転校してきて初日なわけだし。転校生君が入部するということで今日はお開きにしましょうか」
先生が締めるようの言う。
せっかくだからもう少し居たかったけれど、今日は色々な意味で疲れたからな。ゆっくり休むことにしよう。
だけど、その前に一応確認。
後々になって問題になるのは嫌だからこの場できっちりとしておきたい。
俺は叱られるのを覚悟で先生に尋ねる。
「えっと、水琴先生。今日の授業では······」
「うん? あ、いいのいいの。あれは君をここに連れてくるための口実だから」
「へぇ?」
この時の俺は間抜けな顔をしていたとか。
後になって宮野さんから聞いた。
「で も、今度年齢のこと言ったら私の教師としての権限をフルに活用するから、覚悟しておきなさいね☆」
なんとも恐ろしいことを言うのだが、最後のウインクは余計というか······その、自分の年齢を考えた方が······
「んふふっ。転校生君。何か失礼なこと考えてない?」
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「そ、それじゃ! 今日はお疲れ様でしたっ!」
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