魔滅の戦士

やましゅん

任務

着替えを終え、宿を出ようとすると1羽のカラスが天音たちの前に飛んできて、手紙を落として帰って行った。



~任務~
北の町で毎晩悪魔に人が攫われている。1日1人ずつ攫って行くとの報告があるため、知能を持つ悪魔の可能性あり。十分に注意して討伐に迎え。
推定階級-強-


悪魔にも階級がある。最も弱い悪魔は雑、そこそこの実力を持つ者は普、次に強、そして100年以上滅階級の戦士でも倒すことのできていない災。基本的に強以上の悪魔は知能を持っていると言われている。


「行こうか。少し遠いから急ごう。夜に間に合わない。」
そう言って天音は走り出す。
「はっ、はい!」
相変わらず大きな声で返事をし、椎名は天音のあとを追う。


夜になる前に天音達は北の町にたどり着くことが出来た。住民の情報によると、悪魔は22時頃に現れるそうだ。階級の低い椎名に推定強の悪魔の相手をさせるのは危険と判断し、待機命令を出した。時間が来るまでの間、天音は街の高台で見張りをする。
そして、22時を回った。
「いた!」
悪魔を発見し、天音は走り出す。悪魔は民家の中に入り、今にも人間を殺そうとしていた。
「おいお前!今日は俺が喰われてやるよ!」
悪魔を挑発し、気を引く。悪魔は天音の方を見て、じっくりと舐め回すような目で見ている。そして
「お前がこの町を喰い場にしてから3人目の悪魔狩りだ。いちばんうまそうだ。」
そう言うと悪魔は天音に飛びかかってきた。天音は剣を抜き、悪魔の手を切り落とす。しかし、切り落とした瞬間に悪魔は攻撃手段を手から足に変更し、天音の腹部に強烈な蹴りを入れた。天音の口から血が零れる。
(これが強階級の悪魔か!いきなりすごい相手だな...)
天音が民家の壁に吹き飛ばされている隙に悪魔の手は再生され、再び飛びかかって来る。
(知能がある割には、動きが単調だ!)
-剣技-一ノ型-風車
前方を風車のようにして斬り、腕と足を切断する。
-剣技-ニノ型-閂
確実に悪魔の心臓を狙ったが、寸でのとこで躱される。
一瞬の内で悪魔の腕と足は再生。
三ノ型-水流
流れるような動きで悪魔の攻撃を躱し、心臓を貫いた。はずだった。
悪魔は自分の上半身と下半身を切り離し、攻撃を回避、一瞬の内に再生。
(このままじゃジリ貧だ。仕方ない。)
天音オリジナルの剣技の試運転を終え、訓練してきた技を出す。
剣技-刹那-

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