好きになったらいけない恋

ホットコーヒー

第39話大掃除とかめんどくさい

『ステネ〜 おいで〜』


久しぶりにステネに会いにカズヤが家に来た。


『大きくなりましたね〜 コタツから出てこないですね』


『寒いからね』


コタツからステネを捕まえる。


ニャァ〜


『寒いって言ってますよ』


ステネを離すとコタツに真っ先に戻った。


『せんぱーい ニャーン』


猫の真似をして膝をついて四つん這いでノソノソと近寄ってくる。


『ニャーン』
頭を擦り付けてくるり


頭を撫でると気持ち良さそうな顔をする


『なんか..やばいからやめよ』


『にゃい!』


カズヤが普通に戻り隣にくっついてくる。


『先輩は今年1年どうでしたにゃん?』


『猫マネやめろ。
どうって、まぁ普通かな』


『ぼくは...先輩と会えて良かったですよ!
とっても楽しかった』


『ふぅーん』


照れそうになって必死に隠す。


『俺もお前と会えて...』


途中で恥ずかしくなり言うのをやめた


『今なんか言おうとしました?』


『いやなんでもないよ。カズヤこの後暇っしょ?』


『暇ですけど...』


『今年やり残した事がまだあった!』



ゴミ袋と雑巾を用意して部屋の窓を開ける。


『まぁ、なんとなく予想はしてましたよ...部屋汚いなって思いましたから』


『それほどでも』


『褒めてないですよ!』


『まぁ、やりたくないけどやるか〜』


布団に倒れ横になり目を瞑る。


『先輩がやりたくなかったら
終わりですよ...』


『グゥー グゥー』


寝ているふりをしたらカズヤに怒られた。


『おきろーーーーー!』


渋々手を進めカズヤも、なんだかんだ掃除を手伝ってくれる。


『これ捨てていいですか?』


『ダメだよ!大事だし』


カズヤが何回か聞いて来て、全てダメだと断った。


『そんなんだから片付かないんですよ!』


『キレるなって わかったよ
任せるから』


カズヤが俺の大切な雑誌を捨てるが、我慢しないと片付かないと自分に言い聞かせて黙っていた。


小一時間、必死に掃除をするとある程度片付いた。


『おかげさまで綺麗になったよ
ありがとう!』


『先輩は、ぼくが居ないとダメなんですから!』


カズヤが嬉しそうに言う。


『そんなことねーよ..』


片付けて疲れてしまい少し横になるとカズヤが
『ぼくも』と布団に入ってきた。


『先輩の匂い、好きですよ...』


カズヤが服に顔をくっつけて匂いをかぐ。


『ぼく、先輩と会えてなかったら多分高校やめてましたよ。  先輩いなかったらつまらないですし。
だから...


やっぱ何でもないです。』


俺が卒業するまで残り1年、その後のことがすごく心配になる。


『せんぱい?』


寝たふりをして聞いてない事にした。


『寝ましたか?』


そう言うと寝たふりをする俺にキスをしてきた。


『せんぱい、大好き...』


ポタッと顔に水が垂れたのが分かった。


多分泣いているのだろう。 なぜだかは分からない


キスをしてきて、くっついて寝始めた。







          

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