好きになったらいけない恋

ホットコーヒー

第31話高まるテンション

『おおぉ!大きいですね!』


スカイツリーに到着しカズヤのテンションが上がり叫んでいる。


『お前静かにしろ!みんな見てるだろ!』


カズヤの口を防ぎ黙らせる。


『先輩早速登りましょう!
階段ですか? 何段あるんですかね?』
時間結構かかりそうですね』


『お前の無知さが怖いわ。
ちゃんとエレベーターがあるから
1分もしないで登っちゃうから』


『ほんとですか!?』


チケット買ってくるからとカズヤをベンチに待たせた。


戻るとカズヤの姿がない。


(あいつどこ行ったんだ?)


周りを見渡すとスカイツリーのマスコットキャラの元に子供達が群がっている。


目を凝らすとカズヤもそこにいた。


『どこ行ったか心配したぞ』


『すみません。なんか変なのいて
かわいいなぁと思って』


『変なのって...マスコットだよ。
一緒に写真撮る?』


『はい!』


写真を撮りエレベーターに乗り込む。


『先輩、エレベーター広いですね』



『ピンっ   扉が開きます。』




『うわっ もう着いたんですね!』


エレベーターを降りるとカズヤが俺の手を引き窓際に行き、外を見渡す。



外は晴天で青空が広がり綺麗な景色を見渡せる。


『おぉ! 雲が近いですね! 建物が小さい!! 人がゴミのようだ!』


『そうだなぁ』


『先輩、最後のボケ無視しないでくださいよ。恥ずかしいじゃないですか』


カズヤがフロアをキョロキョロと見渡し一周連れまわされた。


スカイツリーには床がガラス張りになっていて下を覗けるところがある。


『カズヤ目瞑ってよ』


『なんですか?』


カズヤが目を瞑りそこに連れてく。


『開けていいよ』


『おわっっ!!』


目を開けると驚いて後ろに下がる。


『びっくりしましたよ!!』


カズヤが恐る恐る覗き込んでいる。


『先輩に殺されるのかと思いました...』


『大げさな』


一通り見て回り展望台から降りる。


『いやぁ〜 楽しかったな!
少しお腹すきましたね。 』


『ほんとに高かったな!カズヤのビビリようはウケたけど。』


『ビビってませんよ』


カズヤが笑いとても楽しそうだ。


渋谷に向かう前に腹ごしらえをする為、スカイツリー近くにあるパン屋で食事をした。


『見たことないパンばかりです。
東京はやっぱり知らないものが沢山あります。』


『田舎もんかよ』


渋谷駅に着くととスクランブル交差点へ向かった。


『人いっぱいですね。 これがあのスクランブル交差点ですか?』


『そーだよ!
なんかイメージと違う?』


『実際に歩くとただの人混みですね』


身もふたもない事を言うカズヤを
交差点が見渡せるカフェに連れて行った。


ドリンクを買い階段を登ると多くの外国人が窓際で写真を撮っている。


(世界的な観光名所なんだなぁ)


カズヤを見ると外国人に並んで写真を撮っている。


『先輩!これですね!
TVで見るやつ!』


『不思議だな お前は...』


東京も満喫し少し疲れがでてきた。


『そろそろホテルに向かうか
もう東京は満足?』


『うん!サイコーに楽しかった!』


幸せそうな笑顔をのぞかせる。


ホテルの事はまだ内緒にしてある。


『そー言えば、ホテルどんなところか
楽しみですね』





ホテルの近くの駅に着くとDLからの帰りの人や今から向かう人が沢山いてすれ違う人みんながすごく笑顔だ。


『もぉ、僕テンション上がりすぎて
抑えきれないです』


カズヤが体をうずうずさせている。


ホテルに向かう。


『カズヤここだよ!』


『.....』


カズヤが何も言わない、微妙だったか


『ここですか!? ここ前テレビで見たけど高いんじゃないんですか!?
うわぁ〜 どんな部屋かな!?
先輩さすがです!!』


褒められ素直に照れる。


ロビーにカズヤを待たせて会計を済ませる。 カズヤの方を見るとキョロキョロと落ち着きなくしている。


『カズヤいくぞ〜』


ホテルマンについて部屋まで案内される。


明らかに家族連れやカップルが泊まるホテルに男2人なのにホテルマンは全く驚きもせず接してくれる。


(さすが夢の国のホテルだな)


部屋に案内され中に入ると広さと綺麗さに驚く。


内装はDLのキャラクター達でいっぱいで、遊園地の中のような部屋だ。


『先輩!窓からDL見えるよ!
すごい!我慢できないな!』


カズヤの方に向かうと薄暗い中に遊園地の光がともり、とても綺麗だ。


『綺麗だな。ホテル満足?』


『夢のようですよ!すごいです!』




『うわっ!先輩!お風呂ガラス張りですよ!!エロいです!後で一緒にシャワー浴びましょ!』



まだ遊園地に行ってないのにこれだけテンション高いと、明日はどれほどなのだろうと心配になる。

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