好きになったらいけない恋

ホットコーヒー

第28話心の迷いと小悪魔

(なんで...俺はあんな事を...)


テスト期間半ば、初日の出来事に未だ心の整理ができない。


(俺がカズヤの事を触りたいなんて...)


帰り道カズヤが追いかけて来た。


『せんぱーい!!』


『なに?』


『明日の物理のテストやばいんで
教えて下さい!!』


『お前、数学ん時も同じようなこと言ってたな。 まぁ、いい...』


(なんでこいつはあんな事をした後でも
普通にいられるのだろう)


『先輩? いいんですか? ダメなんですか?』


『ん、ああいいよ。 大丈夫』



『制服だと窮屈なんで運動着に着替えますね』


部屋に着くとカズヤが着替えだした。



『ジロジロ見ないでくださいよ』


冗談まじりで言ってくる。


綺麗な肌  尻 股間 につい目がいってしまう。


『見てねーし』


着替えが終わると俺の隣に座り勉強を始める。


『これわからないんですよ』


(俺は、こいつが怖い。 こいつに俺の心を狂わさられる。  俺はいったいどーしたんだ...)


『先輩、聞いてます?』


とカズヤが俺の腕を掴む。




ドキッ



カズヤの手を振りほどいた。


『せ..せんぱい?
どーしたんですか?』


(なんだ今のは...ただ触られただけなのに...)


触られただけで急激に体が熱くなり
心臓が高鳴り、顔が赤くなった。


『な、なんでもないから。 ごめん
なんだっけ...』


カズヤの隣から向かい側に座りなおし
教えはじめた。


『はぁ〜疲れた。 この辺で終わりますか。』


気がつけば18時前になっていた。


『せんぱい?この前の事...
僕が寝てる間に先輩が僕のあそこ、
触ってたんですよね?』


突然聞かれるとは思っていなかった。


『ん...ああ、冗談だよ。 お前が勉強中に寝たからイタズラしようかなって』


『そーですか...』


(そうだ、これでいい 本当の事は言えない。)


『ごめんな あんな事して...』


『大丈夫ですよ』


じゃあねとカズヤは帰っていった。


部屋に戻ると座り込んで頭を抱えた。




(俺は本当になんなんだ...
本当に男が好きになってしまったのかな。
俺のあいつへの好意は


後輩として? 友達として?


それとも恋人として...


今日はなんであいつに触れられただけであんなに、なってしまったんだ。


それは好きだから?


カズヤとヤりたいから?


俺は...カズヤに触れていたい。


触れられたい。 俺はあいつが好きだから。


あいつの言ってた、『先輩の気持ちに心が追いつくまでその先は言わないでください。』


俺はカズヤが好きだと認めたくないだけ、
なぜならそれは普通ではないから。)


心の中がぐちゃぐちゃのまま
テスト期間が終え、冬休みに入った。

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