好きになったらいけない恋

ホットコーヒー

第10話夏はまだ終わってない1

今日は弓道の県大会 1年生は会場準備や雑務などに追われている。


俺の順番もそろそろの為会場へ向かう。
大会はやはり緊張する。


途中、カズヤが走って向かってきた。


『せんぱい、頑張ってください!』


『おう、任せろ』


カズヤの顔を見ると緊張が少し和らいだ。


大会の結果はそのおかげか今までで1番良いものになったが全国大会には出場できなかった。


3年生の先輩たちもこれで引退となり
最後に今までありがとうございました
とみんなでお礼を言った。


大会終わり1年生は1日中走り回っていたので
ヘトヘトになって座っていた。


自販機で飲み物を買いジュンヤとカズヤに渡した。


『ありがとうございます!』


そう言えば、この2人がどのくらい仲がいいのかを良く知らない。


『2人はクラスで仲良くしてるの?』


『まあ、普通に部活の話とかしますけどね カズヤは先輩の話ばかりだけど』


『んっ!』 カズヤがジュンヤをぶつ。


(クラスで1人じゃないんだな..)



先生達の会議や飲み会がある為大会終わりの日は
会場の近くの宿泊所に泊まる。


泊まる場所は和室の大部屋で布団が9人分敷いてある。 先生達がいない為夜遅くまで騒ぎ深夜を廻った頃から寝始めた。


カズヤは俺の隣の布団で寝た。


みんな寝静まった頃カズヤがコソコソと俺の布団に入ってきた。


寝てると思ってるのだろう布団の中で俺の体を触ってくる。


下はパンツしか履いてなく股間を揉まれ、
勃ってしまう。


流石にやばいと思い寝相が悪い振りをしてる逆側を向くとカズヤが、俺の背中に寄り添い眠り始めた。



嫌な気はしないのでまあいいかとそのまま眠りについた。


朝、部長達みんな先に起きていて起こされた。


おれとカズヤが一緒に寝ているのを見られどれだけ仲が良いんだよといじられた。


カズヤを起こすとおはようと何事もなかったように接して来る。


帰りのバスでは当然のようにみんないる中、俺にもたれながら寝ていた。


3年生も引退し、俺が副部長に任命された。
大会もなくなり、勉学に勤しめという顧問の考え方で残りの1週間は休みになった。


『先輩!明日から海に行きませんか?
親戚の家海の近くなんで、泊まらせてくれるって言ってました!お母さんも送ってくれるって』


『いいね!行きたいな』


『はい!お母さんに言っときます!』


カズヤと夏休みの終わり2泊3日で海に行く事
になった。


翌日


『すみません お願いします!』


『この子、サトシ君来てくれるってすごく楽しみにしてたわよ。毎年2人で行ってたから。』


カズヤが恥ずかしそうにする。


(そう言えばカズヤのお父さん見たことないな)


親戚の家に車を止めお墓に連れられた。


暮石の前に着くとカズヤが手を合わせる。


『お父さん、なかなか来れなくてごめんなさい
いつも仲良くしてくれてるサトシ先輩、
連れてきたよ、優しくて頼りになるんだ』


カズヤのお父さんは既に亡くなっていた。


親戚の家に戻り二階の一部屋をカズヤと使わせてもらう。


『お父さん、3年前に病気で死んじゃったの...
すごく悲しかったし今もたまに思い出して悲しくなるけど今は先輩のおかげで楽しいです。』


カズヤが俺に寄り添って悲しそうな顔で泣く。


なにもかける言葉が思いつかず、そっと抱きしめた


その日の夜、庭先でBBQをご馳走になった。


スイカを食べどちらがタネを遠くに飛ばせるか競い合ったり楽しんだ。


部屋に戻ると布団が2組敷いてあったが、カズヤが
一緒に寝たいと言ってきたので2人で寝た。


(父親がいなくて寂しいのかも知れない)

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く