好きになったらいけない恋

ホットコーヒー

第2話新たな一面

校内でたまにカズヤを見かけるといつも1人で歩いているのでクラスの友達とまだ打ち解けていないようなのに逆に安心した。


(俺が嫌われてて仲良くなるのに時間かかったわけじゃないんだな)


最近授業中は今日カズヤと何を話そうかと考えるのが楽しみになってきている。


気がつけばカズヤの事を考える時間が日に日に増えていっている。
自分でも気持ち悪いなと思いながらもカズヤが俺だけに見せる笑顔や楽しそうに話す表情を見ると物凄く嬉しくなる。


土曜日の練習終わり小腹が空いたので2人でコンビニによった。


『カズヤって休みの日何してるの?』


『漫画読んだり、携帯いじったりですかね』


『そっか、暇なんだな〜明日遊ぼうぜ』


『いいですよ! どこ行きます?』


結構乗り気になってくれたみたいだ


『んーアミュパでも行く? いろいろあるし』


バッティングセンターやテニスコートなど色んなものがあるアミューズメントパークだ


『いいですよ!』
『よっしゃっ! カズヤと遊ぶの初めてだし楽しみだな!』


『はい!』
カズヤが笑顔になる。


次の日、カズヤの家の前に着き電話をかける。


『あっ はい ...今起きました すぐ行きます』


まだ寝てたみたいで物凄く眠そうな声だった。
10分ほどで出てきてアミュパへ向かった。


『ごめんなさい遅れてしまって..』


『気にすんな!』


『なにやる? ダーツあるよ』


『いいですね! やりましょう 負けませんよ!!』
と投げるフリをしている。


勝負内容はカウントアップで高得点を取った方が勝ちだ。


1勝負目、なんでもそつなくこなせるので
423対315で俺の圧勝だった。


『もう一回やりましょう!』
意外にも負けず嫌いなのかもう一度行った。


452対295  395対320
『もう一回! 次こそは!』


何度やっても俺が勝ちもう一回と4戦目


450対302


かっこいいところ見せようと手を抜かなかったら
全戦全勝だった、カズヤの方を見ると目が赤くなり泣き目になっていた。


『カズヤ、肘動いてるから安定しな  ..』


と言い終わる前に


『うるさい!』 と言いどこかへ行ってしまった。


(あれ?俺なんか言ったかな 圧勝しちゃったから怒っちゃった?そんなわけねーよな)


とカズヤを探すと遠くのベンチに座ってるのが見えた。


近づくと目をこすって泣いて鼻をすすっている。
(うわ、泣いとるやん どうしよ)


とりあえず隣に座り泣き止むのを待った。


『ずみまぜん、ぜんぱい、つよくて、くやしくて、』


『大丈夫、大丈夫、全然気にしてないって』


まだ泣き止みそうに無いので自販機で飲み物を2本買ってきて渡す。


『ありがとうございます』


と言うとジュースを飲み干した。


『せっかくきたんだから、ほら遊ぼうぜ』
『はいっ』


卓球やバトミントン、たまに勝たせてあげると
本当に喜んである。


夜飯は駅中のファミレスに入った。


『さっきはすみませんでした。俺、負けず嫌いで』


『いいって全然 気にしてないよ』



カズヤを家まで送り届けて帰る途中カズヤからメールが来た。


【色々と今日はごめんなさい。
今日は楽しかったです!   また遊びましょう!】


つい嬉しくてニッコリしてしまう。


また遊ぼうなと送り返しウキウキと帰る。


カズヤの新たな一面が見れてとてもいい日だった。


次は何して遊ぼうかと考えるのが楽しくなって来た

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