同世界転生の最強貴族
第二十六話 大浴場襲撃
    王城に着くと、すぐさま応接室に案内された。中に入ってみると、応接室にはもう商王様が居た。
    そして、最初は真顔で机を見ていたが、暫くするとこちらへ向き、ニコニコっと微笑んだ。
「さあさあこちらへ・・・・と、その腕に付けている腕輪は何ですかな?」
「これがあの神殿の最下層にあった神器ですよ」
    それを聞くなり、獲物を見つけた虎のような眼をして、腕輪を舐めまわすように見ているので、思わず引き気味で話を続けた。
「そそ、それよりも、もう私はか、帰っていいで、ですかね?」
「まあまあ落ち着いてください。あの神殿の攻略祝いと言っては何ですが、夜の刻は宴会を開こうと思っておりますので、是非今日は泊まって言ってください」
「わ、分かりました」
    分かりました、と言った時に僅かに笑っていた気がしたが、多分気の所為だろうと無視する。
「おいフィーネ!ゼクロイド副伯を、謁見の間の隣の部屋に案内しなさい」
「分かりました御主人様。それでは、副伯様。着いてきてくださいませ。案内させていただきます」
「分かったよ・・・・」
    この後、客人用貸出寝室と言う札の掛かっている部屋で少しゆっくりし、宴会に出て、大浴場で呑気に寛いでいた。
「はぁー・・・・たまにはこういうのも良いかもな・・・・・・」
    こんな事を言ってはいるが、明らかに何処からかの殺気を感じる。
「絶対にこの神器のせいだよな・・・・(小声」
    チラッと見ると、すぐに異変に気付いた。手に入れた腕輪に、勝手に魔法陣が展開されて来ている。
「な、なんなん───っ!」
    「ガンッ!!」という音を立てて、魔法陣から出てきた魔法障壁と、何処からか飛んできた飛び道具とぶつかる。飛び道具は見てみるとすぐ分かった。
「緑色のナイフ・・・・猛毒のナイフか。それにしても、俺の事を狙ってくるとは」
『スキル "気配察知Lv.10"』
    敵対反応は大体30人。魔力の反応からして、全員大した相手では無い・・・・のだが、もしも攻撃をして何かを言われれば、俺は商国への反逆者となるだろう。
「ちっ!」
『召喚剣 "聖剣 リーテル"』
「死ねえぇぇっ!!」
    ダガーで切られそうになり、思わず聖剣でガードしてしまった。そのせいで、相手のダガーは半分まで切り込みが入れられている。
    そして、その事に焦りを覚えたのか、男が止めに入る。
「戻れ、リール!!」
「黙れジュカス!!お前の指示など知らん!!」
「我らが主の命令だ!!早く下がれ!!」
「くっ!!....分かった」
「おい待──」
    転移石を持っていたらしく、どこかに逃げられた。しかし、主と言うのは──。
「商王デレンダル様か・・・・まあ良い・・・・・・。今晩中に街に帰って、国王陛下に報告するとしよう」
    誰がしてきたのかは大体予想が出来た。だが、それは対抗するにはあまりにも無理がある人物だった。
    かくして、ほんの短時間の襲撃は終わったのだった。
◇商王 デレンダル視点◇
「何だと!?強奪に失敗しただと!?お前らSSランカーがか?」
「申し訳ございません・・・・・商王様。我らが“暁の朧雲”でも勝てませんでした・・・・」
「あの腕輪さえ手に入れば、世界を手に入れれるのだ・・・・どうにかして手に入れよ!!」
「分かりました・・・・・」
    こうして二人は出て行った。それを見送ってから、テーブルを思いっきり殴る。すると、手に鈍い痛みが走る。
    だが、今はそんなことも気にならない程に、怒りが最高潮に達していたのだ。
「憎きリムスニア王国とエルスディア帝国、イルグ技国、マインデイル教国の奴らを皆殺しにする為の物だったのだ・・・・!!あのガキ・・・・攻略しろなどとは言っていないだろうが!!!くそっ!!」
    こうして、再び商王により、影が動き出すのだった。
    そして、最初は真顔で机を見ていたが、暫くするとこちらへ向き、ニコニコっと微笑んだ。
「さあさあこちらへ・・・・と、その腕に付けている腕輪は何ですかな?」
「これがあの神殿の最下層にあった神器ですよ」
    それを聞くなり、獲物を見つけた虎のような眼をして、腕輪を舐めまわすように見ているので、思わず引き気味で話を続けた。
「そそ、それよりも、もう私はか、帰っていいで、ですかね?」
「まあまあ落ち着いてください。あの神殿の攻略祝いと言っては何ですが、夜の刻は宴会を開こうと思っておりますので、是非今日は泊まって言ってください」
「わ、分かりました」
    分かりました、と言った時に僅かに笑っていた気がしたが、多分気の所為だろうと無視する。
「おいフィーネ!ゼクロイド副伯を、謁見の間の隣の部屋に案内しなさい」
「分かりました御主人様。それでは、副伯様。着いてきてくださいませ。案内させていただきます」
「分かったよ・・・・」
    この後、客人用貸出寝室と言う札の掛かっている部屋で少しゆっくりし、宴会に出て、大浴場で呑気に寛いでいた。
「はぁー・・・・たまにはこういうのも良いかもな・・・・・・」
    こんな事を言ってはいるが、明らかに何処からかの殺気を感じる。
「絶対にこの神器のせいだよな・・・・(小声」
    チラッと見ると、すぐに異変に気付いた。手に入れた腕輪に、勝手に魔法陣が展開されて来ている。
「な、なんなん───っ!」
    「ガンッ!!」という音を立てて、魔法陣から出てきた魔法障壁と、何処からか飛んできた飛び道具とぶつかる。飛び道具は見てみるとすぐ分かった。
「緑色のナイフ・・・・猛毒のナイフか。それにしても、俺の事を狙ってくるとは」
『スキル "気配察知Lv.10"』
    敵対反応は大体30人。魔力の反応からして、全員大した相手では無い・・・・のだが、もしも攻撃をして何かを言われれば、俺は商国への反逆者となるだろう。
「ちっ!」
『召喚剣 "聖剣 リーテル"』
「死ねえぇぇっ!!」
    ダガーで切られそうになり、思わず聖剣でガードしてしまった。そのせいで、相手のダガーは半分まで切り込みが入れられている。
    そして、その事に焦りを覚えたのか、男が止めに入る。
「戻れ、リール!!」
「黙れジュカス!!お前の指示など知らん!!」
「我らが主の命令だ!!早く下がれ!!」
「くっ!!....分かった」
「おい待──」
    転移石を持っていたらしく、どこかに逃げられた。しかし、主と言うのは──。
「商王デレンダル様か・・・・まあ良い・・・・・・。今晩中に街に帰って、国王陛下に報告するとしよう」
    誰がしてきたのかは大体予想が出来た。だが、それは対抗するにはあまりにも無理がある人物だった。
    かくして、ほんの短時間の襲撃は終わったのだった。
◇商王 デレンダル視点◇
「何だと!?強奪に失敗しただと!?お前らSSランカーがか?」
「申し訳ございません・・・・・商王様。我らが“暁の朧雲”でも勝てませんでした・・・・」
「あの腕輪さえ手に入れば、世界を手に入れれるのだ・・・・どうにかして手に入れよ!!」
「分かりました・・・・・」
    こうして二人は出て行った。それを見送ってから、テーブルを思いっきり殴る。すると、手に鈍い痛みが走る。
    だが、今はそんなことも気にならない程に、怒りが最高潮に達していたのだ。
「憎きリムスニア王国とエルスディア帝国、イルグ技国、マインデイル教国の奴らを皆殺しにする為の物だったのだ・・・・!!あのガキ・・・・攻略しろなどとは言っていないだろうが!!!くそっ!!」
    こうして、再び商王により、影が動き出すのだった。
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