ユニークチート【恋の力】は確かに強いけど波乱を巻き起こす!?

平涼

御伽噺

 遥か昔のお伽話の一つに【英雄アレン物語】がある。

 『昔、昔この世界は魔物によって支配された世界。その世界では人族ヒューマンは弱く魔物に勝てる力がなく、怯えながら密かに暮らしていました。そんな世界で一人、人族の男アレンと言われた男が立ち上がり、魔物に立ち向かった。だがそう簡単にはいかない。魔物には【五大龍】と呼ばれている魔物界最強の龍がいた。アレンは五大龍に【神七使徒】と呼ばれている神の七人の使徒と協力し、五大龍を追い詰めるも倒す事は不可能だった。だがアレンと神七使徒は考え、五つの迷宮ダンジョンの最奥にそれぞれ五大龍と魔物を閉じ込めたのです。無事人族は魔物に怯える生活から豊かな生活を取り戻す事に成功した。その後アレンは英雄と呼ばれ、女の子に囲まれハーレムを築き最後にやり過ぎて死亡してしまった。 おしまい』

 こんな物語がある。

 普通はコメディなお伽話と言われてもおかしくはない。

 だが、よく見てみればおかしな点がいくつも見当たるのだ。

 何故、アレンは魔物を倒すだけの力があったのか?

 何故、『神七使徒』は魔物にではなく人族に手助けする事を決めたのか。

 何故、迷宮が五つ存在していたのか。一つに閉じ込めれればいいのではないのだろうか。

 アレンの味方をした神七使徒は何処に行ってしまったのか。

 だが、そんな事はお伽話と言えばそこまでだ。

 しかし不思議なことに五大龍を閉じ込めたと言われる【世界五大迷宮】は今も存在している。

 お伽話とは別にこんな言い伝えがある。

 【世界の謎】が知りたいのであれば、五大迷宮を全て踏破することで全ての真実が見えてくると。

 だが未だその五大迷宮は一つも踏破されてはいない。

 謎多きこの世界で主人公、アルフレッド、そしてその仲間たちの物語が今始まろうとしていた。

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