神の力を喰らった魔術師《マジックキャスター》
【第10話】上限突破《リミットブレイク》
酒場から出て、依頼の紙に書いてある目的地まで移動し始めた。空には雲が広がり、少し風が強い。だが、不自然に回りは静まり返っていた。
(嵐の前の静けさ...か)
「アマテラス、何かあったらシルビアを優先的に安全な場所にやってねー。あと、本当に駄目そうだったらさっき渡した術式が書かれたやつで酒場まで戻ってね」
「分かってるよ。でも、何か少し胸騒ぎがするんだよね。何ていえばいいんだろう...この辺りって鳥とか居たよね?」
アイルたちは、目的地に向かうために森に入ったが、何時もは鳥や小動物がいるこの辺りには、鳥の姿も小動物の姿も見えない。
その事に違和感を覚えながら森の奥に進んでいった。
森の奥に進むと、木々が無くなり開けた場所に出た。そこには、飛竜の子どもだと思われる目標が眠っていた。
アイルが、依頼書と特徴を見比べていると、アマテラスと一緒にいたシルビアが目をキラキラさせながらアイルの元まで来た。
「パパ!パパ!大きな竜がいるよ!凄いね!」
そういいながらピョンピョン跳ねるシルビアを横目に微笑みながらアマテラスを呼び、シルビアを木の後ろに隠れさせた。
「シルビア、危ないから出てきちゃ駄目だからね」
アイルがそう言うとシルビアは木の後ろから手を出してブンブン振っていた。それを確認してから、アマテラスにコンタクトを取り竜に近づいていった。
飛竜と一メートル程の距離になったが、竜はピクリとも動かなかった。
基本、竜と言うのは、どの種でも警戒心が強く、近づくだけで起きてしまうが、この飛竜 は起きずその事にアイルは警戒する。そのまま、警戒しながら近づいていくと竜の直ぐ近くまで来てしまった。
「なんだ...この竜、どんだけ警戒心薄いんだよ」
そう思いながら、アイルが竜に触れると、その竜は...死んでいた。
その瞬間、アイルは焦り始めた。竜を殺せるのは、人間か、神様か、同族。この依頼が取られていないということは人間ではない、この森に入るときに魔術を使った痕跡は無かった。
ならば、同族。
アイルが急いでアマテラスたちの元へ行ったが、それは遅かった。
アイルの上を大きな影が飛んでいった。それが着地すると同時にその場には砂埃が立ち上がったが、それが晴れる前に、何が飛んできたのか、アイルとアマテラスは分かった。
「黄金の竜...」
その、砂埃を抜けてアマテラスと合流したアイルは、そう口から零した。その後に、アマテラスも口を開いた。
「別名『竜を喰らう竜』しかも、希少種。あれは多分、鎧竜と黄金竜の子どもでしょ...腕の発達部位とか鎧竜の数倍もあるけど」
砂埃が晴れると、空に雲が広がっていてもその金色の鱗はキラキラと輝き、人の目を盗んだ。
この竜は希少で、鱗一枚で金貨五枚ほどの価値があるため、狩られるケースは多いが成功したケースは少ない。
「しかも希少種プラス、剛刃種かよ...」
【剛刃種】希少種に見られる発達部位が刃型になっており、その刃が何度も欠け最も硬い固体の事をさす。
ドラゴンイーターは、アイルたちには気付かず先ほど、アイルが触っていた竜を貪っていた。
「こいつは、目は見えないものの耳がいいから物音立たせないように下がろう」
アイルがそう言いながら、後ろを指差すと二人は頷きながら下がっていった。だが、シルビアが歩いている時に棒を踏んで折ってしまい、ドラゴンイーターのターゲットがこっちへ向いてしまった。
その後は、案の定、戦闘になった。
アイルは、短剣を抜いて臨戦態勢をとるがドラゴンイーターはアイルたちの様子を伺うだけで、何もシテは来なかった。
「なんだ、こいつ...攻撃してこないみたいだけど、ターゲットが向いてるから一応、警戒しとくからアマテラスはシルビアと酒場に戻ってて」
「え!?私も戦うよ、アイル。もう、一人にしないって前に約束したじゃん」
「でも、家族を危険な目には合わせたくない、それとアマテラス、その体で戦うと逆に足引っ張るから戻ってて。シルビアもアマテラスがいれば安心すらだろうし」
アイルが、そう言うとアマテラスは口を結んで俯いた。
それを見たアイルは、詠唱を始める。
「我、アイル・インフィニットが命ずる。力をもたらし、全ての障害を破壊し、我に全てを守れるだけの力を!【絶剣】ダークネスブレード・カオス」
その詠唱をすると、アイルが持っていた短剣が黒色の炎が包み、その炎が消えると短剣の長さが二倍ほどになり、禍々しくなり、右腕にも鎧が出来ていた。
「久々に見たよ、三色の炎...焔、しかも、混沌の炎を使うなんて...」
アイルが魔術を使うと、そのマナに気付きドラゴンイーターが反応し、あちらも、臨戦態勢になった。
先に、ドラゴンイーターが動いた。ドラゴンイーターは、アイルの近くまで来るとその発達部位を掲げ切りつけて来た。
その刃は、火花を散らしながらアイルに受け止められていた。だが、刃は擦れているうちに熱を帯びていきアイルは徐々に熱によって身を焼いていた。
アイルのコートには【全属性防御】がついているが、熱は自然にもあるものだから、防御が働かず、そのままの暑さが身を焼いていた。
アイルは、その熱に耐えながら刃を弾き飛ばした。ドラゴンイーターは、弾かれ少し後ろに下がるがすぐさま、逆の刃で切りつけた。アイルは、それを避け少し後退をし、テレポートを使ってドラゴンイーターの上を取った。
(後は弱点を切りつければ勝てる!)
そのまま、自由落下に身を任せ背中にある弱点部位に短剣を突き刺した。
ドラゴンイーターは、咆哮をしながら地面に伏せた。
完全に動かなくなった事を確認して、短刀を抜いた。そのまま、アイルは周りを見渡すと、まだ木の陰にアマテラスの姿があった。
「シルビアは?」
「酒場に飛ばしたよ。それにしても、通常固体より強いはずなのに何か、弱かったね?」
「そう言うのを、世の中じゃフラグって言うんだよ?」
アイルが、ふざけていると後ろで動かなくなっていた、ドラゴンイーターが動き始めた。
その事を予想していたアイルだが、弱点を攻撃する際に、焔を使える時間を越してしいまい、短剣は何時もの短剣に戻っていた。その事をどうするか迷っていたら隣にいたアマテラスが剣を創生して、走り出した。
「我、神影アマテラスが命ずる。我にこの竜を倒せる剣を、来い約束されし勝利の剣!《王の剣」
アマテラスが創生した剣は鞘が無く、剣先が丸出しになっていた。
だが、その剣先は美しく輝いていたが、その奥には寂しさも隠れていた。
アマテラスが、走り出して行き、ドラゴンイーターと戦っている姿を見てアイルは、昔の母の姿を思い出していたが、頬を叩きその幻想を頭の中から無くし、ドラゴンイーターとの戦いに集中した。
アマテラスは、何時もは人間の格好をして溶け込んでいるが、力を解放すると、髪の毛を白くなり、眼は紅くなる、これが本当のアマテラスの姿。アマテラスがエクスカリバーを振ると火花を散らしながら胴体に攻撃をしているが、ドラゴンイーターは尻尾や、発達部位の刃などを駆使してアマテラスを体から放していた。
「これじゃ、昔と何も変わらない...カオスを倒した時と。僕は何も成長してないのか?何も出来ずに見てるだけ...」
『だったら、我を使えばいいだろう...アイルよ。あのような下等生物など直ぐに殺せるぞ?』
その声は、ドスの聞いた、恐怖を覚えさせる声だった。
「カオス...お前を使う木は毛頭ない、引っ込んでろ」
『だが、お前は力が欲しい、絶対的の力が。我は、解き放ってほしいだけ。両者、得しかなかろう?先程だって我の力を少し使ったではないか?』
【絶剣】ダークネスブレード・カオス、ダークネスブレードと言う、剣にカオスの力を使うと、大幅に混沌の炎の力を底上げできるようになる。
それは、カオスの力を使ったことになる。
「はー、仕方ないこれは使いたくなかったが...」
『おー、今回は、話が早いじゃないか...アイルよ』
「カオス、お前は何かの勘違いをしてるな...【禁忌】《限界突破》。アマテラスやるぞ!」
アイルがアマテラスを呼ぶとアマテラスは攻撃をやめ即座にテレポートしてきて、アイルの隣に並んだ。
「我は、アイル・インフィニット。神影アマテラスと契りを交わしたものなり。この戦いにおいて、勝利を望む、それを叶えるために神影アマテラスを解き放つ!」
アイルが詠唱を終わらせると。アマテラスの手首から何かが弾けとんだ。アマテラスは最初は驚いた表情をしていたが何か納得したのか、頷いていた。
アマテラスが解き放たれてからは早かった。先ほどとは、見違えるスピードでドラゴンイーターを攻撃して、発達部位も破壊した。
「ドラゴンイーターよ。お主は強かった、だが、相手にしたのが我だった事を悔いて散れ!《捌きの鉄槌》」
アマテラスがドラゴンイーターの真下に4重術式を発動し、その数秒後、光の玉が落ちてきて、それがドラゴンイーターに当たった瞬間、閃光が周りを包んだ。
その閃光が晴れると、ドラゴンイーターは塵となっていた。隣にいたアマテラスは、何時もの黒髪に戻り、眼も青色に戻っていた。
「ごめんね。こんなやり方しかなくて...アマテラスを使いたくなかったんだけど」
アマテラスは、仕方ないよと言い、アイルを抱きながら頭を撫でていれば。
(あそこでもし、カオスを使っていたら....)
アイルがそんな事を考えていると、何処からかカオスのため息が聞えてきた。
「さ、シルビアちゃんも待ってることだし帰ろうか!」
アイルは、アマテラスの胸の中で頷いた。
そして、少し待ってくれと言いながら、アイルが泣いていた事をアマテラスは気付いていた。
(嵐の前の静けさ...か)
「アマテラス、何かあったらシルビアを優先的に安全な場所にやってねー。あと、本当に駄目そうだったらさっき渡した術式が書かれたやつで酒場まで戻ってね」
「分かってるよ。でも、何か少し胸騒ぎがするんだよね。何ていえばいいんだろう...この辺りって鳥とか居たよね?」
アイルたちは、目的地に向かうために森に入ったが、何時もは鳥や小動物がいるこの辺りには、鳥の姿も小動物の姿も見えない。
その事に違和感を覚えながら森の奥に進んでいった。
森の奥に進むと、木々が無くなり開けた場所に出た。そこには、飛竜の子どもだと思われる目標が眠っていた。
アイルが、依頼書と特徴を見比べていると、アマテラスと一緒にいたシルビアが目をキラキラさせながらアイルの元まで来た。
「パパ!パパ!大きな竜がいるよ!凄いね!」
そういいながらピョンピョン跳ねるシルビアを横目に微笑みながらアマテラスを呼び、シルビアを木の後ろに隠れさせた。
「シルビア、危ないから出てきちゃ駄目だからね」
アイルがそう言うとシルビアは木の後ろから手を出してブンブン振っていた。それを確認してから、アマテラスにコンタクトを取り竜に近づいていった。
飛竜と一メートル程の距離になったが、竜はピクリとも動かなかった。
基本、竜と言うのは、どの種でも警戒心が強く、近づくだけで起きてしまうが、この飛竜 は起きずその事にアイルは警戒する。そのまま、警戒しながら近づいていくと竜の直ぐ近くまで来てしまった。
「なんだ...この竜、どんだけ警戒心薄いんだよ」
そう思いながら、アイルが竜に触れると、その竜は...死んでいた。
その瞬間、アイルは焦り始めた。竜を殺せるのは、人間か、神様か、同族。この依頼が取られていないということは人間ではない、この森に入るときに魔術を使った痕跡は無かった。
ならば、同族。
アイルが急いでアマテラスたちの元へ行ったが、それは遅かった。
アイルの上を大きな影が飛んでいった。それが着地すると同時にその場には砂埃が立ち上がったが、それが晴れる前に、何が飛んできたのか、アイルとアマテラスは分かった。
「黄金の竜...」
その、砂埃を抜けてアマテラスと合流したアイルは、そう口から零した。その後に、アマテラスも口を開いた。
「別名『竜を喰らう竜』しかも、希少種。あれは多分、鎧竜と黄金竜の子どもでしょ...腕の発達部位とか鎧竜の数倍もあるけど」
砂埃が晴れると、空に雲が広がっていてもその金色の鱗はキラキラと輝き、人の目を盗んだ。
この竜は希少で、鱗一枚で金貨五枚ほどの価値があるため、狩られるケースは多いが成功したケースは少ない。
「しかも希少種プラス、剛刃種かよ...」
【剛刃種】希少種に見られる発達部位が刃型になっており、その刃が何度も欠け最も硬い固体の事をさす。
ドラゴンイーターは、アイルたちには気付かず先ほど、アイルが触っていた竜を貪っていた。
「こいつは、目は見えないものの耳がいいから物音立たせないように下がろう」
アイルがそう言いながら、後ろを指差すと二人は頷きながら下がっていった。だが、シルビアが歩いている時に棒を踏んで折ってしまい、ドラゴンイーターのターゲットがこっちへ向いてしまった。
その後は、案の定、戦闘になった。
アイルは、短剣を抜いて臨戦態勢をとるがドラゴンイーターはアイルたちの様子を伺うだけで、何もシテは来なかった。
「なんだ、こいつ...攻撃してこないみたいだけど、ターゲットが向いてるから一応、警戒しとくからアマテラスはシルビアと酒場に戻ってて」
「え!?私も戦うよ、アイル。もう、一人にしないって前に約束したじゃん」
「でも、家族を危険な目には合わせたくない、それとアマテラス、その体で戦うと逆に足引っ張るから戻ってて。シルビアもアマテラスがいれば安心すらだろうし」
アイルが、そう言うとアマテラスは口を結んで俯いた。
それを見たアイルは、詠唱を始める。
「我、アイル・インフィニットが命ずる。力をもたらし、全ての障害を破壊し、我に全てを守れるだけの力を!【絶剣】ダークネスブレード・カオス」
その詠唱をすると、アイルが持っていた短剣が黒色の炎が包み、その炎が消えると短剣の長さが二倍ほどになり、禍々しくなり、右腕にも鎧が出来ていた。
「久々に見たよ、三色の炎...焔、しかも、混沌の炎を使うなんて...」
アイルが魔術を使うと、そのマナに気付きドラゴンイーターが反応し、あちらも、臨戦態勢になった。
先に、ドラゴンイーターが動いた。ドラゴンイーターは、アイルの近くまで来るとその発達部位を掲げ切りつけて来た。
その刃は、火花を散らしながらアイルに受け止められていた。だが、刃は擦れているうちに熱を帯びていきアイルは徐々に熱によって身を焼いていた。
アイルのコートには【全属性防御】がついているが、熱は自然にもあるものだから、防御が働かず、そのままの暑さが身を焼いていた。
アイルは、その熱に耐えながら刃を弾き飛ばした。ドラゴンイーターは、弾かれ少し後ろに下がるがすぐさま、逆の刃で切りつけた。アイルは、それを避け少し後退をし、テレポートを使ってドラゴンイーターの上を取った。
(後は弱点を切りつければ勝てる!)
そのまま、自由落下に身を任せ背中にある弱点部位に短剣を突き刺した。
ドラゴンイーターは、咆哮をしながら地面に伏せた。
完全に動かなくなった事を確認して、短刀を抜いた。そのまま、アイルは周りを見渡すと、まだ木の陰にアマテラスの姿があった。
「シルビアは?」
「酒場に飛ばしたよ。それにしても、通常固体より強いはずなのに何か、弱かったね?」
「そう言うのを、世の中じゃフラグって言うんだよ?」
アイルが、ふざけていると後ろで動かなくなっていた、ドラゴンイーターが動き始めた。
その事を予想していたアイルだが、弱点を攻撃する際に、焔を使える時間を越してしいまい、短剣は何時もの短剣に戻っていた。その事をどうするか迷っていたら隣にいたアマテラスが剣を創生して、走り出した。
「我、神影アマテラスが命ずる。我にこの竜を倒せる剣を、来い約束されし勝利の剣!《王の剣」
アマテラスが創生した剣は鞘が無く、剣先が丸出しになっていた。
だが、その剣先は美しく輝いていたが、その奥には寂しさも隠れていた。
アマテラスが、走り出して行き、ドラゴンイーターと戦っている姿を見てアイルは、昔の母の姿を思い出していたが、頬を叩きその幻想を頭の中から無くし、ドラゴンイーターとの戦いに集中した。
アマテラスは、何時もは人間の格好をして溶け込んでいるが、力を解放すると、髪の毛を白くなり、眼は紅くなる、これが本当のアマテラスの姿。アマテラスがエクスカリバーを振ると火花を散らしながら胴体に攻撃をしているが、ドラゴンイーターは尻尾や、発達部位の刃などを駆使してアマテラスを体から放していた。
「これじゃ、昔と何も変わらない...カオスを倒した時と。僕は何も成長してないのか?何も出来ずに見てるだけ...」
『だったら、我を使えばいいだろう...アイルよ。あのような下等生物など直ぐに殺せるぞ?』
その声は、ドスの聞いた、恐怖を覚えさせる声だった。
「カオス...お前を使う木は毛頭ない、引っ込んでろ」
『だが、お前は力が欲しい、絶対的の力が。我は、解き放ってほしいだけ。両者、得しかなかろう?先程だって我の力を少し使ったではないか?』
【絶剣】ダークネスブレード・カオス、ダークネスブレードと言う、剣にカオスの力を使うと、大幅に混沌の炎の力を底上げできるようになる。
それは、カオスの力を使ったことになる。
「はー、仕方ないこれは使いたくなかったが...」
『おー、今回は、話が早いじゃないか...アイルよ』
「カオス、お前は何かの勘違いをしてるな...【禁忌】《限界突破》。アマテラスやるぞ!」
アイルがアマテラスを呼ぶとアマテラスは攻撃をやめ即座にテレポートしてきて、アイルの隣に並んだ。
「我は、アイル・インフィニット。神影アマテラスと契りを交わしたものなり。この戦いにおいて、勝利を望む、それを叶えるために神影アマテラスを解き放つ!」
アイルが詠唱を終わらせると。アマテラスの手首から何かが弾けとんだ。アマテラスは最初は驚いた表情をしていたが何か納得したのか、頷いていた。
アマテラスが解き放たれてからは早かった。先ほどとは、見違えるスピードでドラゴンイーターを攻撃して、発達部位も破壊した。
「ドラゴンイーターよ。お主は強かった、だが、相手にしたのが我だった事を悔いて散れ!《捌きの鉄槌》」
アマテラスがドラゴンイーターの真下に4重術式を発動し、その数秒後、光の玉が落ちてきて、それがドラゴンイーターに当たった瞬間、閃光が周りを包んだ。
その閃光が晴れると、ドラゴンイーターは塵となっていた。隣にいたアマテラスは、何時もの黒髪に戻り、眼も青色に戻っていた。
「ごめんね。こんなやり方しかなくて...アマテラスを使いたくなかったんだけど」
アマテラスは、仕方ないよと言い、アイルを抱きながら頭を撫でていれば。
(あそこでもし、カオスを使っていたら....)
アイルがそんな事を考えていると、何処からかカオスのため息が聞えてきた。
「さ、シルビアちゃんも待ってることだし帰ろうか!」
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