日替わり転移 ~俺はあらゆる世界で無双する~(※MFブックスから書籍化)
150.魔法少女ネーム☆トレード
それから2日が経過した。
俺は説明を求めてくる魔法少女たちに三崎を押し付け、まんまと一人の時間を作ることに成功した。
おかげで日中は風俗街で金にあかせた帝王プレイを愉しんだ。
ギャンブルクルーズ船に乗り込んで荒らしまわり、一夜にして億万長者となることもできた。
もちろん金はパーッと使って、経済に寄与しまくっている。
途中で幾度となく紅月が空に昇ったがすべてスルー。
全対応を魔法少女たちにお任せした。
やはり手伝おうという気はまったく起きないので、のんびりとフェアチキを食べながら観戦モードである。
魔法少女グループの中には三崎もいたが、あいつだけはいつもと同じ格好をしていた。
夢と希望を振りまく魔法少女といえば変身があるものなんだが……箱庭世界でも普通に力を使っていたし、パーカー羽織った一見すると普段着っぽい恰好が、あいつの魔法少女形態なのかもな。
それにしても魔法少女で殺人鬼ね。
どんだけ属性盛るんだか。
もちろん魔法少女同士で百合百合キャッキャウフフしている三崎たちに声をかけるなどという無粋な真似はせず、俺は姿をくらませていた。
そして、次の遊び先にまた紅い月が昇るってわけだ。
いや、マジで、いい加減しつこくないか?
その夜、俺はホテル最上階ロイヤルスイートを心ゆくまで堪能していた。
もちろん三崎に捕捉されないよう、別のホテルのだ。
シャワーを浴び、バスローブに身をくるみ、ワインをグラスの中でくゆらせながら夜景を眺めていると……まるで悪の大ボスになったような気分になってくる。
ひとしきり満喫した後、ソファに座って大皿いっぱいに盛られた骨付きプレミアムフェアチキを一本取り、ガブリと食らいつく。
嗚呼、美味い。
地球でこうして過ごすたびに思う。
食う、寝る、抱く。
人間なんざ、それだけでいいんだよなぁ……と。
これで膝の上で猫でも撫でていれば完全な悪役だ……などと考えたのが悪かったのだろうか。
「いったいどういうつもりなんだい、サカハギリョウジ」
いつの間にか対面のソファに黒猫がちょこんと座っていた。
俺の同業者……魂魄回収営業端末。
願いの押し売りセールスマンにして、運命と未来の取り立て人。
そして、クソ神宇宙のエネルギー管理業者である。
「なんだよテメー、人が休暇を満喫してるときに。なんの用だ」
「確認に来たのさ。あの子たちの前で僕たちの同業を名乗るだなんて。こちらのノルマをかすめ取るつもりなのかい?」
「さあ、どうだかな?」
そんなつもりはこれっぽっちもなかったが、当てつけでそんなセリフを吐いていた。
「やれやれ。君は本当に破壊者だね。ガフの部屋だけでは飽き足らず、この世界すらも破壊しようとしているなんて」
「ああ……そういや野上シノから聞いたぜ。ガフの部屋を造ったのはお前らなんだってな?」
「そうとも。素晴らしい発明だっただろう? アレのおかげで宇宙のエントロピー問題はすべて解決していたんだ。それなのに、これでまた宇宙は熱的死に向かうことになる」
「だが、ガフの部屋は死者の犠牲の上に成り立ってた。冥界派閥の言い分にも一理あるんじゃねえのか?」
「死者の魂なんて、そんな些末事を気にして宇宙を滅びに向かわせる行為は実に愚かだと思うけど。まあ、君たちの無理解は今に始まったことじゃないからね」
エッグメイカーは勝手に結論し、勝手に打ち切った。
そして、こちらの真意をのぞき込もうとするかのように瞳を光らせる。
「もし僕達の真似をするっていうなら、せめて魔性退治には参加させてくれるんだろうね?」
「あの紅月を出す連中のことか」
「そうとも。この世界は外側からの侵略者に狙われているんだ。まあ、だからこそ僕が派遣されているんだけど」
星の意思が防衛を始めるのは、星そのものが危機に陥ったときだ。
つまり、世界に暮らす人間や動物を守るためには動かない。
星の上に創られた世界で暮らす人々を守るのは創世神の役目である。
だから世界侵略者が現れた場合、まずは現地の住民たちが対応しないといけない。
もしそれで足りないようなら、神々がさまざまな形で助力することになる。
神々の直接の介入は禁じられているので、基本的には間接的な方法だ。
御遣いを下天派遣したり、人間との間に半神をもうけて英雄にしたり、地球人をトラックでひき殺して転生させたり、系列の万神殿から助言を得たりする。
しかし、それすら難しい場合はエネルギー通貨を対価にして外注することになる。
俺がいた『T.F』なんかも、こういった外注の仕事を受けて世界に派遣される傭兵団なのだ。
そして地球系世界における外注の最大王手が、俺の目の前で顔を洗っている黒猫……エッグメイカーだ。
だけど、戦いで手を汚すのはこいつらじゃない。
エッグメイカーは地球に暮らしている普通の女の子たちに契約を持ち掛けて『魔法少女』に仕立て上げるのだ。
手口はこうだ。
まず、願い事を持っている女の子の前に黒猫の姿で現れる。
そして次に、叶えた願いを担保に魔法少女の契約を結ぶ。
このときにさまざまなチート能力を貸し与えて、戦力化するというわけだ。
現地戦力の育成。
それが世界の守護者を請け負ったときのエッグメイカーの戦略だ。
はっきり言って魔法少女は強い。
魔法少女のほとんどはエッグメイカーに才能を見出される。
だから、天才型チートホルダーに匹敵する力を振るうことができるようになるのだ。
ほとんどの世界侵略者は魔法少女に撃退されるため、神々からの評判は上々だという。
魔法少女が普通のチートホルダーと異なるのは、あくまでその力が借り物だという点だ。
前世が別の世界だったりするならともかく、正真正銘の現地人の女の子にチート能力は定着しない。
最終的にはエッグメイカーに取り立てられる。
そして敵がいなくなって契約満了となった魔法少女たちは――
「……三崎もか」
「うん?」
「三崎ホノカも、魔法少女なのか?」
俺の問いかけにエッグメイカーは間を置かずに答えた。
「もちろんそうさ。なんだと思っていたんだい?」
「……ああ、いや、そうだろうな。お前や他の魔法少女たちと繋がってたんだし、当然だ」
ましてや三崎はエッグメイカーをタマと呼んでいた。
それはつまり、魔法少女の契約に必要な『名前の交換』を行ったということだ。
「もし協力体制がとれるなら君にも教えておくけど――」
俺の考え事などどうでもよさげにエッグメイカーが切り出した。
「紅月が出ている間、この世界では男より女の方が有利なんだ。アレには『女性源理』を強くする効果があるからね。例外なく男は弱体化、女は強化されるよ」
「ああ、やっぱり。三崎がパワーアップしてたからな」
『女性源理』……女が存在する根源理由だ。
ほぼすべての宇宙で例外なく適用されているメジャーな源理である。
純粋な源理は法則無視チートでは抜けられないし、紅月は結界主に再展開される。弱体化を免れるのは難しいな。
さっきは俺自身が戦闘しなかったから気づかなかったけど、俺にも適用される可能性が高そうだ。
対抗するには俺も同じことをして世界の『男性源理』を強化するか。
あるいは――
「じゃあ、そろそろお暇するよ。僕としては、君がおとなしく通り過ぎてくれることを祈っているけどね」
「抜かせ」
俺の悪態にリアクションすることなくエッグメイカーは突然いなくなった。
現れた時と同じく、いつもどおりに。
「チッ……エヴァの眷属じゃなければ、すぐにでも血祭りにあげてやんのによー」
まあ、どうせいくらでもある分離端末だ。
壊したところでクソ神と同じでひょうひょうと再登場してくるだけだし。
「それにしても魔性、ね」
大なり小なり異世界からの侵略者は、その世界にはないルールを持ち込んでくる。
その世界にはないはずの巨大ロボット、その世界にはないはずの奇跡、その世界にはないはずの物理法則。
植民のため。
教化のため。
自分たちの価値観で世界を上塗りしようとしてくるのが、異世界侵略者の特徴だ。
だけど魔性の場合は、よくいる地球系概念みたいな印象を受けた。
妖怪、幽霊、都市伝説……現代人が想像するオカルトレベルの怪異。
しかも現地世界の既存源理を強化するなんてやり方は、まったくもって侵略者らしからぬやり方だ。
事実、紅月は魔法少女をパワーアップさせてしまっているわけだし。
あいつらは本当に外の世界からの侵略者なのか?
「いやいや、今回はオフって決めてんだ。誓約にも関係のないあんな連中、相手にする必要は――」
と、言いかけたところで。
ロイヤルスイートのガラス張りから見える景色が紅に染まった。
空の上には、紅月。
「おいおい、これで何回目だよ! 今回の俺は巻き込まれ主人公だってのか?」
魔法少女がいれば俺の出番なんてなかろうに。
星の意思の仕業ではないだろうから、魔性どもが純粋に俺を狙ってるってことなのか?
俺の思いとは裏腹にホテルの部屋の備品や調度品がひとりでに動き出し、不気味な金切り声をあげ始める。
いつもの異世界と違って地球だから自重して大人しく過ごしているっていうのに、本当になんなんだ?
とりあえず指パッチンひとつで魔性すべてを瞬時に消しとばし、外の紅月を見上げた。
「……上等だぜ。誰に喧嘩を売ってんのか教えてやる」
休暇を何度も邪魔されて俺がいつまでも遠慮すると思うのか?
魔性だかなんだか知らんが……一匹残らず狩り尽くしてやるから覚悟しておけよ。
俺は説明を求めてくる魔法少女たちに三崎を押し付け、まんまと一人の時間を作ることに成功した。
おかげで日中は風俗街で金にあかせた帝王プレイを愉しんだ。
ギャンブルクルーズ船に乗り込んで荒らしまわり、一夜にして億万長者となることもできた。
もちろん金はパーッと使って、経済に寄与しまくっている。
途中で幾度となく紅月が空に昇ったがすべてスルー。
全対応を魔法少女たちにお任せした。
やはり手伝おうという気はまったく起きないので、のんびりとフェアチキを食べながら観戦モードである。
魔法少女グループの中には三崎もいたが、あいつだけはいつもと同じ格好をしていた。
夢と希望を振りまく魔法少女といえば変身があるものなんだが……箱庭世界でも普通に力を使っていたし、パーカー羽織った一見すると普段着っぽい恰好が、あいつの魔法少女形態なのかもな。
それにしても魔法少女で殺人鬼ね。
どんだけ属性盛るんだか。
もちろん魔法少女同士で百合百合キャッキャウフフしている三崎たちに声をかけるなどという無粋な真似はせず、俺は姿をくらませていた。
そして、次の遊び先にまた紅い月が昇るってわけだ。
いや、マジで、いい加減しつこくないか?
その夜、俺はホテル最上階ロイヤルスイートを心ゆくまで堪能していた。
もちろん三崎に捕捉されないよう、別のホテルのだ。
シャワーを浴び、バスローブに身をくるみ、ワインをグラスの中でくゆらせながら夜景を眺めていると……まるで悪の大ボスになったような気分になってくる。
ひとしきり満喫した後、ソファに座って大皿いっぱいに盛られた骨付きプレミアムフェアチキを一本取り、ガブリと食らいつく。
嗚呼、美味い。
地球でこうして過ごすたびに思う。
食う、寝る、抱く。
人間なんざ、それだけでいいんだよなぁ……と。
これで膝の上で猫でも撫でていれば完全な悪役だ……などと考えたのが悪かったのだろうか。
「いったいどういうつもりなんだい、サカハギリョウジ」
いつの間にか対面のソファに黒猫がちょこんと座っていた。
俺の同業者……魂魄回収営業端末。
願いの押し売りセールスマンにして、運命と未来の取り立て人。
そして、クソ神宇宙のエネルギー管理業者である。
「なんだよテメー、人が休暇を満喫してるときに。なんの用だ」
「確認に来たのさ。あの子たちの前で僕たちの同業を名乗るだなんて。こちらのノルマをかすめ取るつもりなのかい?」
「さあ、どうだかな?」
そんなつもりはこれっぽっちもなかったが、当てつけでそんなセリフを吐いていた。
「やれやれ。君は本当に破壊者だね。ガフの部屋だけでは飽き足らず、この世界すらも破壊しようとしているなんて」
「ああ……そういや野上シノから聞いたぜ。ガフの部屋を造ったのはお前らなんだってな?」
「そうとも。素晴らしい発明だっただろう? アレのおかげで宇宙のエントロピー問題はすべて解決していたんだ。それなのに、これでまた宇宙は熱的死に向かうことになる」
「だが、ガフの部屋は死者の犠牲の上に成り立ってた。冥界派閥の言い分にも一理あるんじゃねえのか?」
「死者の魂なんて、そんな些末事を気にして宇宙を滅びに向かわせる行為は実に愚かだと思うけど。まあ、君たちの無理解は今に始まったことじゃないからね」
エッグメイカーは勝手に結論し、勝手に打ち切った。
そして、こちらの真意をのぞき込もうとするかのように瞳を光らせる。
「もし僕達の真似をするっていうなら、せめて魔性退治には参加させてくれるんだろうね?」
「あの紅月を出す連中のことか」
「そうとも。この世界は外側からの侵略者に狙われているんだ。まあ、だからこそ僕が派遣されているんだけど」
星の意思が防衛を始めるのは、星そのものが危機に陥ったときだ。
つまり、世界に暮らす人間や動物を守るためには動かない。
星の上に創られた世界で暮らす人々を守るのは創世神の役目である。
だから世界侵略者が現れた場合、まずは現地の住民たちが対応しないといけない。
もしそれで足りないようなら、神々がさまざまな形で助力することになる。
神々の直接の介入は禁じられているので、基本的には間接的な方法だ。
御遣いを下天派遣したり、人間との間に半神をもうけて英雄にしたり、地球人をトラックでひき殺して転生させたり、系列の万神殿から助言を得たりする。
しかし、それすら難しい場合はエネルギー通貨を対価にして外注することになる。
俺がいた『T.F』なんかも、こういった外注の仕事を受けて世界に派遣される傭兵団なのだ。
そして地球系世界における外注の最大王手が、俺の目の前で顔を洗っている黒猫……エッグメイカーだ。
だけど、戦いで手を汚すのはこいつらじゃない。
エッグメイカーは地球に暮らしている普通の女の子たちに契約を持ち掛けて『魔法少女』に仕立て上げるのだ。
手口はこうだ。
まず、願い事を持っている女の子の前に黒猫の姿で現れる。
そして次に、叶えた願いを担保に魔法少女の契約を結ぶ。
このときにさまざまなチート能力を貸し与えて、戦力化するというわけだ。
現地戦力の育成。
それが世界の守護者を請け負ったときのエッグメイカーの戦略だ。
はっきり言って魔法少女は強い。
魔法少女のほとんどはエッグメイカーに才能を見出される。
だから、天才型チートホルダーに匹敵する力を振るうことができるようになるのだ。
ほとんどの世界侵略者は魔法少女に撃退されるため、神々からの評判は上々だという。
魔法少女が普通のチートホルダーと異なるのは、あくまでその力が借り物だという点だ。
前世が別の世界だったりするならともかく、正真正銘の現地人の女の子にチート能力は定着しない。
最終的にはエッグメイカーに取り立てられる。
そして敵がいなくなって契約満了となった魔法少女たちは――
「……三崎もか」
「うん?」
「三崎ホノカも、魔法少女なのか?」
俺の問いかけにエッグメイカーは間を置かずに答えた。
「もちろんそうさ。なんだと思っていたんだい?」
「……ああ、いや、そうだろうな。お前や他の魔法少女たちと繋がってたんだし、当然だ」
ましてや三崎はエッグメイカーをタマと呼んでいた。
それはつまり、魔法少女の契約に必要な『名前の交換』を行ったということだ。
「もし協力体制がとれるなら君にも教えておくけど――」
俺の考え事などどうでもよさげにエッグメイカーが切り出した。
「紅月が出ている間、この世界では男より女の方が有利なんだ。アレには『女性源理』を強くする効果があるからね。例外なく男は弱体化、女は強化されるよ」
「ああ、やっぱり。三崎がパワーアップしてたからな」
『女性源理』……女が存在する根源理由だ。
ほぼすべての宇宙で例外なく適用されているメジャーな源理である。
純粋な源理は法則無視チートでは抜けられないし、紅月は結界主に再展開される。弱体化を免れるのは難しいな。
さっきは俺自身が戦闘しなかったから気づかなかったけど、俺にも適用される可能性が高そうだ。
対抗するには俺も同じことをして世界の『男性源理』を強化するか。
あるいは――
「じゃあ、そろそろお暇するよ。僕としては、君がおとなしく通り過ぎてくれることを祈っているけどね」
「抜かせ」
俺の悪態にリアクションすることなくエッグメイカーは突然いなくなった。
現れた時と同じく、いつもどおりに。
「チッ……エヴァの眷属じゃなければ、すぐにでも血祭りにあげてやんのによー」
まあ、どうせいくらでもある分離端末だ。
壊したところでクソ神と同じでひょうひょうと再登場してくるだけだし。
「それにしても魔性、ね」
大なり小なり異世界からの侵略者は、その世界にはないルールを持ち込んでくる。
その世界にはないはずの巨大ロボット、その世界にはないはずの奇跡、その世界にはないはずの物理法則。
植民のため。
教化のため。
自分たちの価値観で世界を上塗りしようとしてくるのが、異世界侵略者の特徴だ。
だけど魔性の場合は、よくいる地球系概念みたいな印象を受けた。
妖怪、幽霊、都市伝説……現代人が想像するオカルトレベルの怪異。
しかも現地世界の既存源理を強化するなんてやり方は、まったくもって侵略者らしからぬやり方だ。
事実、紅月は魔法少女をパワーアップさせてしまっているわけだし。
あいつらは本当に外の世界からの侵略者なのか?
「いやいや、今回はオフって決めてんだ。誓約にも関係のないあんな連中、相手にする必要は――」
と、言いかけたところで。
ロイヤルスイートのガラス張りから見える景色が紅に染まった。
空の上には、紅月。
「おいおい、これで何回目だよ! 今回の俺は巻き込まれ主人公だってのか?」
魔法少女がいれば俺の出番なんてなかろうに。
星の意思の仕業ではないだろうから、魔性どもが純粋に俺を狙ってるってことなのか?
俺の思いとは裏腹にホテルの部屋の備品や調度品がひとりでに動き出し、不気味な金切り声をあげ始める。
いつもの異世界と違って地球だから自重して大人しく過ごしているっていうのに、本当になんなんだ?
とりあえず指パッチンひとつで魔性すべてを瞬時に消しとばし、外の紅月を見上げた。
「……上等だぜ。誰に喧嘩を売ってんのか教えてやる」
休暇を何度も邪魔されて俺がいつまでも遠慮すると思うのか?
魔性だかなんだか知らんが……一匹残らず狩り尽くしてやるから覚悟しておけよ。
コメント
炙りサーモン
こーわーいーねー