一万の聖剣を持つ精霊
入学式
結果発表の日から三日がたった。今年の入学生は多いらしく、学園前は人で混みあっていた。
この学園は王国が深く関係しているらしく、警備も日頃から頑丈らしい。
俺とイルミナは入学式の会場へと移動している所だった。着いた時には席が半分以上埋まっていた。
席は平民と貴族で別れており、どう見ても平民の方が割合が少なかった。どうやらこの学園は貴族と平民との差があまりにも大きい。
「そう言えば、獣人族は少ないんだな」
「そうですね、私を入れて...三人しかいないですね...」
イルミナはなんとも言えない表情だった。嬉しくはないのか?俺は出来るだけイルミナの過去には触れないようにしているが一度話した方がいいかもな。
「おっ、リョウマとイルミナちゃんじゃん! 隣の席いい?」
「ヒメさん! どうぞ座って下さい!」
すると、いきなり女子トークが始まった。
「そう言えば、私達同じ寮室だね!」
「本当ですか!? 良かったですよ〜、知らない人だったら緊張して話せなかったですよ〜...」
俺はその間、『我ここにあらず』と言っているかのように瞑想をしていた。
そんな事をしている間に式が始まった。
式の内容は前世とほぼ変わらない。学園長の挨拶、在校生の挨拶、新入生の挨拶は...どうやらないらしい。
式が終わりに近ずいてきた時、ふいに俺は学園長の席を見た。その目線に気付いたらしくこちらを見て微笑む。それに俺は軽く礼をしながら微笑み返す。
「どうしたのリョーマ?」
「いや、何でもない。そう言えばヒメはどうした?」
俺はイルミナの隣を覗く。
「ヒメさんはつまらないから寝ると言って横で寝ちゃってますよ」
そこにはイルミナの肩にもたれ掛かりながら寝ているヒメがいた。
暇だから寝るという所や寝顔、何だか妹を思い出す。いや、もしかしたら本当に妹かもしれない。
すると式の終わりが告げられた。
「ヒメさん、そろそろ退場しないと行けませんよ! 起きて下さい!」
イルミナはヒメの耳元で必死に囁く。
「...ん..、ふわぁ、あれ?もう終わったの?」
「そうだぞ、もう他の奴らは退場している所だ。俺達も行くぞ」
「え...? ちょッ! 待ってよー!」
俺とイルミナは後ろのヒメを気にしながらも退場する。
新入生は入学式が終わったら今日はやる事は特にない。強いて言えば明日からの学園生活の準備がある事くらいだ。学園寮に向かう者、そのまま家に帰る者、それぞれ色んな奴がいる。
「俺とイルミナは寮に行くか」
「そうだね、ヒメさんはどうしますか?」
「あっ、そしたら私も行く!」
そして俺達は学園寮に向かう。
「ちょっといいか? ヒメ、寮に着いたら後で話がしたい。イルミナも一緒に聞いていてくれ」
「うん、分かった」
「...」
ヒメは返事をしなかったが頷く。もう俺達は学園寮の目の前まで来ていた。
この学園は王国が深く関係しているらしく、警備も日頃から頑丈らしい。
俺とイルミナは入学式の会場へと移動している所だった。着いた時には席が半分以上埋まっていた。
席は平民と貴族で別れており、どう見ても平民の方が割合が少なかった。どうやらこの学園は貴族と平民との差があまりにも大きい。
「そう言えば、獣人族は少ないんだな」
「そうですね、私を入れて...三人しかいないですね...」
イルミナはなんとも言えない表情だった。嬉しくはないのか?俺は出来るだけイルミナの過去には触れないようにしているが一度話した方がいいかもな。
「おっ、リョウマとイルミナちゃんじゃん! 隣の席いい?」
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「本当ですか!? 良かったですよ〜、知らない人だったら緊張して話せなかったですよ〜...」
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「そうだぞ、もう他の奴らは退場している所だ。俺達も行くぞ」
「え...? ちょッ! 待ってよー!」
俺とイルミナは後ろのヒメを気にしながらも退場する。
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コメント
夢野つき
このお話を読んでくださる読者に。誤字、脱字のコメントをありがとうございます。自分でも気づきませんでした...。また、応援メッセージはとても嬉しく思います。これからもよろしくお願いします!
ノベルバユーザー307210
ヒメちゃんは、ヒメちゃんなのかな?!( ≧∀≦)ノ
終焉の覇者
これもしや…ヒメちゃん…
ノベルバユーザー320739
いつも見させて貰っています。次回も楽しみですが、余り無理はしないでください!!!(≧へ≦)