固有スキル【ステータス操作】で最強を目指そう‼︎

ひろピー

2話 奴隷を買う

 少し悩んだが、今日中にやることはこれだな。

1、奴隷の購入
 (戦力の確保とこの世界の常識を知りたい)

2、武器や道具の購入
 (旅をする上で必需品だからな)

3、冒険者の登録をする
 (食い扶持と、後は身分を証明できるものが欲しい)

4、他の都市に移動する馬車を探す
 (まだレベルが低いから魔物に殺される可能性があるからな)

 まずは奴隷の購入だな。

 今、手元にあるのは金貨10枚。この世界の金は、

銅貨100枚=銀貨1枚
銀貨100枚=金貨1枚
金貨100枚=白金貨1枚

 銅貨1枚が日本でいう100円くらいだから、俺は実質1000万円持たされて追い出されたわけだ。

 なんていうか、結構くれたんだな………。

 まぁともかく奴隷商店を探すか。ずっと城門の近くにいたからそろそろ衛兵の視線が痛いしな。






 城下町を探索すること十数分、俺は奴隷商を見つけた。

 さっそく店の中に入る。店内は薄暗く、微かに腐敗臭が立ち込めている。やはり、あまり良い環境ではないのだろう。

 いくつもの檻が設置されており、その中には人や、獣人と思しき種族の者もいる。

「いらっしゃいませ、どのような奴隷をご所望でしょうか?」

 奴隷商の商人が俺を出迎える。

「女の奴隷が欲しい。予算は金貨5枚までできれば低レベルのやつをだ」

 異世界に来て初めての買い物だがこれくらい出せばそこそこのやつが出せるだろう。

 レベルが高い奴隷は、それなりに値段も高いだろうし、俺のスキルの特性上レベルが低いやつの方が育てやすそうだ。

 女の奴隷が欲しいのは、単純に俺が男との旅が嫌なだけだが。

「かしこまりました。では、こちらです」

 商人の後に続き歩く。しばらく歩いた先で奴隷商は足を止めた。

「こちらがお客様に提供できる最低ラインの奴隷達です」

 そう言い、いくつかの檻を指差す。

 1人1人鑑定を使って見ていく。その中に1人、気になる子がいた。

 髪は銀髪で、瞳は深い赤色、胸はそこそこあり、身長は160センチ程度ある。
 痩せこけているが肉が付けばかなり上質な女になるだろう。

 そして、ステータスだが…




 マリカ フィーメル Lv.2

種族 半吸血鬼ハーフヴァンパイア
年齢 16歳
状態 衰弱

 ステータス

HP  10/10
MP  10/10
力   12
耐久  5
敏捷  13
魔力  10

 スキル
・吸血Lv.1
・再生Lv.1

 魔法
・闇魔法Lv.1

【現在解放可能のスキル・魔法】
 武術
・剣術Lv.1
・短剣術Lv.1

 魔法
・火魔法Lv.1
・風魔法Lv.1

 技能
・気配遮断Lv.1
・身体能力強化Lv.1
・料理Lv.1

(残りステータスポイント、0pt)
(残りスキルポイント、12pt)



 
 半吸血鬼か、確かに言われてみれば犬歯やや長い気がしなくもない。それにしても衰弱してるじゃないか。まともに食事も与えていないのか?

 などと考えながら見ていると、

「おや、その子が気になるのでしょうか?」

 奴隷商人に声をかけられた。

「その子は、つい最近手に入ったばかりでねぇ、長年魔族に支配されていた村の生き残りで、名前をマリカと言うのですが、食事を与えても日に日に衰弱していくので私も手をこまねいてるのですよ」

 こいつ、この子が半吸血鬼なのを知らないのか?

「ちなみにこいつはいくらするんだ?」

「そうですねぇ、元値は金貨5枚なのですが、このままだと衰弱死すると思うので、買うとしたら値段は金貨1枚といったところでしょうか」

 安いな、予算よりもかなり低い額だ。おそらく半吸血鬼だと分かってないだろうから血などは与えていないのだろう。

 そりゃあ衰弱もしていくはずだ。

「この子と面会させてくれ」

「かしこまりました。私は席を外しますので面会が終わりましたら呼んでください」

 奴隷商はそそくさとその場を離れていった。



「あの………ご指名ありがとうございます」

 檻越しにマリカが、俺に話しかけてくる。余程弱っているのか声に生気はない。

「なぁ、お前にいくつか聞きたいことがある」

「はい、なんでしょうか?」

「お前はいつから血を飲んでいないんだ?」

 俺がそう聞いた瞬間、マリカの目が大きく見開かれる。何故分かったのか、といった表情をしている。

 しばらく間が空いて、

「………10日ほどだと思います」

 と、苦しみに満ちた表情で答えた。

 やはり、あの奴隷商人はこのこと分かっていなかったんだな。可哀想だから買ってやりたい気持ちもある。しかし、そのためには俺の聞くもう一つの質問の答え次第だな。

「じゃあもう一つ聞く。もし俺がお前を買った時、俺はお前に俺と共に魔物や魔族と戦うことを要求する。お前にその覚悟はあるか?」

 何故こう聞いたかというと、こいつは半分は魔族の血が流れている。もしかしたらこいつは魔物や魔族と戦う時に仲間意識を持ってしまうのではないかと考えたのだ。

「あります!足手まといになるかもしれませんが、私は、母を、村のみんなを虐げ、殺した魔族達が憎いです。この身体は半分は違う血が流れていますが、そんなのは関係ありません!」

 即答だった。最後の言い方からして俺の言いたかったことも理解したのだろう。賢い子だ。これだけの覚悟があれば充分だな。

「わかった。お前を買おう、俺の名前はハルヤだ、これからよろしくな」

「はい………」

 アリアは涙を流しながら答えた。

 こうして俺はマリカを買うことを決めたのだった。






「奴隷商、俺はこいつを買う。手続きをしてくれ」

「かしこまりました」

 そう言い、マリカを檻の中から出し、元来た道を引き返し、入り口の近くの少し開けた場所まで移動する。

 奴隷商人はインクの入った小皿と作業用のナイフを用意し、ナイフの方を俺に手渡してきた。

「所有権を譲渡するため、少量の血をこの小皿に入れてください。そうすれば奴隷契約は終了となります」

「分かった」

 俺はナイフで自分の指先を切り、小皿に数的血を垂らす。奴隷商は血の混じったインクを筆で吸い取り、マリカの右手の甲にある奴隷紋にインクを塗りたくる。

 奴隷紋が強い光を放ち次第に収まっていく。

「これでこの奴隷はお客様の物になりました。最後に奴隷について説明させていただきます。奴隷は物です。主人が奴隷に対して何をしても罪になることはありません。奴隷は主人に対して絶対服従にするよう義務付けられています。他に何か質問はありますか?」

「仮に奴隷と一緒に宿で泊まった場合はどうなる?」

「奴隷も1人分として代金を支払わなければなりません」

「分かった。質問は以上だ」

「分かりました。それでは代金を」

 俺は代金である金貨1枚を支払う。

「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」

 こんな言い方をするのは失礼だが、本来の予算よりも金貨が4枚も浮いたからこれでこの後武器や道具もある程度揃えることができるだろう。

 俺はマリカの手を引き店を後にした。

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