ほとんどチートもらえないと言われたのに十分チートな件

スザキ トウ

1話


木。木、木、木、木。
目を覚ますと辺り一面木だらけだった。
てかここ森だな。
うん?  ちょと視点が低い? なんでだ?

Aアンサー。その肉体は創造主が生前の肉体を模して作られました。肉体年齢を18に、容姿を少々この世界に合わせて整った顔に調整してあります〉

うおっびっくりした。
これがあいつの言ってたQ&Aヘルプかな?

Aアンサー。その通りです。ご自由にご質問ください〉

うーん。じゃあまず森の出口分からない?  流石に森をでないと死んじゃうよ?

Aアンサー。南西の方角に2日ほど歩くと町があります。〉

2日!?  おいおいおい死んじゃうって!  すぐにつけるようなところはないの?

Aアンサー。ありません。南西の町が最短でたどり着くことができます。〉

あいつなんてところに転移させてくれたんだ!  やばい死ぬ!

Aアンサー。死ぬ可能性は低いです。この森は食べても問題のない木の実が多くありますし強い魔物は生息していないので十分対処可能です〉

そうなのか?  いきなりバッドエンドにならなそうで良かった。
はぁー……だけどなぁ……木の実だけで2日間歩き続けるのか……

この世界でのスタートはなかなか厳しいスタートになりそうであった。









あれから2日間歩き続けた。
この2日間はマジで地獄だった。
木の実だけの生活じゃ食べた気はしないし水分も木の実から取れる分しかない。
一応問題なく生きてけるのだがやはり水をごくごく飲みたい。
しかもこいつ(Q&Aヘルプ)めちゃくちゃ酸っぱいもんや苦いもんまで全て食べれますと答えるもんだから酷い目にあった。
しかし!  そんな苦労ももうすぐ終わり!  さぁ足取りは軽い!  さぁいくぞ!

ザクッザクッザク

おっと?  気分アゲアゲでスキップしてたら向こうから足音が聞こえてきた。
人がいるということはやはり町に近いということだ。
そしてこの機会を逃すべきではない。
草をかき分けダッシュで足音の方向へと向かう。

「ゴブ?」

……人かと思った足音の主は緑色で小さい醜い未知の生物の足音だった。
てか多分あれ。よくRPGで出てくるやつ。

Aアンサー。Eランクモンスター、ゴブリンです〉

やっぱり?  人じゃなくてがっかりしたが仕方がない。とりあえずこいつを倒すとするか。
向こうもどうやらやる気のようで手に持った棍棒を構えてゴブゴブ言っている。

Aアンサー。レベル1がゴブリンと戦って生存できる確率……13%。逃走を推奨します〉

はぁ!?  ゴブリンてそこらへんのモブじゃねえのかよ!

Aアンサー。モブです。15歳頃ならば一人でも苦も無く倒せます〉

ちょっと待て俺18歳なんだろ!?  話が違う!

Aアンサー。本来10歳から年を重ねるにつれレベルが上がり15歳で止まります。
なのでレベル5ならばモブですがマスターはいきなり18歳なのでレベル1のままでした〉

嘘だろ……あっもう突進してきてんじゃん逃げれなくね?

ゴブー!

ゴブリンはもうすぐそこまで迫ってきていた。
ここで背を見せて逃げようとしても背中を殴られおしまいだろう。
幸い俺は元自衛官。なんとかゴブリンの攻撃をかわして隙をついて逃げる!  ……逃げれたらいいな……
ゴブリンは俺に向かって棍棒を振り下ろしてきた。

そこまで早くない!  

俺は片足を後ろに下げ半身でなんとか回避に成功する。

ゴブッ!  ガンッ!

ゴブリンはそのまま勢いあまって前へと倒れ込んでしまい……そのまま頭を岩にぶつけて……ピクピク痙攣して……あっ痙攣が止まった。


    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!
    レベルが1上がりました!

    スキル[回避]を取得しました。    》

……え?
……え?  俺倒したの?  今の声レベルが上がったってことだよな?  ……マジで?

Aアンサー。ゴブリンを倒しました。マジです〉

「ハハハハハ……」

まさかの事態に乾いた笑みがこぼれる。
え!?  今の何!?  自滅したよな?  ゴブリンよっわ!  えっ何?  俺これに負けると言われてたわけ!?
つかレベル上がりすぎじゃね?  ゴブリン1体だけで何レベルよ今!?

Aアンサー。今のレベルは12レベルです。マスターはSランクスキル経験値1.1倍を取得していますので他の人より早くレベルが上がります。
更に上位世界、第1世界から第10世界まで落ちてきたので階層×1倍の経験値。
つまり経験値が10倍入ります。
……バランスを崩したくないのならばこの仕様を変更しなければならないのでおそらく創造主はこの仕様を忘れています。
よってマスターは1.1×10で経験値が11倍で入ります。
ちなみにスキルの取得のしやすさも11倍です〉

……は?  十分チートじゃねえか。あいつはアホか?  いや、俺にとっては都合がいいからいいんだけども。
もう一つ質問させてくれ。俺のレベル12って高いの?  低いの?

Aアンサー。一般成人男性のレベルは7〜9が平均。人間はレベル20が限界値なので12レベルはそこそこ強いといったところです。〉

マジかよ……限界値の半分を俺はゴブリン一匹仕留めただけで超えてしまったのか……こんなんじゃすぐ限界値に到達してしまうぞ……

Aアンサー。限界値に到達して何かしらの条件を満たしていたら進化が可能です。
戦闘に携わる人間は進化済みが多くいるのでまだマスターは彼らには及びません。
例)剣士、格闘家など。
戦闘に携わる者ならば一段階の進化……第1階位の者は多数存在します。
しかし第1階位は限界値が40、更にグッとレベルが上がりにくくなるのでレベル40に到達して進化した第2階位の者はほんの一握りとなります〉

おー。良かった。すぐに20レベルになって終わってしまったらつまらないところだった。
じゃあ俺はその第2階位ってのを目指すとするか!
……ところでまだ町につかないの?

Aアンサー。後半分です。2日間歩き続ければ到着できる距離でしたが1日の半分ほどその場に留まってる時間があるのでこのペースだと2日後に到着します〉

はぁ!?  そら夜は暗くて道に迷うから進めないしそもそも寝るだろ!
ふざけんな俺のルンルン気分を返せよ!!



まさかのQ&Aは寝ずに進んだ時間を言っていたらしく結局俺が町に着いたのは後2日後の事だった。



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