異世界で始める第2の人生

荒牧いく

story1

目を開け、辺りを見回すと見たことの無い風景が広がっていた



一帯に広がる広大な草原


見たことも無い虫や植物



「な、なんで俺は...こんな所にいるんだ...?」



試しに頬をつねってみても痛い


そばに咲いている花にも触ることが出来る


そこでやっと自分は自分のいた世界とは違う所だと言うことが分かった


(だけど何故こんな事になっているのか...確か俺はさっきまで、ただ歩いていたんだ...そして...)



「そうだ...いきなりトラックが突っ込んできてそのまま気を失って...ここに居るってわけか...」



今いる状況を理解した時、俺は母に申し訳ないという罪悪感とやっとあの辛い環境から抜け出せたという喜びが湧き上がってきた



(これは多分今までいい事がなかった俺に神様がチャンスをくれたんだ...!今度こそ幸せになれるようにって!)


気持ちを切り替えるのにそう時間は掛からなかった




しかし、そんなことを言ってもここがどこかも分からない



ましてや自分を守れるようなものすらない



「こうやって転生出来たのは良いものの...なんにも無いんじゃなぁ...」



試しに辺りに何かないか探すため立ち上がった時、ガサッと言う音がした



「!!...誰だ!」




そこには全身が白いマントに包まれた1人の女子がいた








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