ダサい死に方をした賢者と呼ばれた男は転生先では太陽賢者!?

しろT

3話 竜人との会話

やべーよドラゴンの威圧マジパネーわ。だって俺、転生賢者なのに、前世合わせたら260歳なのに、ちびりそうになったんだもん。せめて森の中じゃなかったらよかったのに。

「話を戻すぞ。お主賢者でしかも転生者であろう?」

「、、、何故そう思った?」

「妾の心眼じゃ。」

「心眼?なんだそれは?」

「心眼というものは相手の心を読み取ることができる目のことじゃ」

「本当に~?」

「信じぬか、ならこれでどうじゃ?お主前世と合わせて今260歳ってさっき心の中でいっておったじゃろ?」

「おお~マジじゃんすげー!」

え、まてよそしたら俺ちびりそうになったって思ったけどまさかこれも聞こえてた?
赤面するゼロ、そこに容赦なく言ってくるアリス

「うむ、しっかりバッチリ聞こえておったぞ」

いやだ!!!恥ずかしい!!!

「260歳にもなってお漏らしとは恥ずかしいのぅクスクス」

「いやだー!!!やめてくれー!!!!恥ずかしい!!!」

「ふ、これが妾の心眼の力じゃ。」

「ぐ、、、マジでバレてやがる、、」

「どうやら、妾の心眼については信用してくれたようじゃの」 

「ああ、で、また話が脱線したな。転生したかしてないかだったな。それなら俺は転生したぞ。」

「どうやって転生をしたのじゃ?」

「俺なりに術式を組んだんだよ。で、それを自分の魂に取り込んだわけ。」

「なに!?転生式を組んだだと?魔道具には組み込まなかったのか?」

魔道具まで知ってるのかこのドラゴンは。

「いや、組み込まなかったんじゃない。組み込めなかったんだ。」

「ん?どういうことじゃ?」

「お前も知っての通りでかい術式にはそれ相応の素材を使ったものじゃないとダメなんだよ。」

「なんじゃと?そんな事は知らぬぞ。」

「えっ、魔道具の事は知ってるのにこの事は知らねぇのかよ。」

「知らぬわ、妾は魔道具を作ったりせぬからな。」

「そうですかい。」

「さっき言った、それ相応とは、一体どういう事じゃ?」

「えっと、魔道具は術式を道具に組み込んだものだろ?」

「そうじゃな。」

「で、術式を発動する際にその素材で出来たものがその術式に対して必要な魔力を流せないといけないんだ。」

「どういう事じゃ?」

「えー理解出来ない?」

「出来んわ。」

「極端な話。そうだな、あそこに転がっている小石に簡単な術式を組み込むとする。」

「うむ。」

「そして、あの石の術式を無理矢理発動させるとする」

「む?発動するのか?」

「いや、発動しない」

「しないのかい!」

「何故だと思う?」

「知らんわ」

「じゃあ仮に無理矢理発動させるとするそうすると。」

「そうすると?」

「石が魔力に耐えられずに割れる。」

「ほほう、そうなのか」

「そうです。」

ゼロがアリスを見つめる。 

「なんじゃ妾の顔を見て。照れるでわないか。」

「いやな、本当に便利だなその心眼まさか、他のドラゴンも使えるとか言わないよな?」

「安心せい竜人であり王家の血が強く流れていて、その才能があるものにしか心眼は使えん」

「もしかしてアリスってすごいドラゴン?」

「竜人の姫じゃ。」



「なんでそんな姫さんがここにいるんだよ。」

「そんな事はどうでもいいじゃろ!」

「どうでもいいのね。」

絶対家出だ、この話題になった途端に機嫌が悪くなったもん。

ギュルギュルグー

「..........お前の腹の音えぐくね?」

「姫に向かってその様な事を口にするものは他にはおらんぞ、、、そこの豚もらってよいか?」

「いいけど俺の分も残してよね」

「魔石はどうするんじゃ?」

「この時代じゃ魔石はどうなるんだ?」

「冒険者ギルドとやらで買取が行われておるぞ」

「なに!?やっぱりこの時代ににもギルドがあるのか?へぇ結構いいこと聞いたわ。この近くに街はあるのか?」

「あるぞ。妾が乗せて飛べばすぐに着く」

「え、なんでお前が付いてくることになってるの?」

「よいではないか、妾も暇なのじゃ。それにあそこよりお主といたほうが面白そうだしの」

「んなこと言ってねーでドラゴンのところに帰れよお姫様」

「いやじゃ!あんな所二度と帰りとうないわ!」

帰らなかったら、アリスと一緒にいる俺が絶対変な事に巻き込まれるじゃん。よしここは、必殺!めんどくさそうな顔!

すっごくめんどくさそうな顔をする。

「めんどくさそうにするでないわ」

「無理がありますわ~アリスさん」

「とりあえず腹ごしらえじゃ。早くせぬと妾が全部食ってしまうぞ。」

めんどくさそうな顔が効かなかった。ゼロはもうアリスの説得を諦めて肉の調理に取り掛かる。

「その前に肉焼こうぜって、もう焼けてたわ」

ゼロが豚から肉を切り出していく。

「お、結構いけるではないかこの豚。」

「俺はこの分だけでいいからさっさと食べてくれよ。」

「お主、案外少食なんじゃな。」

「ちげーよ、お前が大食らいなんだよ。」

「ふー食ったわー。」

「はや!?」

「実に美味だったぞ。」

「ただ焼いただけなんだけどな。」

「美味いものは美味しいんじゃ。」

「はいはい、俺が食い終わるまで待ってくれ。」

あ、本当に美味しい。

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