【コミカライズ配信中!】消しゴムで始まる制御不能彼女との日常-さっちゃんなんしよ~と?(原題:ボクの彼女は頭がおかしい。)

来世ピッチャー

電柱


放課後の帰宅途中。

僕が4日後に迫った定期テストについて真剣に説明していると、突然、隣を歩く五月がものすごく反り返りながら大爆笑をし始めた。

あんまり反りすぎて後ろにひっくり返っちゃったけど、もう気にしなくていいよね。


地面に倒れこむ彼女をよそに、僕は止まることなく歩を進めようとした。

しかし爆笑中の五月に呼び止められる。

「ちょっと早瀬くんアレ!アレ見てよ!!」


彼女が指差すその先を目で追う。


よく見る普通の電柱…………に赤スプレーでデカデカと落書きがしてあった。



『おれを抱いてくれby電柱』



うん。
正直ちょっと面白いと思ったけど、でも地面にひっくり返りながら笑うほどのモノじゃないよね?

君のセンスは根本的におかしいよ。









次の日。

前日と同じように同じルートで帰宅中。

僕が3日後に迫った定期テストについて真剣に説明していると、突然、(いや今回はちょっと予期してました)、隣を歩く五月がものすごく反り返りながら大爆笑をし始めた。


地面に後頭部から倒れこもうとする彼女をギリギリで受け止める。


「なにアレ!見てよ早瀬くん!」

僕に支えられながら苦しそうに(笑いすぎて)言う五月。


「はいはい、昨日も見ましたよ」




電柱には新たに、こう落書きされていた。






『おれを抱いてくれby電柱 

放尿プレーは好きか?by犬』






さすがに笑った。

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