能無しの俺は魔王さんの幹部〜魔王さんは優しい〜

冬 真白

12日目“強すぎて能無しと呼ばれる”

「死神起きろ〜」

「ん〜?魔王さん?」

「魔王学園行くぞ〜」

「ムーンは連れてっていーの?」

「使い魔としてなら連れてけるが、ずっと一緒にいる必要があるぞ」

「ウチなら大丈夫だよ小さくなれるからね」

「そうかならムーンも学園に言って良いぞ」

「やったねムーン!」

「いえーい!!」

「よし、じゃあ行くぞ〜」

魔王率いる俺とムーンは魔王城をでて魔王学園と向かった。
魔王学園は魔王城より大きく校舎が3つ並んでいる。
俺はその中のひとつに入り教員室へと向かった。

コンコンコンッ

「失礼します。転入生の死が…。ゼスです」

「君がゼス君か。ところでゼス君の親は分かるんだけど、この肩に乗ってる子はなんだい?」

「使い魔です」

「ふ〜ん。種族は?」

「闇の大精霊、ムーンです」

「大精霊が使い魔ね〜。今年の1年は凄いな」

「他にも使い魔を使っている人が?」

「そうだね〜二人いるよ。その中の女の子の方は首席だよ」

「なんか、試験みたいなのやるんですか?」

「そうだね、剣術と魔術の試験はするよ。ところでゼス君は何歳なの?」

「9歳です」

「9歳か。最年少だね」

「そうなんですか」

「そぉそぉ〜。じゃあ親御さんは帰ってね〜」

「うむ」

魔王は僕とムーンを学園に置いて、魔王城へと帰って行った。

「よし、それではゼス君、君のクラスに案内するからついておいで」

「はい」

僕は先生につづいて他の校舎に移動し、3階まで階段を登った。

「はい、ここね〜。Fクラス!」

「試験はしないんですか?」

「Fクラスはまだしてないよ〜」

「Fクラスだけしてないんですか?」

「まぁ、それはFクラス担任が説明するから!はい、ゴーゴー」

僕は先生に背中を押されFクラスに入った。

「お前が転入生だな」

「はい、転入生のゼスです」

「あそこに座れ」

担任が指さした席は周りを女子に囲まれた席だ。
と言うより、

Fクラス男子僕だけ?

Fクラスは9人、全員が女子だった。
僕は担任に指名された席に座った。

「よろしく〜」

「よろしくお願いします」

「モエはモエナっていいます」

「僕はゼスです」

「ゼスか〜仲良くしようね」

「はい」

「そこ〜!!くっちゃべってんじゃねぇ〜!!」

「すいません」

「ったく。ただでさえ雑魚のFクラスの癖に調子のんじゃねぇーよ。お前らなんかが魔王になれるわけねーだろ」

担任は地団駄を踏みながら愚痴をこぼす。

「あ〜、そうだ。Fクラスはクラス替えとかないからな。あとゼス、使い魔なんか連れたって意味ないだろ。使えなきゃ価値がないんだからな」

「ムーンとは使う使われる関係じゃないです」

「馬鹿じゃねーの、使い魔は使われるためだけにいんだよ。はぁ〜。これから剣術と魔術の試験するからついてこい」

僕たちFクラスは担任に続き試験会場へと向かった。

担任の人の話からするとFクラスは雑魚、最弱の部類に入るのかな?
僕ってそんなに弱かったのか。

「よーし、ついたぞ。先ずは魔力の量の測定だ。1列に並んで水晶玉に手を置け、水晶玉の色で魔力レベルがわかる。早くしろ」

僕は列の一番後ろに並んだ。
自分の番が来る間に僕は水晶玉の置いてある台のレベル基準を眺めていた。

青く光れば魔力が100以内
赤く光れば魔力が1000以内
白く光れば魔力が10000以内
金に光れば魔力が100000以内

との事だ。

僕の魔力10万超えてるけど、どうなるのかな。

そんなことを考えているうちに僕の番がやってきた。
僕は水晶玉にゆっくりと手をのせる。
水晶玉は金色に輝くと同時にヒビが入り、そのまま粉々に粉砕された。

「先生。これは…」

「お前は魔力に関してはゼロだな。ったく、水晶玉無駄にしやがって」

「はぁ。」

「次は、魔王適正をはかる」

そう言って僕の担任はある機械の中にFクラス10人を押し詰めた。
そこは四角い空間で、一緒に入ったクラスメイトまでもが消えていた。

幻覚か。

僕の目の前にある人物が現れる。
痩せこけて今にも倒れそうな女性だ。
dangerous。
そう書かれた門の中に踏み入れようとしていた。
その中に女性が足を踏み入れた途端に黒い服を着たいかにも魔王らしき男がその女に向けて詠唱を始めた。

僕はいくらプログラムだとしても人が目の前で消滅するのは嫌だ!

詠唱をしていた魔王に僕はライトニングメテオを放った。
そこに残ったのは大きなクレーターに、僕を真っ直ぐ見つめる女性だけだった。
そこで幻覚は途切れた。
周りにはクラスメイトが沢山いて、部屋の中に居た。
周りのクラスメイトたちは死んだ目をしていた。
だが、次第に次々と元の目に戻っていく。
全員が幻覚から戻った時、部屋のドアが開かれて、試験会場へと戻った。

「よーし。発表するぞ。番号順に発表するから」

僕は10番だ。

「1、30点 2、53点 3、4点 4、10点 5、8点 6、21点 7、6点 8、9点 9、25点 10、0点以上だ」

僕は0点だった。
どうやらこの試験は魔王のように残虐を尽くせとのことだった。
俺は魔王を殺し、女性を助けただから0点だった。
100点の人はdangerousと書かれた門に入る前に女性を始末した人らしい。

「次は剣術だ。好きな剣を選べ」

僕は置かれていた剣の中から1番殺傷性の少ない剣を選んだ。
そきて、自分の番が来るまで待つ。
どうやら剣術では相手の首筋に剣をたてれば勝ちらしいだが、相手は担任だし、5mm以内までたてなければならないという駆逐さだ。

「次、能無し来い」

僕は今の所全ての試験を最底辺で突破していることになっているため、担任から能無しと呼ばれ始めた。
だが、そんなこと関係なしに剣術のフィールドに立つ。

「それでは、剣術試験を始めます。……START」

僕は、STARTと同時に担任の後ろに周り首筋に剣をたてる。
僕の速さに担任は全く反応出来ず、最初の構えの段階のままだった。
そんなの関係なしに僕はフィールドを出る。
だが、僕の判定はまた最底辺だった。
どうやら、最初の武器選びにも点が加算されるみたいで俺が選んだのは短剣の逆刃刀だった。
その為、相手を傷つける気はないということで、最底辺になってしまった。
この日はドン底に落ちた気分で魔王城に帰った。

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