能無しの俺は魔王さんの幹部〜魔王さんは優しい〜

冬 真白

11日目“新メンバーの大精霊”

僕が目覚めて、魔王城に戻った時、ネルがパニックになっていた。
折角片した部屋も散乱していてまるで泥棒が入ったかのようだ。

「はっ、死神!どこいってたんだ!」

「森の中」

「全く、どこか行くならちゃんと言え」

「うん」

「おい、死神。寝惚けてるのか?」

「なんで?」

「いや、気の所為だ。なんでもないよ」

「今日は何しよっか?」

「いつも死神が決めているだろ」

「じゃあ今日は新しい魔王城建てるのを手伝おう!」

「魔王城を建てるのか?ここはどうする」

「ここは解体するよ」

「魔王?知っていたか?」

「初耳だ」

「にしては動揺しないんだな」

「魔王だからな」

「関係あるのか?」

「あるな」

「そうか」

「だから今日は魔王さんもネルもみんなで居られるね」

「うむ、そうだな」

「やっぱりなんかおかしいよ」

「どうしたネルよ?」

「いやそれがさ死神の性格というかなんていうか。まぁ、変じゃない?」

「僕が?」

「やっぱ変だ!!僕だって!僕って言ったよ!」

僕、変なのかな?

「僕が嫌なの?」

「いや、違うんだよ。えっと。………。あれ?なんか背も小さくなってない?」

「ネルさんが大きかったのはそういうことか」

「死神!ステータス見せてみろ」

「うん」

『死神』 Lv263
種族:人間
年齢:9歳
性別: 

職業:魔王幹部
称号:剣聖ライナの加護“筋力+1000”
          天使メーナの加護“俊敏+1540”
          導師メイジの加護“魔力+3000”
          精霊ケルトの加護“体力+2300”
          精霊サラマンダーの加護“風属性魔法無効”
          精霊スキュラの加護“炎属性魔法無効”

精霊:炎精霊“覚醒Lv1”
          水精霊“覚醒Lv1”

体力:16645(+12500)
魔力:16545(+103330)
筋力:14501(+11200)
耐久 :12695(+10200)
俊敏:16245(+11740)

技能:精霊会話/ファイヤーボール/アルサーロス/オールヒール/ライトニングメテオ/デスルーレット/影魔法全種/サラマンダーの息吹/サラマンダー召喚/エンペラー/覚醒/スキュラ召喚/スキュラの眠歌
         剣術Lv3/体術Lv1

状態:成長反転中
※呪いにより解術を無効化。
※一定まで成長が戻り次第呪いの解除が許可される。

──────────────────
「呪いか」

「呪いなら俺が解除できるぞ」

「そうかなら死神の呪いを解除しろ」

「はいよ“スキル創造«解呪»”」

「スキル創造かはじめて聞いたぞ」

「解呪」

「魔王は私の知らないことをよく知ってるな」

「俺は特殊だからな。ところで死神どうだ?治ったか?」

「見てみるね」

『死神』 Lv263
種族:人間
年齢:9歳
性別: 

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技能:精霊会話/ファイヤーボール/アルサーロス/オールヒール/ライトニングメテオ/デスルーレット/影魔法全種/サラマンダーの息吹/サラマンダー召喚/エンペラー/覚醒/スキュラ召喚/スキュラの眠歌
         剣術Lv3/体術Lv1

──────────────────
「年齢は変わらぬな」

「小学生にもなってない年齢だな」

「小学生?なんだそれ?」

「説明はまたあとで、死神をどうするかだな」

「普通にしていればいんじゃないの?」

「だが、まだ子供なのだぞ」

「元々9歳みたいな言い方だが死神は15歳だぞ」

「だが、精神も身体も9歳だろ」

「精神ってなんだよ精神って!」

「……ネルには一生分からぬことだ」

「ぬっ、イラつく!!」

「よし、じゃあ死神よ」

「なに?」

「魔王学園へ行け」

「魔王学園?」

「そうだ、次期魔王候補を育てる学園だ」

「そこに僕が?」

「そうだそこに俺が推薦する」

「でも、僕は魔王さんみたいに強くないよ」

「それなら問題ない“スキル創造«コピー»”して“コピー«武器創造»«スキル創造»”」

「何したの?」

「死神にスキルを渡したんだ」

「いいの?」

「あぁ、念の為ステータス見てみろ」

『死神』 Lv263
種族:人間
年齢:9歳
性別: 

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技能:精霊会話/ファイヤーボール/アルサーロス/オールヒール/ライトニングメテオ/デスルーレット/影魔法全種/サラマンダーの息吹/サラマンダー召喚/エンペラー/覚醒/スキュラ召喚/スキュラの眠歌/スキル創造/武器創造
         剣術Lv3/体術Lv1

──────────────────
「うん、入ってるよ」

「そうか試しに武器とスキル作ってみろ」

「はーい、“スキル創造«蘇生»«破滅»”」

「ほぉ〜。9歳の割には頭がいいな。あ、ちなみに武器創造は防具も作ることできるからな」

「防具か。今は武器だけでいいかな“武器創造«魔剣»”」

「死神の鎌は不可視装備にするのか?」

「そうだよ、防具系は全部不可視にして、魔剣だけを見えるようにする」

「死神系装備は禍々しいからな」

「うん、ところで魔王学園ってどこにあるの?」

「すぐそこだから、毎日行き来できるぞ」

「じゃあ魔王さんと居られる!いつからいつから?」

「明日には転入で行ってもらうぞ」

「まだ道わかんたいよ」

「大丈夫だ俺が転移させるからな」

「ありがと、じゃあオークたちを手伝ってくるね」

「おう」

俺は魔王城を離れて新魔王城を制作中のオークの元へ向かった。

「おーい、手伝おうか?」

「おぉ助かるぞ……。あれ?なんか小さくなったか?」

「成長反転の呪いがかけられてたから」

「そりゃ大変だな。その体で手伝えるのか?」

「うん」

「じゃああそこに倒れている木材があるだろ」

「あるね」

「あれをラークが切るから切れたやつをここに持ってきてくれ」

「はーい!ラーク〜!」

「……死神さん?」

「うん」

「そうか。それでどうしたんですか?」

「ラークが切った木をアルバスのところに運ぶ」

「そりゃ助かる!頼んだぞ」

ラークは銀色の斧を大きく振りかぶり魔王城の骨組みのなる木材を作っていた。

「その大きさの木材いくつ作るの?」

一向に終わる様子のない作業に退屈を覚え、ラークとの話を始める。

「38ですよ」

「ふ〜ん。今日中に終わるの?」

「それは無理だと思います」

「そうか、なら。“スキル創造«瞬切»”」

俺は新しく作った瞬切で38本分の骨組みを作り上げた。

「おぉ、一瞬で終わっちまったよ」

「コレをアルバスのところに運ぶね」

「了解しました!」

「“スキル創造«竜巻»”」

切り終えた38本の木を竜巻を使ってアルバスの元へ移動させた。

「うおっ、死神の魔法か?」

「うん!」

「すごい魔法だな。なんならこれもやってくれるの助かるんだが」

そう言ってアルバスが渡してきたのは魔王城の設計図、俺はその通りに魔法を使って組み立てをした。

「よしっ!あとは黒く色を塗れば完成だな」

「それは明日やるの?」

「そうだな、もう夜だからな」

「僕は明日は手伝えないよ」

「塗るくらいな一日でおわるからへーきだよ」

「分かった」

俺は旧魔王城に入った。

「死神か!」

「はい」

「これをどうにかしろ」

魔王が指さしたのは今にも割れそうな卵だった。

何が出てくるのかな?

パキッ。

バキバキッ。

「ん、ん〜〜。君がウチの主人?」

「そうだよ。君はだれ?」

「ウチは大精霊ムーン。闇の精霊だよ」

「ボクは死神だよ」

「死神、よろしく」

「うん、よろしく。じゃあみんなで寝よう」

また新しいメンバーが一人増え4人で床に横たわった。

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