能無しの俺は魔王さんの幹部〜魔王さんは優しい〜

冬 真白

9日目“オークと作戦会議”

今日は珍しく俺が一番最初に起きた。
魔王とネルは何故か抱き合って寝てるし。

「やっぱ仲良しじゃん」

苦笑いを含めながら俺は呟く。

「なか、よくない、よー」

ネルは寝言で俺の呟きに返事を返す。
俺はそんな2人をあとに、魔王城を出る。

「なんじゃこりゃ?!!」

魔王城を出るとそこは大森林だった。
巨大樹が彼地だった場所に出来ていた。

「あ、死神さん!おはようございます!」

「アル、おはよ〜」

「だんだん敬語からタメ語になってきましたね」

「あ、ほんとだ!」

「ところで新しいフェアリーが誕生しましたよ。レモン!ミラ!おいで〜」

アルが巨大樹の上に呼びかけると、2人のフェアリーが降りてきた。

「なんかよう〜?」

「なんでしょーか」

「私たちの主の死神さんです」

「「やぁやぁ死神さんおはようございます(です)」」

「えっと、どっちがレモンでどっちがミラ?」

「私がレモンです」

「ウチがミラだよー」

「うん、よろしくレモン、ミラ」

「はい!」

「はーい」

「フェアリーさん達は巨大樹の上で生活してるんですか?」

「はい、安全ですし、空気が綺麗なので」

「家とかあるんですか?」

「ありますよ。私これでもフェアリーサイズの家は作れるので」

「そうなの?!凄いね!」

「えへへ〜そんなことないですよ」

「ウチは服作り得意だよ」

「私もです」

「あ、そうだ。魔王さんにかっこいい服作ってあげて欲しいんだけど」

「かっこいい服?」

「黒くていかにも魔王っぽいの!」

「分かったです」

「はーいよ」

「私も手伝います」

「ありがと」

俺はフェアリーにお礼を言って、オーク探しに向かう。
オークは戦闘種族と言われているため、人間が多いところにいるという予想を付けて、エナメル国のすぐ近くまでやってくる。
既に日は登り始めていた。
俺が起きた時はまだ太陽がない暗い時間帯だった。
エナメル国周辺をウロチョロしていると案の定オークの集落があった。
近くの木に登り、オークの集落を見下ろすと、オーク同士で模擬戦をしていた。
片方のオークは長剣をもう片方のオークは、短剣を使っていた。
俺はその様子を観戦しているオークの中に紛れて模擬戦を感染し始めた。
感染者の話からよると長剣のオークの名前がアルバス。
短剣のオークの名前がラークらしい。
アルバスは長剣で防衛に徹していて、ラークは攻撃に徹している。
その勝負は一向に決着がつかなかった。
俺は待つことに飽きて、その模擬戦に参戦する。
鎌でアルバスの長剣を斬り裂き、ラークには柄を打ち込んで気絶させた。

「人間だ!」

「襲撃だぁ〜!!」

「あ、すいません。襲撃じゃないですよ」

「ラークを殺しておいてなにおいう!」

「え、殺してないだけどな」

「静まれー!!!!」

「「村長!」」

村長と呼ばれたオークは所々顔にシミがついていた。

「お前ら見てて分からなかったのか。彼にはわし達を殺すつもりなどないぞ!」

「ですが村長!人間は横暴だと聞いております!」

「そんなもの、全ての人間に当てはまるわけではなかろう。故に何おしにいらした?」

「魔王さんの配下に率いれたいなと」

「魔王様か!わしはその方が安全で良いのだが、今この村は2つのグループに別れてしまっていてな」

「グループですか?」

「わしが率いるグループは平和に生きようと言ったグループだがラークが率いるグループは人間を滅ぼそうというグループなのだよ」

「んん、じゃあ平和グループだけ来ます?魔王さん平和主義なんで」

「それはダメだ。ワシらはみな同じ場所にいたいのだ」

わがままだなぁ。
まったく〜。

「じゃあラークさんがたはどうして、人間を憎むんですか?」

「黙れ人間!貴様に話すと思うか!」

「すいませんね。ラークが人間を憎んでいるのは、この村に人間が攻めてきて、食材やらを横取りするからなんですよ」

「ありゃ〜。そりゃ憎みますよね」

「どうにか出来ませんかね?」

「来た盗賊を倒すってのはどうですか?」

「ワシらにはそんな力がなくての」

「なら俺が協力します。でもあくまで裏方です。戦闘には協力しません」

「良いのか?」

「はい」

「おぉ、助かります」

「次いつ来るか分かります?」

「次は明日のはずです」

「んん、なら今日ここで泊まっても?」

「はい、大丈夫です」

「ありがと。じゃあまず作戦会議ね。みんな集めて」

「分かりました。アルバスよ。集合の鐘をならしとくれ」

「分かりました村長」

アルバスは高見台に登り、頂上にある鐘を打ち鳴らした。

ガーンガーン。

音が鳴ると、みなが集まり始めた。
俺は人間嫌いがいるとの事で死神の装備の不可視を解除しておいた。
俺を見たオーク達は多少かをお引き攣らせていたが何もしないでいると大人しく俺の目の前に座ってくれた。
オークは全員で男が6人オンナが2人と数少ない集落だった。

「じゃあこれから作戦会議をするね」

「なんの作戦会議ですか?」

「ここに来る人間を倒す作戦だよ」

俺は作戦を細かく説明して、1つの木でできた家を借りて、今日は寝ることにした。

明日は朝早くに準備だな。

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