カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
見つけたのは
時刻は4時過ぎ、あまりにも遅すぎるメール。偶然私が起きていたから良いものの、もし寝てたらどうするつもりだったんだろうか……
「……あの、出来れば視線をどこかに………」
「ああ、ダメだった? ごめんね、」
ネームレスにわたってはいけない情報である可能性もある。覗かないでいただきたい……
件名 : 調査終了
ようやくTellの情報を抜き出したやつを突き止めたよ。
運営側のデータベースに履歴が残っていたのを、ナヴィエが発見してくれた。
どうやら『GENN』という名のプレイヤーらしい、
IDや、パスワードなどの情報は個人情報になるため私には教えてくれなかったよ。
以上だ、ここからはGENNというプレイヤーについて追加調査を行うつもりだ。
『GENN』……そのプレイヤーが、ネームレスに依頼を……?
「ネームレス……」
「何?」
「こんなこと……質問するべきじゃないのかもしれないけど……私たちの殺しを依頼した人って……『GENN』って名前だったりしない?
「……………」
仮面で表情は見えないが、動揺しているような気がする。
「えっと……逆に聞くけどさ、もしそうだとして、私が言うと思う?」
一生懸命、気丈に振舞おうとしている雰囲気が伝わった。疑惑は確信へと変わった……
「ネームレスって、意外と嘘つくの下手なんですね、」
「『嘘だ』って、勝手に思っていればいいさ、」
「このことを明日皆に報告します。『依頼主はGENNと見て間違いない』とね、」
「好きにすればいいよ、」
よし、目標は定まった。あとはGENNの居場所をつきとめて、倒す!!
「なるほど、その『GENN』ってやつを倒せばいいんだな?」
ギルドメンバーとTellさん、アミカさん、NARIELさんに、昨日のネームレスとのやり取りを話した。
「本当なの? ネームレス、」
「私の口からは何も言えないな……」
最後までネームレスはしらを切るつもりのようだ。
「よし、じゃあみんな、GENN討伐のためにも、訓練を続けよう!」
「そうだな、調査班の追加調査が終わるまで、かなり時間がかかるだろうからな。」
そういえば、昨日は訓練も参加し損ねてしまった。私もギルドメンバーと戦ってみたい。
「今回はどんな形式でやるんだ?」
「そうだね……せっかく人数多いし、トーナメント戦ってどう?」
「いいけど、長くない?」
「いいよ、どうせTellがいるから何人かは瞬殺されるだろうし、」
マジで……? 
「よし、じゃあ対戦カードを決めよう、くじ引きでいい? 作ってくるよ、」
「じゃあお願い、リーダー、」
アミカさんはモンスターのお世話があるのでお休み、ゼットさんは薬の調合の作業でお休み、手足を縛られて戦えないネームレスを除くと、この場にいるのは7人、1人シードになる。
「じゃあみんなこの箱の中から紙を1枚取ってくれ、」
RAYさんが作っていたくじ引きで対戦カードが決められ、初戦は私とalphaさんになった。ちなみにシードはTellさん、ただでさえ強いのに引きまで強いとは……
1回戦第1試合、対戦相手はalphaさん、確か昨日のTellさんとの試合では、炎属性の魔法を使っていたはず……
相手の方が炎魔法は洗練されているだろう、魔法の打ち合いになるのは避けたい、距離を詰めるべきかな?
「そうだ、戦う前に、これ、」
「……なんですか? これ?」
Tellさんに渡されたのは、小さな袋、中には銃の弾のようなものがたくさん入っている。
「フレイムバレットだって、君の持ってる海賊の銃に装填して使ってくれ、」
「ありがとうございます。でもこれって、今使ったら、ズルになるような……」
今渡されたアイテムで相手と戦うのはフェアじゃないような気がする。
「いや、思う存分使ってくれよ、ちょうどいいハンデさ、」
余裕だな……
NARIELさんの作った白無垢の世界に入り、お互いに向き合って剣を構える。
「じゃあ合図は私がするよ、レディ……」
ネームレスが、綱でぐるぐる巻きになった腕を上に振り上げた、
「GO」
「バーニングスマッシュ!!」
「グオオオオオン!!」
「ッ!!?」
間一髪交わしたが、炎が私の頬を掠め、僅かに火傷を負った、alphaさんの放った攻撃は、自分の腕に炎を纏わせて、ダッシュと共に殴りつける攻撃だった。
「まだだ!!」
しまった! ここまで近づかれると、次の攻撃を避けようがない!!
「バーニングブレイド!!」
「カーンッ!!」
「グッ……!!」
次は剣に炎を纏わす攻撃、ダガーではガードしきれず、灼熱の炎が容赦なく私に襲いかかる、
その熱さに耐えきれず、一旦距離を取った。
「最初、NARIELの白無垢を見た時、驚いたよ。Tellに与えた傷も、俺が受けた傷も、白無垢を出たら全部一瞬で治っちまった……」
その瞬間、alphaさんの優しそうな目が、黒く輝いた、
「この世界でなら、俺が望んだ戦いができる!!」
「そうだそうだ!! どうせ治っちゃうんだし焼き付くしちゃえ!!」
areaさんそんなこと言うのやめてよ!! 怪我は治っても痛みの記憶は消えないんだよ!!?
「全く、訓練になるといつもこう……」
みやびさんがため息をつきながら言った。
「うちのギルドきっての戦闘狂、炎属性魔法だけしか使えないにも関わらず、この手数の多さとパワー、うちのリーダーを持ってして、『Tellの次に敵に回したくない』とまで言わせた……」
RyuOさん、解説とかしてないで助けて…………
「さぁ! 本気で来い!! もちろん俺も本気でやらせてもらう……!!」
え? 私、殺される? ……殺されない……よね?
「……あの、出来れば視線をどこかに………」
「ああ、ダメだった? ごめんね、」
ネームレスにわたってはいけない情報である可能性もある。覗かないでいただきたい……
件名 : 調査終了
ようやくTellの情報を抜き出したやつを突き止めたよ。
運営側のデータベースに履歴が残っていたのを、ナヴィエが発見してくれた。
どうやら『GENN』という名のプレイヤーらしい、
IDや、パスワードなどの情報は個人情報になるため私には教えてくれなかったよ。
以上だ、ここからはGENNというプレイヤーについて追加調査を行うつもりだ。
『GENN』……そのプレイヤーが、ネームレスに依頼を……?
「ネームレス……」
「何?」
「こんなこと……質問するべきじゃないのかもしれないけど……私たちの殺しを依頼した人って……『GENN』って名前だったりしない?
「……………」
仮面で表情は見えないが、動揺しているような気がする。
「えっと……逆に聞くけどさ、もしそうだとして、私が言うと思う?」
一生懸命、気丈に振舞おうとしている雰囲気が伝わった。疑惑は確信へと変わった……
「ネームレスって、意外と嘘つくの下手なんですね、」
「『嘘だ』って、勝手に思っていればいいさ、」
「このことを明日皆に報告します。『依頼主はGENNと見て間違いない』とね、」
「好きにすればいいよ、」
よし、目標は定まった。あとはGENNの居場所をつきとめて、倒す!!
「なるほど、その『GENN』ってやつを倒せばいいんだな?」
ギルドメンバーとTellさん、アミカさん、NARIELさんに、昨日のネームレスとのやり取りを話した。
「本当なの? ネームレス、」
「私の口からは何も言えないな……」
最後までネームレスはしらを切るつもりのようだ。
「よし、じゃあみんな、GENN討伐のためにも、訓練を続けよう!」
「そうだな、調査班の追加調査が終わるまで、かなり時間がかかるだろうからな。」
そういえば、昨日は訓練も参加し損ねてしまった。私もギルドメンバーと戦ってみたい。
「今回はどんな形式でやるんだ?」
「そうだね……せっかく人数多いし、トーナメント戦ってどう?」
「いいけど、長くない?」
「いいよ、どうせTellがいるから何人かは瞬殺されるだろうし、」
マジで……? 
「よし、じゃあ対戦カードを決めよう、くじ引きでいい? 作ってくるよ、」
「じゃあお願い、リーダー、」
アミカさんはモンスターのお世話があるのでお休み、ゼットさんは薬の調合の作業でお休み、手足を縛られて戦えないネームレスを除くと、この場にいるのは7人、1人シードになる。
「じゃあみんなこの箱の中から紙を1枚取ってくれ、」
RAYさんが作っていたくじ引きで対戦カードが決められ、初戦は私とalphaさんになった。ちなみにシードはTellさん、ただでさえ強いのに引きまで強いとは……
1回戦第1試合、対戦相手はalphaさん、確か昨日のTellさんとの試合では、炎属性の魔法を使っていたはず……
相手の方が炎魔法は洗練されているだろう、魔法の打ち合いになるのは避けたい、距離を詰めるべきかな?
「そうだ、戦う前に、これ、」
「……なんですか? これ?」
Tellさんに渡されたのは、小さな袋、中には銃の弾のようなものがたくさん入っている。
「フレイムバレットだって、君の持ってる海賊の銃に装填して使ってくれ、」
「ありがとうございます。でもこれって、今使ったら、ズルになるような……」
今渡されたアイテムで相手と戦うのはフェアじゃないような気がする。
「いや、思う存分使ってくれよ、ちょうどいいハンデさ、」
余裕だな……
NARIELさんの作った白無垢の世界に入り、お互いに向き合って剣を構える。
「じゃあ合図は私がするよ、レディ……」
ネームレスが、綱でぐるぐる巻きになった腕を上に振り上げた、
「GO」
「バーニングスマッシュ!!」
「グオオオオオン!!」
「ッ!!?」
間一髪交わしたが、炎が私の頬を掠め、僅かに火傷を負った、alphaさんの放った攻撃は、自分の腕に炎を纏わせて、ダッシュと共に殴りつける攻撃だった。
「まだだ!!」
しまった! ここまで近づかれると、次の攻撃を避けようがない!!
「バーニングブレイド!!」
「カーンッ!!」
「グッ……!!」
次は剣に炎を纏わす攻撃、ダガーではガードしきれず、灼熱の炎が容赦なく私に襲いかかる、
その熱さに耐えきれず、一旦距離を取った。
「最初、NARIELの白無垢を見た時、驚いたよ。Tellに与えた傷も、俺が受けた傷も、白無垢を出たら全部一瞬で治っちまった……」
その瞬間、alphaさんの優しそうな目が、黒く輝いた、
「この世界でなら、俺が望んだ戦いができる!!」
「そうだそうだ!! どうせ治っちゃうんだし焼き付くしちゃえ!!」
areaさんそんなこと言うのやめてよ!! 怪我は治っても痛みの記憶は消えないんだよ!!?
「全く、訓練になるといつもこう……」
みやびさんがため息をつきながら言った。
「うちのギルドきっての戦闘狂、炎属性魔法だけしか使えないにも関わらず、この手数の多さとパワー、うちのリーダーを持ってして、『Tellの次に敵に回したくない』とまで言わせた……」
RyuOさん、解説とかしてないで助けて…………
「さぁ! 本気で来い!! もちろん俺も本気でやらせてもらう……!!」
え? 私、殺される? ……殺されない……よね?
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