カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
ダンジョンの先に
「みなさ~ん!!」
頭上から聞き慣れた声が聞こえた。
「大丈夫でしたか?」
「ナヴィエ! 今まで何処に?」
「すいません、ちょっと運営の所まで報告に行ってました」
報告か……
「なぁ、ナヴィエ、そのまま空を飛んでレスキュー隊かなんかに連絡出来ないか?」
「この世界にレスキュー隊なんていませんしね……縄ばしごを持ってきてもらおうにも、高すぎて届かないですし……」
「この際ロープでもいい、とにかく掴まれるものを持っている人に俺たちのことを伝えてくれ、」
「わかりました! 1度村に戻って、協力してくれそうな人を探します!」
そう言ってナヴィエは再び地上へと飛んで行った。
そうだ、一応メールも打っておこう、生存報告だけでもしておかないと、
「あれ?」
「ん? どうした?」
アミカさんが奥の方を覗いている。
「そこに、何かあるのか?」
「うん、ずっと奥まで続いてる。」
行ってみると、確かに、先へ進めそうな穴があった。入口に入ろうとすると、ウィンドウが表示された。
『ダンジョンに入りますか?』
『ダンジョン名:氷結されし煉獄』
『消費スタミナ:50』
「これ……ダンジョンだ……」
「えっ? こんな場所にダンジョンがあるんですの……?」
「おそらくシークレットダンジョンだろう、通常では入ることができない、隠されたダンジョン……」
通常よりレアなアイテムが手に入るが、その分消費するスタミナも、難易度も、他のノーマルダンジョンより高く設定されている。
「そうだ! ダンジョンをクリアしたあとのワープホールで、そのまま地上に帰れるんじゃない?」
「なるほど、試してみる価値はありそうですわ!」
どうする……? 難易度の高いダンジョンで、目の見えないNARIELさんが戦えるのか……?
いや、だからといって挑戦しない訳にも行かないだろう、NARIELさんは強い、その強さを今日の朝、身をもって体感したじゃないか、
「じゃあ、行ってみようか、NARIELさん、捕まって、」
「わかりましたわ、」
「へぇ、ついにあんたも、女の子の手を引いてエスコートできるようになったんだねぇ」
「冷やかすんじゃないよ……ただでさえ冷えるのに……」
進んだ先にあったのは、周りを氷の壁で囲まれた場所だった。
「でも、風が無い分、地上よりは寒くないですわね、」
「そうだね、むしろ暖かいのかな?」
確かに、このダンジョンは、壁こそ、氷が張っているものの、地面は凍ってはいなかった。
「だが、暖かいというのは危険だな、地上では生きられないモンスター達がここに逃げて来ているかもしれない。」
NARIELさんの手を引いて、少しずつ前に進む、後ろから、アミカさんも着いてきている。
さらに先へ行くと、水のゾーンだった。
「これ、水だよね……地上では全部凍ってて、真水の状態なんて見なかったのに、」
地底湖なのだろうか? 冷たい水……だが、地上との温度差で、むしろ暖かいと錯覚してしまう、
「他に、道とか無いよね、」
「濡れて通るしか無いようだな……」
俺たちは水の中へと入った。
「これ、上がってから寒くなるやつだよね、絶対……」
「寒かったら脱げばいい、濡れた服を着続けるよりは、まだ体温を保てる」
「……それ、女子に言うのは酷じゃない?」
「誰もそこまで脱げって言ってねぇよ、」
ところで1つ、気になることがある。恐らく、この水は元々氷だったのだろう、何かの影響で氷が解け、水になったものが集まって、この地底湖が形成されたのだ。
だとしたら、こんな氷雪の大地の下で、何がここまでの量の氷を溶かしたのだろうか? もしかしたらこの先に、大きな熱源があるのかもしれない……
地底湖を越え、水から上がったが、不思議と寒くはなかった
「なんか、全然寒くなくなっちゃったね……」
「むしろ暑いですわね……」 
濡れた服が乾きそうな程の熱気、熱源は俺たちが思っていたよりも、もっと強力なもののようだ。しかし、もっと不思議なのは、これだけの熱にさらされても、氷の壁は解けていないということだ。
「これだけ暖かいと、この壁も解けて崩れちゃいそうなのに、」
「気をつけて進もう、何があるか分からない……」
そういえばここまで、モンスターに出会っていない、ここでは逆に暑すぎるのだろうか……?
すると突然、NARIELさんが耳を済ませ始めた……
「何か、奥の方から聞こえますわ……ポコポコと何かが湧き上がっているような……」
「どこから聞こえる?」
「この曲がり角の向こうからですわ、」
NARIELさんは耳が良いんだな、でもなんの音なんだろう? 俺たちよりも少し先に進んでいたアミカさんが、曲がり角を曲がって言った。
「ねぇ! ちょっとみんな来て!!」
アミカさんに追いつき、曲がり角を曲がると、その先には赤く光を放つ溶岩がが沸き上がっていた
「溶岩……?  まさか、こいつのせいで氷が解けていたのか……?」
氷で閉ざされた溶岩洞窟、それがこのシークレットダンジョンの正体だったということか、
「Tell、溶岩はどこまで続いていますの?」
「ずっと先まで続いている。」
「これ、落ちたら即死だよね、」
「ああ、焼け焦げて死ぬな、」
どうする? どうやって向こう岸に着く? あちこちに足場は点在している。それを飛べば俺とアミカは生きて向こう岸までたどり着けるかもしれない、でもNARIELさんは……
「なら、私に任しといて、サモン!!」
「ボフンッ!!」
アミカさんは再びモンスターを召喚した
頭上から聞き慣れた声が聞こえた。
「大丈夫でしたか?」
「ナヴィエ! 今まで何処に?」
「すいません、ちょっと運営の所まで報告に行ってました」
報告か……
「なぁ、ナヴィエ、そのまま空を飛んでレスキュー隊かなんかに連絡出来ないか?」
「この世界にレスキュー隊なんていませんしね……縄ばしごを持ってきてもらおうにも、高すぎて届かないですし……」
「この際ロープでもいい、とにかく掴まれるものを持っている人に俺たちのことを伝えてくれ、」
「わかりました! 1度村に戻って、協力してくれそうな人を探します!」
そう言ってナヴィエは再び地上へと飛んで行った。
そうだ、一応メールも打っておこう、生存報告だけでもしておかないと、
「あれ?」
「ん? どうした?」
アミカさんが奥の方を覗いている。
「そこに、何かあるのか?」
「うん、ずっと奥まで続いてる。」
行ってみると、確かに、先へ進めそうな穴があった。入口に入ろうとすると、ウィンドウが表示された。
『ダンジョンに入りますか?』
『ダンジョン名:氷結されし煉獄』
『消費スタミナ:50』
「これ……ダンジョンだ……」
「えっ? こんな場所にダンジョンがあるんですの……?」
「おそらくシークレットダンジョンだろう、通常では入ることができない、隠されたダンジョン……」
通常よりレアなアイテムが手に入るが、その分消費するスタミナも、難易度も、他のノーマルダンジョンより高く設定されている。
「そうだ! ダンジョンをクリアしたあとのワープホールで、そのまま地上に帰れるんじゃない?」
「なるほど、試してみる価値はありそうですわ!」
どうする……? 難易度の高いダンジョンで、目の見えないNARIELさんが戦えるのか……?
いや、だからといって挑戦しない訳にも行かないだろう、NARIELさんは強い、その強さを今日の朝、身をもって体感したじゃないか、
「じゃあ、行ってみようか、NARIELさん、捕まって、」
「わかりましたわ、」
「へぇ、ついにあんたも、女の子の手を引いてエスコートできるようになったんだねぇ」
「冷やかすんじゃないよ……ただでさえ冷えるのに……」
進んだ先にあったのは、周りを氷の壁で囲まれた場所だった。
「でも、風が無い分、地上よりは寒くないですわね、」
「そうだね、むしろ暖かいのかな?」
確かに、このダンジョンは、壁こそ、氷が張っているものの、地面は凍ってはいなかった。
「だが、暖かいというのは危険だな、地上では生きられないモンスター達がここに逃げて来ているかもしれない。」
NARIELさんの手を引いて、少しずつ前に進む、後ろから、アミカさんも着いてきている。
さらに先へ行くと、水のゾーンだった。
「これ、水だよね……地上では全部凍ってて、真水の状態なんて見なかったのに、」
地底湖なのだろうか? 冷たい水……だが、地上との温度差で、むしろ暖かいと錯覚してしまう、
「他に、道とか無いよね、」
「濡れて通るしか無いようだな……」
俺たちは水の中へと入った。
「これ、上がってから寒くなるやつだよね、絶対……」
「寒かったら脱げばいい、濡れた服を着続けるよりは、まだ体温を保てる」
「……それ、女子に言うのは酷じゃない?」
「誰もそこまで脱げって言ってねぇよ、」
ところで1つ、気になることがある。恐らく、この水は元々氷だったのだろう、何かの影響で氷が解け、水になったものが集まって、この地底湖が形成されたのだ。
だとしたら、こんな氷雪の大地の下で、何がここまでの量の氷を溶かしたのだろうか? もしかしたらこの先に、大きな熱源があるのかもしれない……
地底湖を越え、水から上がったが、不思議と寒くはなかった
「なんか、全然寒くなくなっちゃったね……」
「むしろ暑いですわね……」 
濡れた服が乾きそうな程の熱気、熱源は俺たちが思っていたよりも、もっと強力なもののようだ。しかし、もっと不思議なのは、これだけの熱にさらされても、氷の壁は解けていないということだ。
「これだけ暖かいと、この壁も解けて崩れちゃいそうなのに、」
「気をつけて進もう、何があるか分からない……」
そういえばここまで、モンスターに出会っていない、ここでは逆に暑すぎるのだろうか……?
すると突然、NARIELさんが耳を済ませ始めた……
「何か、奥の方から聞こえますわ……ポコポコと何かが湧き上がっているような……」
「どこから聞こえる?」
「この曲がり角の向こうからですわ、」
NARIELさんは耳が良いんだな、でもなんの音なんだろう? 俺たちよりも少し先に進んでいたアミカさんが、曲がり角を曲がって言った。
「ねぇ! ちょっとみんな来て!!」
アミカさんに追いつき、曲がり角を曲がると、その先には赤く光を放つ溶岩がが沸き上がっていた
「溶岩……?  まさか、こいつのせいで氷が解けていたのか……?」
氷で閉ざされた溶岩洞窟、それがこのシークレットダンジョンの正体だったということか、
「Tell、溶岩はどこまで続いていますの?」
「ずっと先まで続いている。」
「これ、落ちたら即死だよね、」
「ああ、焼け焦げて死ぬな、」
どうする? どうやって向こう岸に着く? あちこちに足場は点在している。それを飛べば俺とアミカは生きて向こう岸までたどり着けるかもしれない、でもNARIELさんは……
「なら、私に任しといて、サモン!!」
「ボフンッ!!」
アミカさんは再びモンスターを召喚した
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