カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
海上の闘い
「ユクゾ! コレガワレラノシンノスガタダ!!」
船長たちは二人同時に海へと飛び込んだ。
「グラグラグラグラ……」
「うわぁっ!!?」
「波が強い!! 何かが上がってくる!!」
「バシャーーーン!!」
水しぶきとともに上がってきたのは、身体中が骨で出来た巨大なウミヘビの怪物だった。
「グオオォウオオ!!」
「ウワァ!!? ソンナ!?」
「船長ガ、ドラゴン二!!?」
いや、ドラゴンと言うよりは、シーサーペントの方が近いかもしれない、まさか、ダンジョンの中でもないのに、ボスと戦うことになるとは……
『海棲双頭冥骸龍』
『スカルツインサーペント:出現』
「やはり、来るか、」
「そのようですね、まずは落ち着いて弱点を見極めましょう。」
「グオオォ!!」
「ゴオオオーーー!!」
双頭のうちのひとつの頭が火を吹いた、
私たちは、それをかわし、炎はほかの船員たちに降りかかる。
「グワァァ!!」
「船長ーー!!」
船にも引火し、炎の勢いが強いせいか、雨が降っても消えない。
ふとTellさんはクローショットを片手に握り、船から飛び降りた。
「え!? Tellさん!?」
「行くぞ! クエイクブレード!!」
「バシュウウ!!」
そうか、クエイクブレードは地面を揺らして攻撃する飛び道具技、水面に向かって打てば、波を起こす攻撃が出来るかもしれない。
「ガキーーン!」
Tellさんはクローショットでこっちまで戻ってきた。
「かてえな、弱点以外にはダメージが与えられないらしい、」
確かに、これまで倒してきた骸骨たちは、あくまでも人の骨だったから、剣のパワーや、魔法攻撃で簡単にバラバラにすることが出来た。しかし、このボスの体は、どうやら海底に沈んだクジラなどの生き物たちの骨で出来ているようだ。簡単にはバラせない。
「そうか、そういうことだよ!!」
「何か、気づいたんですか?」
「こいつは、海のそこに沈んだ死んだ生き物の骨と、船長たちが合体して生まれた怪物なんだ、ということは、体のどこかに、船長たちの骨があるはずだ、そいつに攻撃すればダメージが与えられるかもしれない!」
「なるほど! 本体を探すって言うわけですね!」
でも、こんな巨大なウミヘビから小さい頭蓋骨を見つけるなんて、どうやってやるんだろう。
「グオオォ!!」
「バシュウウーー!!」
今度は火を吹いた方とは違う頭から、氷のブレス攻撃が放たれた。
「KUMIさん! 危ない!!」
「うわぁっ!!?」
攻撃を食らうと、身を裂くような冷たさを感じた。足元を見ると、完全に凍りついてしまっており、身動きが取れなくなった。
「無理やり抜け出せ!!」
「だめです!ビクともしません!」
「グオオォ!!」
「まずい……!! KUMIさん、やつが攻撃してくる!!」
しょうがない、かくなる上は!
「ファイアボール!!」
何とか間に合った。自分にファイアボールを打って氷を溶かし、難を逃れた。かなりダメージを受けたが、あの炎のブレス攻撃をまともに食らうよりはマシだろう。
「あ……足が……!!」
「KUMIさん、回復薬!!」
Tellさんが、ポーションを投げつけてきた。
「それ、足にかけて、」
「ありがとうございます!」
これで少しは回復できた。
「グオオォウオオ!!」
「ウワァァァ!!」
「ヤメテクダサイ船長!!!」
船員たちの断末魔が聞こえる。
「オ願イシマス!! 船長タチヲ止メテクダサイ!!」
船員のひとりが、私に話しかけてきた。
「宝デモナンデモアゲマス! ダカラタスケテクダサイ!! コノママデハ船ガ沈ンデシマウ!!」
「え……え~と……?」
突然の熱弁にちょっと戸惑ってしまった。
「ワタシタチハ1度死ンダ身、何度滅ビヨウトモ蘇リ続ケマス。シカシ! コノ船ハコノ世二ヒトツシカナイ!特別ナ船ナンデス!! ソンナ最高ノ船ガ、コレ以上、崩レテイク姿ハ見タクナイノデス!!」
「アッシカラモオ願イデス!!」
何が何だか分からないが、熱意は伝わった。船員たちの大事な船を守らないと!!
「とりあえず、何とかして、あいつの全体像が見れれば、弱点の頭蓋骨がどこにあるかが分かる。」
「その本体の頭蓋骨を探して、ボスの体から引き剥がせば、」
「ボスは再び、海底の骸と化すだろうな、」
「ジャア、高イトコロカラ見下ロスノハドウデスカ?」
「高いところから?」
「高イトコロナラ、敵ノ全体像モミレルシ、ソコカラ飛ビ降リラレレバ、相手二イッキ二詰メ寄ルコトモ出来マスヨ?」
「高くて、ボスを見下ろせて、」
「なおかつ飛び降りられる所、」
「もしかして……」
私たちは、海賊船の中でいちばん高いところ、船のマストを見つめていた。
「えっ……あれから飛び降りるの!?」
「よし、そうと決まったら行くぞ!」
どうやらTellさんは、どうしても私を高いところから落っことしたいらしい……
船長たちは二人同時に海へと飛び込んだ。
「グラグラグラグラ……」
「うわぁっ!!?」
「波が強い!! 何かが上がってくる!!」
「バシャーーーン!!」
水しぶきとともに上がってきたのは、身体中が骨で出来た巨大なウミヘビの怪物だった。
「グオオォウオオ!!」
「ウワァ!!? ソンナ!?」
「船長ガ、ドラゴン二!!?」
いや、ドラゴンと言うよりは、シーサーペントの方が近いかもしれない、まさか、ダンジョンの中でもないのに、ボスと戦うことになるとは……
『海棲双頭冥骸龍』
『スカルツインサーペント:出現』
「やはり、来るか、」
「そのようですね、まずは落ち着いて弱点を見極めましょう。」
「グオオォ!!」
「ゴオオオーーー!!」
双頭のうちのひとつの頭が火を吹いた、
私たちは、それをかわし、炎はほかの船員たちに降りかかる。
「グワァァ!!」
「船長ーー!!」
船にも引火し、炎の勢いが強いせいか、雨が降っても消えない。
ふとTellさんはクローショットを片手に握り、船から飛び降りた。
「え!? Tellさん!?」
「行くぞ! クエイクブレード!!」
「バシュウウ!!」
そうか、クエイクブレードは地面を揺らして攻撃する飛び道具技、水面に向かって打てば、波を起こす攻撃が出来るかもしれない。
「ガキーーン!」
Tellさんはクローショットでこっちまで戻ってきた。
「かてえな、弱点以外にはダメージが与えられないらしい、」
確かに、これまで倒してきた骸骨たちは、あくまでも人の骨だったから、剣のパワーや、魔法攻撃で簡単にバラバラにすることが出来た。しかし、このボスの体は、どうやら海底に沈んだクジラなどの生き物たちの骨で出来ているようだ。簡単にはバラせない。
「そうか、そういうことだよ!!」
「何か、気づいたんですか?」
「こいつは、海のそこに沈んだ死んだ生き物の骨と、船長たちが合体して生まれた怪物なんだ、ということは、体のどこかに、船長たちの骨があるはずだ、そいつに攻撃すればダメージが与えられるかもしれない!」
「なるほど! 本体を探すって言うわけですね!」
でも、こんな巨大なウミヘビから小さい頭蓋骨を見つけるなんて、どうやってやるんだろう。
「グオオォ!!」
「バシュウウーー!!」
今度は火を吹いた方とは違う頭から、氷のブレス攻撃が放たれた。
「KUMIさん! 危ない!!」
「うわぁっ!!?」
攻撃を食らうと、身を裂くような冷たさを感じた。足元を見ると、完全に凍りついてしまっており、身動きが取れなくなった。
「無理やり抜け出せ!!」
「だめです!ビクともしません!」
「グオオォ!!」
「まずい……!! KUMIさん、やつが攻撃してくる!!」
しょうがない、かくなる上は!
「ファイアボール!!」
何とか間に合った。自分にファイアボールを打って氷を溶かし、難を逃れた。かなりダメージを受けたが、あの炎のブレス攻撃をまともに食らうよりはマシだろう。
「あ……足が……!!」
「KUMIさん、回復薬!!」
Tellさんが、ポーションを投げつけてきた。
「それ、足にかけて、」
「ありがとうございます!」
これで少しは回復できた。
「グオオォウオオ!!」
「ウワァァァ!!」
「ヤメテクダサイ船長!!!」
船員たちの断末魔が聞こえる。
「オ願イシマス!! 船長タチヲ止メテクダサイ!!」
船員のひとりが、私に話しかけてきた。
「宝デモナンデモアゲマス! ダカラタスケテクダサイ!! コノママデハ船ガ沈ンデシマウ!!」
「え……え~と……?」
突然の熱弁にちょっと戸惑ってしまった。
「ワタシタチハ1度死ンダ身、何度滅ビヨウトモ蘇リ続ケマス。シカシ! コノ船ハコノ世二ヒトツシカナイ!特別ナ船ナンデス!! ソンナ最高ノ船ガ、コレ以上、崩レテイク姿ハ見タクナイノデス!!」
「アッシカラモオ願イデス!!」
何が何だか分からないが、熱意は伝わった。船員たちの大事な船を守らないと!!
「とりあえず、何とかして、あいつの全体像が見れれば、弱点の頭蓋骨がどこにあるかが分かる。」
「その本体の頭蓋骨を探して、ボスの体から引き剥がせば、」
「ボスは再び、海底の骸と化すだろうな、」
「ジャア、高イトコロカラ見下ロスノハドウデスカ?」
「高いところから?」
「高イトコロナラ、敵ノ全体像モミレルシ、ソコカラ飛ビ降リラレレバ、相手二イッキ二詰メ寄ルコトモ出来マスヨ?」
「高くて、ボスを見下ろせて、」
「なおかつ飛び降りられる所、」
「もしかして……」
私たちは、海賊船の中でいちばん高いところ、船のマストを見つめていた。
「えっ……あれから飛び降りるの!?」
「よし、そうと決まったら行くぞ!」
どうやらTellさんは、どうしても私を高いところから落っことしたいらしい……
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