神王のスローライフまで
第5章第4話 土台強化
もし、アイツがいっていたことが本当ならば。
原因は俺にあるだろう。
この世界では、色々な魔法を使ったり、新しい魔法を作るなどやりたい放題をした。
もし、だが。
本当にこの世界が他の世界と繋がり始めるならば備えておく必要は絶対にいるだろう。
世界には、意思が存在する。
ならばこの世界に呼ばれた俺たちが元々いた世界と繋がる可能性は多いにある。
それに、もといた世界は最低でも国はこの世界において高い軍事力をもつはずだ。
俺たち、いやクラスメイト全員が呼ばれたのだから。もといた世界と繋がる可能性は多いにありえる。
一人考えるのもなんだし、取り敢えずみんなにも聞いてみるか。
としても、魔法を使いすぎて世界どころか他の世界までにも影響を及ぼすなんて。
反省しないとな。
いや、仕方ないことじゃないか?
いやいや、でも確かに所々実験で色々とやっちゃってるからな。
はぁ、そんなに考えることでもないかもしれない。
世界と自分の容量が合わなかったのかもしれない。データみたいに俺、という存在は世界にとってイレギュラーでもあるからな。
でも、明らかにこの国の立地というか資源の豊富さはありえないだろ。
産業革命に必要な莫大な資源が存在している。
それも、このこの国の領土だけで。
こんなの巨大軍事国家になにりそうだな。
なんだか暴走しそうだな。
先に法律でも作らないといけなさそうだな。
それと、元のいた世界に追い付くために取り敢えず今発展を意図的に送らせているのもやめさせて大々的に全国民に対しての教育の義務化をしないと。
あー、考え出したらきりがないな。
取り敢えず先に人口を増やすのが先決だな。
後からでも、職業は増やせるし。
何せ、今からさまざまな需要が高まってくるぞ。
それにしても、他の世界と繋がるなら今のうちに統制出来るような世界機関とか必要かもしれないな。
それなら、こっちの土台となるのは任せてもとの世界に戻らないといけないな。
だけど、一年で向こうの土台を完成させるのはまず無理だろう。
というか、絶対無理。
「てなわけで、明日までにクラスメイトと教師をつれてもとの世界に帰る。」
「......それは、事実なの?」
不安そうに、華楓が聞いてくる。
先ほど告げられた言葉と、それに対処するための考えをメンバーに告げた。
最も、確証は持てないが。
実際、神.....つまり俺の親や仲間等は世界に、基本干渉できない。
だが、俺の場合は未だに未熟。
神の神業のように扱えるか?と聞かれたら即答で不可能と答えられる。
この世界の魔法を扱うことはできるが、神力を扱うのは無理だ。
これは、練習して使えるようなものではない。
そして、扱うことが出来ないこそイレギュラーとしてこの世界と同化してしまい始めた。
それにより、他の無数にあるいくつかの世界が繋がってしまうことになる。
「それの対策のために、もとの世界の日本で行動するべきなんだ。
それに、また直ぐに会えるだろうし。
...........出来れば、リルやカレン達はこの世界に残って欲しい!」
俺は、頭をリルとカレンに向けて下げた。
「わがままなのはわかっている。
もしかしたら、二人にとって........」
言葉を続けようとした俺の口にリルの指先が触れた。
「龍一。それは、ダメですよ。
人に頼むときに、そんな願い方はダメです。
そもそも、龍一のためならず、世界のために貢献することができるのですよ。
一石二鳥どころじゃなくたくさんのお釣りが帰ってきますよ。」
そう、俺に微笑みながら話してくれた。
「.......ありがとう、リル。」
それから数日。
「じゃ、頼んだ!」
「ええ、いってらっしゃい。」
この世界に訪れた勇者一行は、急にもとの世界の日本に戻ることになったのだった。
次回より、もとの世界の日本が舞台に移ります。
今度は一葉グループの影響力が明らかになるかな?
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