神王のスローライフまで

グランアース

第3章第28話 移動



ラベールを出発して、しばらく時間がたった。

現在はヘルステイン王国の首都を抜けてアッシュルド帝国に移動していた。
メンバーは俺、華楓、リル、ラル、カレン皇女、侍女である。
ただ、侍女とラルは馬車の運転席(そこの名前は忘れた。)に座っている。

カレン皇女の情報によると、まもなく何が帝都にやって来てその帝都で大暴れをして皇族がカレン皇女以外死亡。
他も帝国兵士や一般市民も犠牲となる
...... らしい。

「カレン皇女殿、その情報は」
「事実ですわ。それと、カレンとお呼び下さいと申しませんでした?」

「そうですか...... ただ、そんなことはもうされなかったと思いますが?」

「何故敬語ですの!もうカレンとお呼びなさい。敬語もなしですわ!」

怒られた。

「そ、それに。あの時、あんなに私の体をさわったのです。責任はとらせますわよ。」

カレン皇女...... カレンの体を触った?
何時だ?
ん?そういえば、カレンが抱きついてきたことがあったな。
!もしかして

「あれは、お前からだっただろう!」

「知りませんわよ♪」

あっ、調子に乗ってやがるぞ。

「そういえば、なんでお前は死なないだ?」

「死なないとは?」

「ほら、お前以外は死なないんだろ?そんなら、その時カレンは何してたんだって思って。」

確か、その事は話してなかったような気がする。

「一度話しましたが、今はまた変わりましたからわね。今は、もし助けてくれなかったら私はまだラベールにいますわよ。勿論他の皆も合わせて。」

「そうか。じゃあ、今はどうなんだ?」

「被害者がかなり減ります。ただ、皇族はほとんど助かりません。何せ、最初の攻撃が城なんですから。」

それを聞いて、そこまで変わらないならカレンの家族を連れて行けば良いと思った。
だが、

「最初の攻撃は、明らかに皇族を狙っています。帝都から離れても、被害の場所が変わるだけですわ。」

「...... えっ?」

絶対に、皇族が死ぬ?
その何者かは、皇族を必然的に狙うということ?
何者かは、時系列的に考えて憤怒の魔王が一番考えられる。

だが、そうだとしても何故そんなに国のトップがそう簡単に死んでいく?

「出来れば、急ぎたいですわね。リリー、出来ればスピードをもう少し上げてくれないかしら?」

「わかりました、お嬢様。」

国のトップを狙うのはおかしいと思う。
ただ、まだ帝国で暴れる者は分かっていないからな。
候補として残しておく方が良いだろうな。









































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