痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

76 僕を呼んだ理由 /『暖かな何かを欲 しくて求めて居た んだと思う。そう 、奴じゃなくても 良かったの。』


僕は急いで、エレ
ベーターに乗る。

鼓動が高まる。
どうして?
何も考えられない


どうして?
どうして僕はこん
なに急いでいるん
だろう?
何故にそんなに、
鼓動が高まるのだ
ろう。

『これがお前の本
能か?』
『可哀想?何がだ
よ?』
『お前は弱い心に
つけ込みたいだけ
さ』

うああああああ!

僕は・・・
僕は・・・

がむしゃらに走っ
て只真っ直ぐ前だ
けを見て走る。

真実「望…!」

望「…!大丈夫か
!?」

真実は僕の顔を見
るなり震えた体で
抱き付いて来た。
足は猛烈にガクガ
クしていた。

望「大丈夫じゃな
いよね!俺のうち
へ行こう!」

真実「あ…の…真
冬さんは?」

望「アイツは今仕
事に行って居ない
よ。」

真実「…そう…。


望「寒いだろう、
早く俺の家に行こ
う!」

僕は震えた真実の
手を引いて家へ連
れてった。
真実は只、泣いて
しゃがみ込んでし
まった。

望「真実…。」

僕は真実の手を握
りしめ、傍に居て
あげた。
そうして時間が少
し経過した頃、真
実は口を開いた。

真実「アイツ…、
私の事はもう使い
捨てだって…。奴
の、あの友達グル
ープを連れて来た
と思ったら、いき
なり私を羽交い締
めにして服を脱が
したの。私は必死
で抵抗したけど、
男5人には敵わな
いよ…。」

望「えっ?5人?


真実「そう。奴は
笑いながら腕を組
んで見ていた。私
は一人ずつ、次々
に犯され続けた。


望「…。」

冷静では無かった

僕は高鳴る鼓動を
抑えて問いたざす


望「それで?」

真実「その男達は
口をそろえて言っ
て居た。『このヤ
●マン女』ってね
。」

そう言いながら、
真実は遠い目をし
た。

真実「私さぁ、奴
と付き合って居た
のはきっと、暖か
な何かを欲しくて
求めて居たんだと
思う。そう、奴じ
ゃなくても良かっ
たの。私には何も
無いし誰も居ない
から…。」

望「そんな…俺は
ずっと真実と友達
だっただろ?どう
して…。」

真実「望は…、違
い過ぎるの。私は
あんたの傍にずっ
と居たら依存しち
ゃうの解ってたか
ら!」

望「それ、どう言
う意味?」

真実「あんた馬鹿
?望は優し過ぎる
から…!私は望が
好きだったの!」

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