痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

71 誰もが「所有」したい /形が関係ナイなら逆に言えば形があって駄目な事なんてナイじゃない

私達は
いつも通りのデー
トをしてから、
人が邪魔だねって
言いながら、スス
キノにあるホテル
街に身を潜めた。

ホテルに入ると、
望は服を脱いでガ
ウンに着替えた。

真冬「何か飲む?


望「じゃ、白ワイ
ンを頼もうよ。」

私達は少し洒落た
テーブルで乾杯を
した。
望は考え事を、
続けてる。
だけど私には少し
無理した様な笑顔
を作って見せた。

真冬「また、何か
考えてるでしょ?


望「う~ん…。」

真冬「また、無理
してる。」

望「そんな事ナイ
よ。」

私は足を組み替え
てから少し構える
様に煙草に火を付
けた。

真冬「なぁに?」

望「…ウン。」

真冬「言ってみな
さいよ。」

望「真冬…僕の事
好き?」

真冬「何を言って
るの?好きに決ま
ってるじゃない。
望の事好きじゃな
い様に見えるの?


私は
望が真実ちゃんと
会話してた内容が
頭から離れない。
望が何を口走るか
大体の予想は付く

なのに私はまた
話から逃げようと
する様な事を口走
る。

望「好きって、で
も、只僕の事が可
愛いだけなんでし
ょ…。」

あたしは…
こんな可愛いキミ

今言う言葉を
迷ってるよ。
けど、きっと…、
形を欲しいのは、
あたしの方かもし
れない。

真冬「好きよ。ち
ゃんと『そう言う
意味で』ね。」

望「…真冬。」

望は泣き出してし
まった。
私は彼に告げた。

真冬「望、好きだ
よ。私のモンにな
ってよ…。付き合
おう。」

あたしは
望を抱き締めて、
また一つ、強くな
った。

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