痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

52 完璧にノックアウト /プライドで固めた私を嘲笑う


急いで部屋に入る

『いつもの』部屋
だった。

―またなの?

一人はもう嫌なの

一人にしないで。

望!
望~!
何処に居るの?
部屋中探しても
望は見当たらない

望に電話したが
電話には出なかっ
た。
そうよ、望だって
望なりの生活があ
るんだわ。
そう自分に言い聞
かせるけど全く
説得力が無い。

気付けば電話を
片手に何度も
鳴らしていた。

その時に
テーブルの上に
望が電話中に書い
た悪戯書きみたい
なのがあった。

『真実ちゃん☆七
時にロビ地下♪』

―真実って誰?
誰なの?

私は電話をかけ続
けた。
望が出るまで
何度も何度も。

望「…はい。」

―望だ!

真冬「私よ!望、
今何処に居るの?


望「今友達と遊ん
でたケド、あれ?
仕事は?」

真冬「…望!お願
い。今すぐ帰って
来て…!」

望「…真冬?」

真冬「…待ってる
から…!」

―嗚呼…
取り乱してしまっ
た…。
私は涙を拭いなが
ら電話を抱き締め
てる。
望を只ひたすら
待ちわびて。

その時
健が言ってた
言葉を思い出した


『彼氏なの?』

―彼氏。
その響きが
私を困惑させる。
彼氏よりももっと
深いのよ。

―だったら彼氏で
もいいじゃない。

どうなの?
彼氏って何?
恋愛対象?
私の望に対しての
感情は…?

一般基準じゃ
解らない。

真実って誰なの?

今頃
望はその女(コ)
に甘えたりしてる
のかな?

冷静さの中に
私はもどかしくも
苛立ちを自分が
感じとる。
やめて、
暴れ出す心。

もう無理だと、
それはもう遅くて

私は
嗚呼・・・・・


完全に脳内が
支配されてるわ。

望「ただいま…真
冬。」

真冬「望!!」

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