痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

34 交尾に墜ちる /それでしかなかった

ぼくはきっとその
時「自分とは違う
世界の」彼女が好
きだった。

そして彼女と別れ
た。
学校や友達に忙し
い日々を満喫して
いるんだろう。

ぼくは高校なんか
行かなかった。

適当に仕事は
したかったので
バイトをしていた

元々女顔のぼく。
オジサンに好まれ
てた。

「キミ可愛いね」

ぼくは、オジサン
達に買われるいわ
ゆる「売専ボーイ
」をしていた。

「いくら?」

稼いで、稼いで、
お金を持て余して
また使う。

友達を誘って遊び
に行っていた。
彼女なんか
欲しいと思わなか
ったので、言い寄
られても適当に流
してさ。

その時オジサン
ならぬ、お姉さん
にも好かれる傾向
にあったから、結
構奢って貰えたし
、可愛いがられて
はいた。

ぼくは調子に乗っ
て「体と金の関係
」に溺れては、心
に触れてくれなく
てもイイと思って
いた。

誰かとセックスし
ても、彼や彼女達
が知らい所で冷め
ていたし、自分が
感傷的に浸る事を
していた。
その人の腕や体の
体温に甘えては只
、「可愛い、可愛
い」とされたいだ
け。
彼や彼女達に心を
見せて本当に委ね
たりはしなかった

甘え上手なぼく。
それすらバラさな
い、誰も心の中に
土足で入って来て
くれる者は居なか
った。

だから
体を愛される事、
止められなくて、
心は好いてくれな
くても良かったん
だ。

ある意味
優越感ってヤツ。

ぼくはよがったフ

女は「早く挿れて
…」みたいな。

嗚呼、ぼくが欲し
いの?みたいなね

ぼくの事、好きじ
ゃない癖に、みた
いなね。

オジサンは、射精
のかわりに体温を
くれる。
ぼくはその体を利
用して眠る。

そんな
「体温依存症

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品