痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

33 守れない手 /ぼくには守る力がナイナイナイナイ

「普通」じゃない
友達が多過ぎて、
ぼくは少し疲れて


今なら学校の人と
うまくやれるかも
とか思い始めてい
た。
月日が経過して、
どんどん自分だけ
が置いていかれる
のが解る。
少し寂しかったけ
ど、でもなんとか
上手くやれる感じ
でいた。
仲良くなるとそれ
はそれで良い子も
いたし否定するの
は良くないと思っ
ていたけど。
やっぱり…
優等生というかね
真面目に生活出来
ている子が羨まし
かった。

ぼくは恋愛は疎か
った。
女子みたいな顔。
ぼくは可愛いとか
言われるのは多か
ったけど人と向き
合うのはこりごり
だった。
怖いもん。
そんなある日ね、
ぼくは、知り合う
筈のない類の女の
子と知り合いにな
った。

深入りされそうで
危険だったから遠
避けたね。
そして彼女は、ぼ
くとは違って夜遊
び等しない様な子
だった。
次第に彼女と仲良
くなり彼女みたい
な人を否定するの
は本当にやめよう
と思ったと同時に
ぼくを、本気で理
解してくれようと
する視線が眩しく
てその子を好きに
なっていった。
人を好きになると
どうしてこんなに
自分をもっと理解
して欲しくなるん
だろう?
でも
大丈夫って言って
くれた。
心を開くと、同時
に素直で弱くて強
い自分を見せても
良いと思った。

けど
幼いぼくの手は、
誰かを守る力が無
く、無力だった。

素直な自分を出し
過ぎたあまりに、
きみが甘える隙を
与えなかったね。

ぼくはセーブする
事が出来ない。
一度甘えてしまっ
て突っ走る。

好きなのが
そんなに
いけないの?
何故
好きなのに
セックスしたいと
思ってはいけない
のだろうか?

ぼくはまた
自分の心を
塞ぐ準備をしてい
た。

真っ直ぐで歪んで
居ない、好きな気
持ちを彼女は受け
止めてくれなかっ
た事に傷付いて…
そして
自分の無力さに気
付いては消えたく
なった。

きっと
抱き締めて欲しか
った。
ぼくを初めて解っ
てくれたきみに。

でも…
ぼくが汚いから、
セックスしたくな
いんだね。
学校生活の時の事
思い出す。
やっぱり触れたく
ないよね。

知識も経験も
昔よりは増して
望む類も変わって
いく。
ぼくは心を癒され
る行為がセックス
だと思い、過剰に
「愛されたかった

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