俺の俺Tueeeeがなんか間違っている件

伊原 りょうん

最強目指します!!

重い、今日はほとんどの教科の授業があったためカバンがものすごく重い、なのになぜ俺は自分以外に3人分のカバンを背負っているのだろう?
 答えは簡単、俺 羽成龍樹はなりたつきはいわゆるパシリというやつだからだ。
「おい、おせーぞ!!」
「ノロノロ歩いてんじゃねーよ!」
「さっさと歩け」
 5~6メートルほど先から俺にカバンを持たせてる奴らの怒鳴り声が聞こえてくる。
「すいませーん」
 ヘラヘラしながらそんなことしか言うことができない自分が心底情けない。
 昔はこんなんじゃなかったのに、かけっこも力だってクラスで1番だったのに、まぁ小四までの話だけど…いつからだろう?傷つくくらいならヘラヘラ笑ってパシられた方がマシだなんて思い始めたのは…
 「おい!!何ボサッとしてんだよ!!」
 「す、すいませーん」
ボーっとしてると三人のうち一人が怒鳴ってきた俺は再び、ヘラヘラしながら謝った。
 ハァ、もっと、いやすごく強くなりたい。こいつらなんて一発で倒せるくらいに、こいつらが俺のこと恐るくらいに……まぁ無理なんだろうけどね。
 自分で自分の願いを否定しながら、前を歩く三人についていこうとした瞬間。前に抱えていたカバンのせいで見えなかった石につまずき、思いっきり右側に転んだ。かなり痛かったが、
「へへ、転んじゃいましたよ」
 とまたヘラヘラしながら言った。三人とも笑うかと思いや、
「馬鹿、危ねぇ!!」
 と珍しく真面目な顔をして近づいてきた。
  
  
次の瞬間俺は大型車に轢かれ死亡した…

 


気がつくと薄暗い場所にいた。
「どこだここ?」
「残念ですがあなたの人生は終了いたしました」
 声がした方に振り向くと女の人が座っていて、なぜかそこら辺だけは光っていた。とても美しい女性だった。普段なら見惚れてしまいそうだが、そんな余裕はなかった。
 「人生が終了ってどういうことだよ」
 「つまり、あなたは死んだのです」
 「はぁ!?」
 何言ってんだこの人
 「俺が死んだっつーんなら何で今俺はここにいてあんたと喋ってんだよ?」
 「あれ?もしかして覚えてません?」
 そういうと女性は椅子から立ち上がり、俺のほうに近づいてきた
 「じゃ、思い出さしてあげますね」
  女性は俺のすぐ目の間に来ると、俺の目をじっと見つめてきた。
 「え、あの、ちょっなんすか?」
 女性にそれもこんなに美しい人に見つめられたことなんて今までになかったので、なんか恥ずかしい。
 「いきますよ」
 「えっ、なっなにがっすか?」
 次の瞬間俺の頭の中にある映像が流れた。俺が車に轢かれている映像だった。
 「うぇぇぇ」
自分で自分の死んだ瞬間を見てしまった。正直かなり気持ちが悪い。でもこれで思い出した。俺はつい数分前車に轢かれ死んだ…
 「大丈夫ですか?」
 「あぁ、なんとかな、んなことよりほんとに俺死んだんだな…」
 「理解できたようで良かったです」
 「なぁ俺これからどうなんだ?」
 「それはで「地獄か天国に行くのか!?俺いい事はそれほどやった事ねーけど、悪いことなんてしたことねーからよ地獄だけは勘弁してくれよ!!」
 女性の話を遮り俺は叫んだ。
 「なぁ頼むって「ほんとにしてませんか?」へ?」
 今度は俺の言葉を遮り女性が言った。
 「してないってなにを?」
 「悪いことです。本当にしてないんですか?」
 「あ、あぁ本当だ!!」
 「嘘、あなたは最大級の悪事を働きました」
 「はぁ!?なんだよそれ?」
 「早く死んで両親を悲しませたことです」
 女性は静かにしかしはっきりと言った。
 「うっ…」
 もう俺は言い返すことができなかったが、どうしても聞きたいことを必死になって口から出した。
 「じゃ、じゃあ俺もしかして、地獄に落ちんのか」
 「そのことですが、あなたが最大の悪事を働いたのも事実ですが、人に迷惑をかけるような悪事をしたことがないというのも事実です。なので一つ提案をします」
 「提案?」
 「異世界へ行きませんか?」
 「異世界?」
 「そう、異世界です。能力者や、ドラゴンなどのモンスターがいる世界です」
 「そんなとこ行ってどうすんだよ」
 「簡単に言えば、魔王を倒してほしいんです」
 「魔王!?んなもん倒せるか!!こちとらただの一般人ですよ!」
 「なら仕方ないですね、羽成龍樹さん地獄行きということで「行きます!!俺異世界行きます」あぁ良かったです」
 危ねぇー、ていうか天国行きという選択肢はねーのかよ。
 「では、異世界へ行ってくださるお礼に何か欲しいスキルを習得させてあげます」
 「スキル?」
 「特別な力ってやつです。あっ特別な武器でもいいですよ」
 特別な力と聞き、俺の頭をよぎったのは強くなりたいという思いだった。
 「んじゃ、俺を最強にしてくれない?誰でも一撃で倒せるくらいに」
 「最強ですか?わかりました。あなたの力のステータスを最大級にまで上昇させます。一撃で倒せるかどうかはわかりませんが、かなり強くなれますよ」
 「マジで!?ありがとうございます」
 そういうと、俺の体が光に包まれた。数秒後、光が消えると
 「これであなたの望みの力が習得されました」
 「本当ですか!!」
 叫んでしまったが、まだまだ叫び足りないくらい嬉しい、この力で俺は変わってやる異世界で、そう誓った。
 「それではそろそろ異世界へ行ってもらってよろしいですか?」
 「はい!」
 「ではワープの魔法を使います」
 女性はそういうと、掌を俺の足元へ向け、なにやら呪文を唱えた。すると俺の足元に光る印が出てきたと思いきや、俺の体は宙へ浮かんだ
 「じゃあ異世界で頑張ってくださいね」
 「あの、最後にいいですか」
 「はいなんでしょう?」
 「あなたの名前教えてもらえますか?」
 「私の名前ですか?アレスと申します」
 「アレスさん本当にありがとう、俺頑張ってくるよ!」
 「はい、応援しています」
 シュンという音がすると思うと、俺の視界からアレスさんの姿は消えていた。

 数秒後今まで見たことない土地に俺は立っていた。林なのか森なのかわからないが、上を見ると空は薄紫色をしており、ここが異世界なのだと再認識できた。
 「これからどうすっかな」
 そんな独り言を言っていると
 「お願いします離してください」
 「黙れよ、泣いてちゃかわいー顔が台無しだぜぇ」
 そんな言い合いが聞こえた。見ると、4人の男が1人の女の子を囲んでいて、その内の1人が女の子の腕を掴んでいた。男達は俺に見られているのに気づいた
 「なんだテメェは見てんじゃねぇ殺すぞ!!」
 「ひぃぃ、すいません、すぐここを離れますので、許してください」
 …しょうがない、あいつら俺よりずっと体大きいし、しかもみんな棍棒みたいな武器持ってるし、俺なんか敵うわけない
 そんな言い訳を心の中でしながらその場を離れようとすると、女の子と目があった。アレスさんを美人というなら、この子は可愛いらしい女の子だった。長い髪は金色で、目は大きく、小柄で多分俺と同い年か、一つ下くらいだろう。そんな子が泣きながら助けを求めるよう俺の方を見ている。
 そうだ、逃げるのはやめたんじゃなかったのか、俺はつい数分前に変わるって誓っただろ!!
 「うおぉぉぉぉ!!やってやる!やっるぞ!!!」
 そう叫びながら走って俺は女の子の手を掴んでいる男を思いっきり殴った。すると
 「グギャハァァァギャが」
 と男は10メートル近く吹っ飛び気絶した。
 「おい、カマセ大丈夫か!?」
 「テメェよくもカマセをやってくれたな、覚悟はできてんだろうな!!?」
 「おう、望むとこだ」
 
こうして俺の波乱万丈な異世界生活が幕を開けた。

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