一つの世界で起こる、万の人々が紡ぐ数多くの物語。書物に残された文字は、忘れられた歴史の記録を残す。
29 私の怒りは頂点を越えた!!
兵士の人達には多数の被害があったが、蛇との戦いは順当に終わり、私は北の広場でクロウ君とピース君の姿を探している。 今この場所には、多くの傷ついた兵士達が治療を行っていて、まるで野戦病院の様だ。 多くの人が居るから探しにくいけど、二人の姿は見当たらない。 もう日は落ち、闇が深くなってきている。
私はこの場所に戻って来てると思ったけど、もしかしたらそのまま帰ったのかもしれないわね。 こんな時に電話が無いのは不便で不便で仕方ない。 向うの世界とは随分違うと再確認してしまった。 念の為に少し待機して十分。 私はもう来ないと思い、自分の家に戻る事にした。
「流石にもう来ないわよね? 明日は学校があるし、その時に確認すれば良いわよね? 良し帰ろう。」
私は家に帰り、明日の学校の準備とか色々やって、早めに眠る事にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジリリリリっと鳴るベルを止め、私は日本から持って来た目覚まし時計を見る。
「にゃああ、何で九時に寝たのに、起きるのが八時なのよ!!」
不味いわ、昨日の騒ぎで時計の時間を変えるのを忘れていたわ。 もう学校が始まるまで1時間もない。 私は直ぐにしたくをして、パンを口に咥えながら学校に向かった。 昔のアニメなら角で誰かぶつかって、運命の相手とかに出会うはずなのに、私の元には誰も現れない。 やっぱり学生じゃないと駄目なのかしら?
私は今かなり急いで走ってるけど、このままじゃ間に合わない。 こうなったら仕方がないわ、スキルの最後の一つを取る時が来たわ!! 私は走りながら、移動速度アップのスキルを取ると、一歩目から感じられるスピード感が凄まじい。 軽く四十キロ位出てる気がするわね、これなら十分間に合うわ!!
走り続けた私は、校門の前で力尽きた。
「ぐふう、ふう、ふう、ふう。」
これは駄目だ。 足は速くなるけど、その分物凄く疲れる。
「先生おはよー。」
「おい、何でそんな所で寝てるんだ? もしかしてそんな趣味なのか?」
「う、うるさいわね・・・・・ふう、ふう、今話しかけないで。 はぁ、はぁ。 体力回復させてるから。 ぬふう、ふう・・・・・」
私を見て足を止める王子様コンビ。 他にも学校の生徒達が、私の横を通り過ぎて行く。 もう子供達が登校する時間みたいだ。 門の前には見たくもないストーカー男が、子供達を見守っている。 これが別の先生なら助けて貰えるのに、このストーカーには私の事は見えていない。
「何だお前達、そんな何も無い所で何をしている。 早く学校へ。・・・・・ああいや、入ってください。」
二人が王族だと知っているのだろう。 顔を見ると敬語何か使って、学校に入るように勧めている。
「いや、女が倒れてるんだから助けてやれよ。 例えおばさんだとしても可哀想だろ。」
「はぁ? 何を言ってるのか分かりかねますが、そこに何か有るのでしょうか?」
「痛い痛い!! 私の手を踏むなゴリラ!! ギャアアアアアアアア、潰れる、手が潰れるわああああああ!!」
「んんんんん? 何も無いみたいですが?」
「お前の目は節穴か? 兎に角そこを退いてやれ。 本当に手が使えなくなってしまうぞ。」
「は、早く退けえええええええええええええ!! このゴリラめえええええええええええ!!」
「は、はぁ? よく分かりませんが、もう直ぐ授業が始まりますから、早く入ってくださいね。」
踏んでいた私の手を踏みにじりながら、ハンブラーがまた門の前に戻って行った。 クソゴリラめ、絶対この借りは後で返す!!
「なぁお前ってもしかして、俺達にしか見えない幽霊か何かなのか?」
「ええ? 聖華先生って、幽霊なの?!」
「ッちっがうわよ!! あの男にだけ私の声とか姿がが見えない様にしてるのよ!! 私にしか使えないそういう魔法を使ってるのよ!!」
「ふ~ん、そんな魔法があるのか、じゃあ俺にも教えてくれよ。 特定の人に見つからないなんて便利じゃないか。」
「だから私にしか使えないって言ってるでしょ。 これは人には教えられないのよ。 はぁ全く酷い目に遭ったわ。 さあ二人共教室に行くわよ、もう直ぐ受業だからね。」
「おう、じゃあ俺達先に行ってるぜ!! 行こうぜピース!!」
「待ってよシャーイーン。」
二人が私の先を走って行く。 私も門を潜ろうと足を進ませた。
ガラララララララララララ、ピシャ。
目の前で学校の門が閉じられた。 やったのはアイツだ、私の事が見えてないとはいえ、もう許さない!!
私はさっきまで疲れてたのも忘れて、思いっきり助走を付けて、二メートルは超える高い校門を飛び越えた。 着地が凄く痛かったけど、その分の怒りも増して、トボトボと歩いている男の後ろから蹴りをくらわせた。
「死ぃねえええええええええええええええええええええええええ!!」
「うぐあああああああああ・・・・・い、いったい何が!! ま、まさか見えないキメラか!!」
辺りを見回すハンブラーだが、勿論私の姿は見えていない。 まだ少々やり足りないけど、子供達を待たせる訳にもいかないわね。 多少はスッキリしたし、こんな男は放っておいて私の受け持ちの教室に向かいましょう。 廊下を歩き、私は教室の扉を開けて、子供達に挨拶をする。
「皆お早う!!」
「「「「「お早う御座います!!」」」」」
私は教室の中を見回し、全員居るのか確認したが、クロウ君とピース君の姿が確認出来ない。 まさか昨日から帰ってないのかしら? もしそうだったなら・・・・・
「ごめん皆、今日は自習にしといて。 私ちょっとエト先生に会って来るから、本当にごめんね!!」
クロウ君の婚約者なら彼の家も分かるだろう、きっとまた西館で酒でも飲んでるはずだわ。 私は西館に居ると思われるエト先生の元に急いだ。
私はこの場所に戻って来てると思ったけど、もしかしたらそのまま帰ったのかもしれないわね。 こんな時に電話が無いのは不便で不便で仕方ない。 向うの世界とは随分違うと再確認してしまった。 念の為に少し待機して十分。 私はもう来ないと思い、自分の家に戻る事にした。
「流石にもう来ないわよね? 明日は学校があるし、その時に確認すれば良いわよね? 良し帰ろう。」
私は家に帰り、明日の学校の準備とか色々やって、早めに眠る事にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジリリリリっと鳴るベルを止め、私は日本から持って来た目覚まし時計を見る。
「にゃああ、何で九時に寝たのに、起きるのが八時なのよ!!」
不味いわ、昨日の騒ぎで時計の時間を変えるのを忘れていたわ。 もう学校が始まるまで1時間もない。 私は直ぐにしたくをして、パンを口に咥えながら学校に向かった。 昔のアニメなら角で誰かぶつかって、運命の相手とかに出会うはずなのに、私の元には誰も現れない。 やっぱり学生じゃないと駄目なのかしら?
私は今かなり急いで走ってるけど、このままじゃ間に合わない。 こうなったら仕方がないわ、スキルの最後の一つを取る時が来たわ!! 私は走りながら、移動速度アップのスキルを取ると、一歩目から感じられるスピード感が凄まじい。 軽く四十キロ位出てる気がするわね、これなら十分間に合うわ!!
走り続けた私は、校門の前で力尽きた。
「ぐふう、ふう、ふう、ふう。」
これは駄目だ。 足は速くなるけど、その分物凄く疲れる。
「先生おはよー。」
「おい、何でそんな所で寝てるんだ? もしかしてそんな趣味なのか?」
「う、うるさいわね・・・・・ふう、ふう、今話しかけないで。 はぁ、はぁ。 体力回復させてるから。 ぬふう、ふう・・・・・」
私を見て足を止める王子様コンビ。 他にも学校の生徒達が、私の横を通り過ぎて行く。 もう子供達が登校する時間みたいだ。 門の前には見たくもないストーカー男が、子供達を見守っている。 これが別の先生なら助けて貰えるのに、このストーカーには私の事は見えていない。
「何だお前達、そんな何も無い所で何をしている。 早く学校へ。・・・・・ああいや、入ってください。」
二人が王族だと知っているのだろう。 顔を見ると敬語何か使って、学校に入るように勧めている。
「いや、女が倒れてるんだから助けてやれよ。 例えおばさんだとしても可哀想だろ。」
「はぁ? 何を言ってるのか分かりかねますが、そこに何か有るのでしょうか?」
「痛い痛い!! 私の手を踏むなゴリラ!! ギャアアアアアアアア、潰れる、手が潰れるわああああああ!!」
「んんんんん? 何も無いみたいですが?」
「お前の目は節穴か? 兎に角そこを退いてやれ。 本当に手が使えなくなってしまうぞ。」
「は、早く退けえええええええええええええ!! このゴリラめえええええええええええ!!」
「は、はぁ? よく分かりませんが、もう直ぐ授業が始まりますから、早く入ってくださいね。」
踏んでいた私の手を踏みにじりながら、ハンブラーがまた門の前に戻って行った。 クソゴリラめ、絶対この借りは後で返す!!
「なぁお前ってもしかして、俺達にしか見えない幽霊か何かなのか?」
「ええ? 聖華先生って、幽霊なの?!」
「ッちっがうわよ!! あの男にだけ私の声とか姿がが見えない様にしてるのよ!! 私にしか使えないそういう魔法を使ってるのよ!!」
「ふ~ん、そんな魔法があるのか、じゃあ俺にも教えてくれよ。 特定の人に見つからないなんて便利じゃないか。」
「だから私にしか使えないって言ってるでしょ。 これは人には教えられないのよ。 はぁ全く酷い目に遭ったわ。 さあ二人共教室に行くわよ、もう直ぐ受業だからね。」
「おう、じゃあ俺達先に行ってるぜ!! 行こうぜピース!!」
「待ってよシャーイーン。」
二人が私の先を走って行く。 私も門を潜ろうと足を進ませた。
ガラララララララララララ、ピシャ。
目の前で学校の門が閉じられた。 やったのはアイツだ、私の事が見えてないとはいえ、もう許さない!!
私はさっきまで疲れてたのも忘れて、思いっきり助走を付けて、二メートルは超える高い校門を飛び越えた。 着地が凄く痛かったけど、その分の怒りも増して、トボトボと歩いている男の後ろから蹴りをくらわせた。
「死ぃねえええええええええええええええええええええええええ!!」
「うぐあああああああああ・・・・・い、いったい何が!! ま、まさか見えないキメラか!!」
辺りを見回すハンブラーだが、勿論私の姿は見えていない。 まだ少々やり足りないけど、子供達を待たせる訳にもいかないわね。 多少はスッキリしたし、こんな男は放っておいて私の受け持ちの教室に向かいましょう。 廊下を歩き、私は教室の扉を開けて、子供達に挨拶をする。
「皆お早う!!」
「「「「「お早う御座います!!」」」」」
私は教室の中を見回し、全員居るのか確認したが、クロウ君とピース君の姿が確認出来ない。 まさか昨日から帰ってないのかしら? もしそうだったなら・・・・・
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