賢者様の回想録
6 ダンジョンに向けて
 ユフィナというあの女とパーティーを組むために向かっているのはギルドだ。正直再び戻るのは面倒だと思ったが俺にとってはチャンスでもある。性格はともかくとしてレベルが高いという事はそれだけ生き残ってきたということだからだ。
「お前らがパーティーに組むにあたってお互いに害することを禁ずる」
「当たり前だな、邪魔されたら困るしな」
「それはこっちのセリフよ」
「やはりお前ら仲良しか」
「「絶対に違う!」」
「芸でもしてるのか?」
 この女性のペースに乗ったら駄目だ。自分の調子を崩される。
「あれ、そういえば?」
「何だ?」
「お金は報酬から差し引いて支払うってどういう事ですか?」
「今さら気付いたのか、こいつはもう金は使っているぞ」
「はあ、え?、私が苦労して稼いだお金をこのガキが使ったって事!?」
「そうだと言ってる」
「こんの、くそガキ!私が汗水たらして稼いだお金を!」
 首を絞めるな、殺す気か!おい、待てギブギブギブギブ!どんどん意識が・・・
「ストップだ」
「運が良かったわね」
「死ぬかと思った・・・」
「もう少し仲良く出来ないのか、お前達」
「無理です」
「無理だ」
 こんな女と仲良く出来るわけないだろ。しかも命がかかっているダンジョンなんて特に危険しか感じない。
「とりあえずパーティー契約は済ませるぞ」
 ギルドに着くなり女性はそう言って受付に向かいはじめ俺達もそれに続いた。
 「あれ~、おかしいな傲慢女が居るぞ~、ついに目がおかしくなったのかな~?」
 そう言って出迎えたのは先ほど俺の登録を担当したお兄さんだった。
「丁度良かった、目がおかしくなったバカに嬉しい仕事をやろう」
「くそ女、調子にのんじゃねぇ」
「バカなお前には丁度いいだろ」
 俺達のパーティー契約のはずが一触即発の危険な空気になりはじめた。
「あの人達は元々パーティーを組んでたらしいんだけど、何があったのか今じゃ会うたびあんな空気よ」
 女はぼそぼそと俺の耳にあの二人に聞こえないよう伝えてきた。
「良かった、これならパーティー組まなくて良さそうだ」
 安堵してしまったのか思っていた事が口から出てしまっていた。
「パーティー組む?」
 受付のお兄さんは聞こえたのか先ほどまでの人を殺せそうな空気が柔らいだ。
「良く見たらさっきのやつじゃねぇか」
「だから仕事だと言ったはずだ」
「あんたのせいだろ」
「何だと?」
「まあまあまあまあ」
 また同じような展開になってたまるかと女は割って入っていた。
「さっさとこいつらのパーティー契約をしろ」
「くそ女のせいだろ、仕事だからしっかりこなすがな」
「はあ・・・」
 俺達は結局、パーティー契約は出来たものの30分もこの人達の空気にさらされ続けた。
「どうして仲良く出来ないんですか先生?」
「ならまずはお前らが仲良くしろ」
「それは・・」
「そう言う事は自分が出来てから言え」
「うぅ」
 パーティー契約を済ませる事が出来た俺達は昼の鐘が鳴ったので食堂へと向かい、食事をしていた。
「お前はあいつに冒険者の心得を教えろ」
「なんであいつに私が!」
「こいつは冒険者に今日なったばかりだぞ」
「忘れてた・・・」
「やはり忘れてたか」
 俺が食べ終わるのを待つことなく二人は勝手に話を進めていた。
「食べ終わったぞ」
「遅いわよ」
「あんたらが早いだけだ」
 こいつら、本当に女か?瞬く間に食べ物がテーブルから消えていたぞ。
 「さて、じゃあお前の装備を決めに行くぞ」
「そういう事だから早く着いてきなさい」
「ちょっとぐらい待てよ」
  そう言って女達は歩きはじめ、俺はそれを追うように着いて行った。
今日は予定より投稿が
遅くなりました( ̄▽ ̄;)
とりあえずは10話まで
1日1話更新したいと思っていますo(^o^)o
「お前らがパーティーに組むにあたってお互いに害することを禁ずる」
「当たり前だな、邪魔されたら困るしな」
「それはこっちのセリフよ」
「やはりお前ら仲良しか」
「「絶対に違う!」」
「芸でもしてるのか?」
 この女性のペースに乗ったら駄目だ。自分の調子を崩される。
「あれ、そういえば?」
「何だ?」
「お金は報酬から差し引いて支払うってどういう事ですか?」
「今さら気付いたのか、こいつはもう金は使っているぞ」
「はあ、え?、私が苦労して稼いだお金をこのガキが使ったって事!?」
「そうだと言ってる」
「こんの、くそガキ!私が汗水たらして稼いだお金を!」
 首を絞めるな、殺す気か!おい、待てギブギブギブギブ!どんどん意識が・・・
「ストップだ」
「運が良かったわね」
「死ぬかと思った・・・」
「もう少し仲良く出来ないのか、お前達」
「無理です」
「無理だ」
 こんな女と仲良く出来るわけないだろ。しかも命がかかっているダンジョンなんて特に危険しか感じない。
「とりあえずパーティー契約は済ませるぞ」
 ギルドに着くなり女性はそう言って受付に向かいはじめ俺達もそれに続いた。
 「あれ~、おかしいな傲慢女が居るぞ~、ついに目がおかしくなったのかな~?」
 そう言って出迎えたのは先ほど俺の登録を担当したお兄さんだった。
「丁度良かった、目がおかしくなったバカに嬉しい仕事をやろう」
「くそ女、調子にのんじゃねぇ」
「バカなお前には丁度いいだろ」
 俺達のパーティー契約のはずが一触即発の危険な空気になりはじめた。
「あの人達は元々パーティーを組んでたらしいんだけど、何があったのか今じゃ会うたびあんな空気よ」
 女はぼそぼそと俺の耳にあの二人に聞こえないよう伝えてきた。
「良かった、これならパーティー組まなくて良さそうだ」
 安堵してしまったのか思っていた事が口から出てしまっていた。
「パーティー組む?」
 受付のお兄さんは聞こえたのか先ほどまでの人を殺せそうな空気が柔らいだ。
「良く見たらさっきのやつじゃねぇか」
「だから仕事だと言ったはずだ」
「あんたのせいだろ」
「何だと?」
「まあまあまあまあ」
 また同じような展開になってたまるかと女は割って入っていた。
「さっさとこいつらのパーティー契約をしろ」
「くそ女のせいだろ、仕事だからしっかりこなすがな」
「はあ・・・」
 俺達は結局、パーティー契約は出来たものの30分もこの人達の空気にさらされ続けた。
「どうして仲良く出来ないんですか先生?」
「ならまずはお前らが仲良くしろ」
「それは・・」
「そう言う事は自分が出来てから言え」
「うぅ」
 パーティー契約を済ませる事が出来た俺達は昼の鐘が鳴ったので食堂へと向かい、食事をしていた。
「お前はあいつに冒険者の心得を教えろ」
「なんであいつに私が!」
「こいつは冒険者に今日なったばかりだぞ」
「忘れてた・・・」
「やはり忘れてたか」
 俺が食べ終わるのを待つことなく二人は勝手に話を進めていた。
「食べ終わったぞ」
「遅いわよ」
「あんたらが早いだけだ」
 こいつら、本当に女か?瞬く間に食べ物がテーブルから消えていたぞ。
 「さて、じゃあお前の装備を決めに行くぞ」
「そういう事だから早く着いてきなさい」
「ちょっとぐらい待てよ」
  そう言って女達は歩きはじめ、俺はそれを追うように着いて行った。
今日は予定より投稿が
遅くなりました( ̄▽ ̄;)
とりあえずは10話まで
1日1話更新したいと思っていますo(^o^)o
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コメント
silf
先生と受付のお兄さんの話は
いづれ出します(*´ω`*)
面白い物語を作れるように頑張りますo(^o^)o
応援して頂きありがとうございます(*´ω`*)
あいな☆
まさか受付のお兄さんと、先生が元々パーティーを組んでたなんて!?(゜ロ゜ノ)
予想外でしたー!(*゜Q゜*)
そしてグリムとユフィナのコンビも、おもしろいけどww
先生とユフィナも、おもしろいですっ(*>∀<*)
細かいところまで書いてあっておもしろさが伝わってきました(*^^*)♪
大変だとは思いますがsilfさんも楽しみながら書いてください(*^¬^*)